「RPG」は歓声の中でメガホンを持って歌うイメージ

──収録曲の中ではYUKIさんの「JOY」のカバーが最初に公開されました。実際にこれが最初にできたのでしょうか？ また、反響からどんなことを感じましたか？

実際にこれが最初にできました。アレンジで「すっげー」ってなって、MVで「やべえ！」ってなって、ろんの頭の中は大変でした。ひさしぶりの投稿動画でしたが、リスナーの皆さんのコメントでうれしさを共有できて楽しかったです。J-POPを聴いてもらえるのはボカロ曲と違った緊張感がありました。

──JUDY AND MARYの恩田快人さんがアレンジした「そばかす」についてはいかがでしょうか。

最高の一言です。今回のアルバムの中で、この曲が一番ろんがかわいいです！ 恩田さんのアレンジやミキサーさんのおかげです。ろんの歌に合わせて作ってくださり、本当にうれしかったです。

──SEKAI NO OWARIの「RPG」は亀田誠治さんがアレンジを手掛けています。こちらのトラックを聞いた感触は？ どんなふうに歌おうと心がけましたか？

目の前がぶわっと明るく温かくなりました。大勢の人の歓声の中でろんがメガホンを持って歌うイメージでした。歌詞が素敵で、ずっとにこにこしながら歌っておりました。本当に楽しかったです。

──Cymbalsの「午前8時の脱走計画」では、クラムボンのミトさんがアレンジを担当しています。これはどうでしたか？

担当さんとの選曲時に“ひと聴き惚れ”した曲です。聴くだけで気持ちがルンルンしてきちゃいます。スキップしながら歌いそうになってましたが、動作だけは抑えて楽しく歌いました。ミトさんがコーラスをしてくださったり、今回のアルバムで一番と言ってもいい程お気に入りの音源です！

──スピッツ「スピカ」はしっとりとした感触で、ろんさんの声も大人な響きになっているように思います。どんな仕上がりを目指しましたか？

ジミーサムPさんのアレンジがとにかくいいので、その雰囲気を引き立てることに重きを置きました。優しいぬくもりのある歌になっていたらうれしいです。ジミーさんには「JOY」もアレンジしてもらいましたが、どちらも予想の斜め右上方向をすごい勢いでぶっとばしていきました。ジミーさんすごいです。

──宇多田ヒカルさんの「First Love」についてはいかがでしょうか。この曲にどうアプローチしましたか？

録音中はまるで恋する女の子でした。今までにないくらい感情を乗せることができたと思います。keenoさんらしいギターにバイオリンが合わさって、とても切なくて心地よいアレンジです。

──ボーナストラックには「スイートマジック」が収録されています。この曲は「ニコニコインディーズ」カテゴリで発表されたろん×Junky曲の新バージョンですが、どんな思い入れがありますか？

動画が公開されたのは2011年でしたが、この曲をJunkyさんと一緒に作り始めたのは2010年の初め頃なので、だいぶ前のように感じます。恥ずかしいのであまり詳しいことは言えませんが、本当に大切で思い入れのある曲です。CDではJunkyさんの新アレンジバージョンですが、最高にかわいく仕上がっているので、ぜひ皆さんに聴いてもらいたいです。

「楽しい！」「面白い！」「なんだコイツ！」と思ってもらえたら

──今回のアルバムのジャケットイラストは秋赤音さんが描かれています。前作のキュートなジャケットとは対照的なイラストレーションですが、どんなイメージで制作していきましたか？

秋赤音さん、大好きなんです。ずっと前から次にCDを出すなら、秋赤音さんにお願いしたいと思っておりました。秋赤音さんに描いてもらいたいものを担当さんと話し合いました。担当さんのアイデアが秀逸で、とても面白いジャケットになったとおもいます。いつか秋赤音さんがデザインしたこの衣装を着てみたいです。

──このアルバムをリリースしてから、歌い手としてどんな活動をしていきたいと思っていますか？

今はまだ分かりませんが、新しいことも、自分が楽しいと思う分だけやりたいと思います。

──音楽を通して目指しているもの、やってみたいことなど、今後の野望を教えてください。

特にないです！（笑） とにかく自分が楽しめたらいいなと思うのと、あわよくば皆さんにも「楽しい！」「面白い！」「なんだコイツ！」と思ってもらえたらなと思います！