悩みがブッ飛ぶ「一期一会」

──楽曲面に関しては、IIIIIIIDIOMの特徴ってどんなところにありますか？

箱崎　おそらく「一期一会」という曲が最初に世の中に出ると思うんですけど、すごく中毒性があるんですよ。何度も同じ歌詞を繰り返すから、どうしたって耳に残るはずです。日常の悩みがあっても、それがブッ飛んじゃうくらいアッパーなイメージがありますね。

高橋　歌詞に「it's a go」「いざ Yeah」というフレーズがあるんですけど、これはそれぞれ「一期」と「一会」にかかっているんですね。ダジャレみたいな遊び心にも注目していただけるとうれしいです。

数馬　歌詞もキャッチーですけど、振付も負けず劣らずキャッチーだと思います。一度見ただけで誰でも真似できるような覚えやすさがあるので。

──レコーディングも、アイドル経験者の箱崎さん以外は初めてですか？

数馬　はい。めちゃくちゃ苦戦しました！ 私、地声が低いんですよ。だけどアイドルの曲って、基本的に高い声でテンション上げていく感じじゃないですか。「これ、どうしたらいいの？」って悩んじゃって……。

奥村　私はすごく楽しかったな。レコーディングブースで歌っていると、ヘッドフォンから音楽と自分の声が流れてきて本当に気持ちいいんですよ。早くまた次のレコーディングがしたい（笑）。

ジェームズ　レコーディング前日に、最後のレッスンというか確認作業をしたんです。だけど私はそこでリズムが取れずに落ち込んでしまい、ビルを出た瞬間に大号泣（笑）。ほかのみんなが「大丈夫だよ！」って慰めてくれました。レコーディング当日も6人の支えがなかったら歌えなかったと思いますし。明音なんかは、めちゃくちゃ感動的なメッセージを送ってくれたんですよ。

奥村　何それ？ 気になるー。

ジェームズ　その泣いた日の夜だったんですけどね。「ほぼ全員が初めてのレコーディングだし、わからないことがあるのは当たり前。でも、1人じゃないんだよ。みんながついているんだから、ジェムだってがんばれると私は信じているよ」って。私、それを読んだ瞬間に再び大号泣ですよ（笑）。

リーダーは愛華ちゃんしかいない

──7人の中では高橋さんが最年長ですよね。でもリーダーは箱崎さんになるんですか？

高橋　そこはやっぱりアイドル経験者のほうが頼りになりますから。

箱崎　リーダーが自分だと聞いたときは、「嘘でしょ？」と耳を疑いました。私、自分で言うのもアレなんですけど相当なアホなんですよ。大事な収録とかでアホな失言をするんじゃないかって不安でしょうがないです。

ジェームズ　本人はこんなこと言っていますけど、全員、最初から「リーダーは愛華ちゃんしかいない」と思っていました。リーダーシップもあるし、礼儀もしっかりしているし、冷静に周りを見ることができるし。人望はめちゃくちゃ厚いです。

箱崎　エヘヘ、うれしいね。

和田　レコーディングの前日は、ジェームズだけじゃなく、実は私も泣いていたんです。もともと負けず嫌いというのもあるし、歌に対する苦手意識もあったし……。リズムの面とか課題がありすぎて、頭の中がこんがらがっちゃったんです。それでテンパった状態のまま、気付いたら涙が止まらなくなって……。でも、そのときは愛華ちゃんが励ましてくれたんですよね。

箱崎　負けず嫌いなところを隠そうとしないのが素晴らしいと思う。負けず嫌いってことは向上心があるってことじゃないですか。らんらんは年齢も若いし、奈良から出てきているし、不安なこともきっといっぱいあるはずなんです。それなのに歯を食いしばってがんばる姿を見ていると、支えてあげたくなるんですよね。

奥村　レコーディングだけじゃなく、MV撮影もアーティスト写真の撮影も初めての連続だからワクワクしっぱなしでした。初めての衣装もうれしかったなあ。この衣装、かわいすぎません？ 「どんな髪型がこの衣装に似合うかな？」とか家で考えるのも本当に楽しかったですね。

目標は一流の証・Zeppツアー

──同じ事務所とはいえ、年齢も出身地もバラバラの寄せ集め集団。最初はぎこちなかったのでは？

坂本　よそよそしかったですね。探り探り、会話していた感じでした。

ジェームズ　でも、これからチームでやっていくんだから「さん」付けで呼ぶのはやめようという話になったんです。そこで呼び方が決まったんですよ。私の「ジェム」とか、和田蘭ちゃんの「らんらん」とか。

箱崎　地方組も多いから、最初のうちはダンスレッスンでも7人全員そろう機会がなかなかなかったんですよ。だからお仕事で一緒になると、よくごはんを食べに行っていましたね。それで急接近した部分はあったかもしれない。

高橋　レコーディングの日は、そのままバーガーキングに行ったよね。お仕事のことよりも、プライベートのことばかり話していた気がするけど。

ジェームズ　そうだね。「高校はどんな感じ？」とかね。

坂本　お互いの家族構成も話したよ。あと、なぜか血液型も。バーガーキングがお見合い会場みたいになっていたよね（笑）。

奥村　でも今思うと、そういう他愛のない話が最初は大事だったんじゃないかな。「今度、みんなでディズニーランドに行こうね」って約束もしましたし。

──「グループとして日本武道館に行きたい」などといった話は出なかったんですか？

箱崎　バーガーキングのときは出なかったですけど、そういう話はよくしますよ。やっぱり目標があると活動に力が入りますから。具体的にはZeppツアーをやりたい！

高橋　やっぱりアイドルで単独Zeppツアーをできるって一流の証だと思うんです。観客動員数を伸ばすというのは目標としてわかりやすいし、まずはそこに向けてがんばっていきたいです。

フレッシュな今の私たち

──アイドル系のイベントや対バンのライブだと、自分たちの個性を打ち出す必要が出てくると思います。どういうところをグループの強みにしていきたいですか？

箱崎　IIIIIIIDIOMはアイドルとして王道路線を歩んでいくつもりです。ただ王道だと「これだ！」というわかりやすい特徴を打ち出しづらいので、正直そこは悩むところではあるんです。ひとつ自信を持って言えるのは、7人中6人がアイドル未経験者で、フレッシュ感がすごく出ているということ。今は経験者がそろっているグループが多いので、逆に私たちみたいなパターンは珍しいと思うんですよね。

ジェームズ　でも1年経っても2年経ってもフレッシュさを売りにはしていられないから、何かそれ以外の部分でアピールできるポイントも作らないといけないとは思っています。今は確かに衣装も含めて王道路線でやろうとしていますが、今後、曲によって違うカラーを打ち出せるようにもなっていきたいですし。

箱崎　演技やモデルをやっていたメンバーも多いし、個性が豊かな点もグループの武器だと思っています。この7人でいろんな表情を見せていきますので、ついてきて応援していただけるとありがいです！