音楽ナタリー Power Push - 三戸なつめ
原点に戻してくれる旅立ちの歌
お母さんと子供がお味噌汁を作る姿
──カップリング曲「もしもクッキング」はどんな楽曲ですか?
マルコメ株式会社のプロジェクト「MISO KAWAII」のタイアップソングですね。味噌汁って故郷の味だったりするじゃないですか。だからAメロは少し切なくて、どこか懐かしい雰囲気を感じるんですけど、サビにいったらポップで楽しい曲になってます。
──レコーディングでこだわった部分はありますか?
Bメロの「最後の一滴と」っていうところが高くてちょっと難しかったんですけど、高音をきれいに伸ばすのを意識して歌いました。途中がんばりすぎて「ウッ」てなったり(笑)。
──この曲は「結び目解いて 中を覗く時の」という歌詞から始まりますが、これはお弁当の風呂敷を指しているのかな?と思いました。
これ実は味噌樽なんです(笑)。味噌樽って、ねじねじした縄で結ばれているんですよ。でもそうやって、お母さんのお弁当箱とかいろんな妄想をして楽しんでほしいですね。
──曲中には「私のスパイスは」「キミのスパイスは」という歌詞が出てきますね。これはどんな2人を指しているのでしょうか?
うちはレコーディングのとき、お母さんと子供が一緒にお味噌汁を作る姿を想像しながら歌いました。最初に教えてもらう料理が味噌汁って、すごくいいなって思うんです。これを聴いて「お母さんのお手伝いしよう」って思ってほしいな(笑)。
──三戸さんは普段料理はしますか?
しないです。外食もあまりしないし、基本的にファンの子がくれるおやつを食べていて(笑)。でも味噌汁は簡単だからけっこう作ったりしますよ。発酵食品だから肌にもいいし……って、クックパッドに書いてあったんですけどね(笑)。
歌う文房具屋
──新生活応援にちなんで、三戸さんがプロデュースする文房具シリーズ「なつめ文具店」が3月に全国のロフトで発売されました(参照:文房具好き三戸なつめ監修「なつめ文具店」3月より店頭に)。将来は文房具屋さんになるのが夢だそうですね。
そうなんです。文房具、好きなんですよ。最近は洋服のデザインをするようになったから、おしゃれなちっちゃい無地のノートとかを集めています。使い切る前にもかわいいのがあったらどんどん買ってしまうんです。
──小学生のときはどんな文房具を使ってましたか?
2段になっていて、マグネットで開け閉めできる「とっとこハム太郎」の筆箱を使ってましたね。あとはロケット鉛筆とか、グリーンアップルの匂いのするラメのペンとかも好きでした。小学生の頃は、一番新しいもの持ってる子が人気者だった気がします(笑)。
──今回プロデュースするにあたって、三戸さんが昔使っていた文具をもとに制作したアイテムはありますか?
筆箱は自分が小学生のとき使っていたマグネットタイプにしました。でもちょっとコンパクトにして、仕事してる人でも持ち歩けるようにして。あとシールを作ったんですけど、「大変よくできました」じゃなくて「ほどほどによくできました」って書いたり、皆さんの気が楽になるようなワードを入れました(笑)。
──「文房具屋になりたい」って思ったきっかけはあるんですか?
最近はおしゃれな文房具屋さんが多いですけど、昔あったような文房具屋さんってあまり見かけないなと思って。うちが小学生の頃に通ってた文房具屋さんもなくなってしまったんです。そのときに、20年後にこじんまりとした文房具屋さんをやりたいなあって思ったんです。駄菓子も置きたいですね。キャベツ太郎、蒲焼さん太郎、モロッコヨーグルとか。
──溜まり場になりそうですね。
小学生たちと仲よくしたいです。恋バナとか聞いてキューピッドになりたい(笑)。欲を言えばアーティスト活動をやりつつ文房具屋もやりたいなって思っていて。文房具屋にステージ作って、月に1回ライブをやるみたいな。うち20年後は46歳だけど、ヤスタカさんは何歳になるんだろう? 20年後もプロデュースしてくれるかな?(笑)
みんなに笑顔になってほしい
──5月には東名阪のCLUB QUATTROでワンマンライブツアー「三戸なつめはオメデタイ」が開催されますね。
カップリングを合わせても持ち曲が10曲いかないので、いろいろなコーナーを交えてお客さんを楽しませられたらなと思っていて。前にライブやったときもお客さんの前髪を切る「断髪式」っていうコーナーがあったんですよ(笑)。
──パフォーマンス面で挑戦したいことはありますか?
普段はオケとアコギでやってるんですけど、今回は初めてバンド形態でのパフォーマンスに挑戦しようと思っています。アーティストとしてデビューしてからまだ1年しか経っていませんけど、「これだけ成長しましたよ」っていう姿を見せたいですね。あとツアーが「三戸なつめはオメデタイ」っていうタイトルなので、福をいっぱい持って帰ってもらえたらいいなと思います。
──今後はどのように活動していきたいですか?
やっぱりアーティストとしてもまだまだだから、先のことをあんまり考えられなくて、「ワンマンを成功させたい」っていう気持ちが大きいです。今ありがたいことにアーティストやモデル、タレントなどいろんな活動をさせてもらってますが、どの活動をしていてもずっと心にあるのは「自分に携わってくれる人やお客さんに笑顔になってほしい」っていう思いで。だから将来文房具屋さんをやるにしても、その軸はブレないように初心を忘れずにがんばっていきたいなって思いますね。
- ニューシングル「I'll do my best」2016年4月6日発売 / Sony Music Associated Records
- 初回限定盤 [CD+カレンダー+ポスター] 1800円 / AICL-3077~8
- 通常盤 [CD] 1000円 / AICL-3079
収録曲
- I'll do my best
- もしもクッキング
- 8ビットボーイ(Extended-Mix)
- I'll do my best -instrumetal-
- もしもクッキング -instrumental-
ライブ情報
三戸なつめ ワンマンライブツアー「三戸なつめはオメデタイ」
- 2016年5月4日(水・祝)大阪府 梅田CLUB QUATTRO
- 2016年5月5日(木・祝)愛知県 名古屋CLUB QUATTRO
- 2016年5月15日(日)東京都 渋谷CLUB QUATTRO
三戸なつめ「I'll do my best」リリース記念イベント(※終了分は割愛)
- 2016年4月6日(水)東京都 ららぽーと豊洲 シーサイドデッキメインステージ
START 19:00 - 2016年4月8日(金)大阪府 MBS 1Fちゃやまちプラザステージ
START 18:30 - 2016年4月9日(土)愛知県 イオンモールナゴヤドーム前 1階 セントラルコート
[1回目]START 15:00
[2回目]START 17:30 - 2016年4月10日(日)大阪府 あべのキューズモール 3F スカイコート
START 12:00 - 2016年4月10日(日)福岡県 キャナルシティ博多 B1F サンプラザステージ
START 19:00 - 2016年4月17日(日)静岡県 イオンモール浜松市野 1階 シンフォニーコート
START 14:00 - 詳しくはこちら
三戸なつめ(ミトナツメ)
1990年生まれ、奈良県出身の女性アーティスト。2010年に関西で雑誌の読者モデルとして活動を開始。2013年に上京し、多数の青文字系ファッション誌でレギュラーモデルとして活躍する。同年には自身初のセルフプロデュース本「なつめさん」を発売し、累計10万部に迫る売り上げを記録する。2014年8月にファッション誌「mer」が主催するイベント「mer fes.2014」で歌手として初めてステージに立ち、2015年4月に中田ヤスタカ(CAPSULE)プロデュースのシングル「前髪切りすぎた」でメジャーデビュー。9月に2ndシングル「8ビットボーイ」をリリースする。2016年1月に自身の最新ファッションを詰め込んだスタイルブック「なつめふく」を、4月には3rdシングル「I'll do my best」を発売した。