音楽ナタリー Power Push - 「アイドルうぉーず」1stアルバム「LEGEND of DIVA」

加藤英美里&西明日香によるアイドルうぉーず“神曲”解説

西明日香はあざといキャラ!?

──一方の西さんの担当キャラは?

西明日香

西 私が演じているのは福山やまちゃんという子なんですけど、彼女はちょっと変わったところがありまして、簡単に言うとすごくあざといアイドルなんです。

加藤 やまちゃんはクマのぬいぐるみを持ってるんだよね。

西 そうなんです。そのぬいぐるみにクマピーっていう名前を付けてて、やまちゃん自身はぶりっ子キャラを作ってるんですけど、クマピーには腹話術みたいな形で自分の本音を、トゲのある言葉で言わせるっていう。で、クマピーがいらんことを言ったあとに、「こらクマピー、そんなこと言っちゃダメでしょ!」ってたしなめるみたいな(笑)。

加藤 腹黒い(笑)。

西 そういうところが共感できるというか……。あれ? いや、えーっと、違うんですよ。私も昔、小学生の頃、たくさんぬいぐるみを持ってたんですよ。で、今思い返すとちょっと危ない話なんですけど、夜寝る前にそのぬいぐるみたちをベッドに、自分を取り囲むように置いてから、一体ずつ「おやすみ」ってなでていて(笑)。

──儀式めいてますね(笑)。

西 それで毎晩寝る時間が遅くなるっていう。特にお気に入りの子は念入りになでてやるので。

加藤 その明日香ちゃんを取り囲むポジションに序列はあるの?

福山やま(CV:西明日香)

西 あります。頭の傍には大事な子たちを置いて、足元にはわりとどうでもいい子たちを置いて。で、大事な子たちの中からさらに代表を選抜して、その子だけ自分の横に寝かせるっていうのをよくやってましたね。

──大奥っぽいですね。

西 「今夜は君を抱いてやろう」って。そんなふうに当時はぬいぐるみが生きてると思い込んでたので、同じようにぬいぐるみが自我を持ってしゃべるっていう設定で通してるやまちゃんに共感できました。

加藤 やまちゃんは、ぬいぐるみを通して本音を言うっていう腹黒さは感じるんですけど、その腹黒さって、私はちょっとうらやましいです。

──加藤さんは腹黒くないから、という意味ですか?

加藤 いやいや(笑)。私にも腹黒いところはあるんですけど、それをあんまり口に出して言えないんですよ。だからぬいぐるみを通してでも、ちゃんと自分の思ってることを伝えられるやまちゃんはむしろ素直だし、偉いなって。

西 クマピーを通してだったらなんでも言えますからね。

──ところで西さんは、アニメ「きんいろモザイク」から生まれたRhodanthe*(西明日香、田中真奈美、種田梨沙、内山夕実、東山奈央からなるユニット)などでもキャラソンを歌われていますが、アイドル役として歌うのは今回が初めて?

西 そうですね。でも、正統派なアイドルではないですけどね(笑)。実は、最初にマネージャーさんから「アイドル系のお仕事で、セリフと歌があるけど大丈夫?」って打診されたとき、私はそれこそ天声ちゃんみたいなキャラを想像して「正統派アイドル、演じちゃうぞ!」って意気込んでたんですけど、蓋を開けてみたらあざとくて腹黒い子だったんで「おおお、こっちか!?」って(笑)。

加藤 でも、ここまで振り切ってあざといキャラを演じられると、むしろ清々しいです。突出してぶりっ子してたら、1周して愛せるようになるというか。

西 やまちゃんは叩かれることも覚悟して自分のキャラを貫いてるんですよね。その姿勢がほんとカッコいいなって。

──何気にテクニックが必要なキャラですよね。西さんとしては二重に演じている。つまりぶりっ子キャラを演じているやまちゃんを演じ、なおかつやまちゃんのアルターエゴであるクマピーも演じているという。

西 そうなんですよ。だから演じててもすごく楽しかったです。特にやまちゃんとクマピーを、二重人格みたいに演じ分けるのが。

主人公っぽい曲を歌えたのはすごく楽しかった

──楽曲に関して、まず加藤さん扮する遠藤天声の「きらきらソング」は、非常にさわやかな、王道のアイドルソングですね。

加藤 はい。天声ちゃんの元気なキャラにぴったりな。そのキャラを意識しつつ、レコーディングでは「ライブを想定して歌ってください」っていうアドバイスをいただいたので、目の前でお客さんが盛り上がってるところを想像して、頭サビの終わりから「イエーイ!」って飛び出していくような感覚で歌わせていただきました。

──これまで加藤さんが歌われてきたキャラソンって、かなりクセがありますよね。つまり、先ほど言及した「ゆるゆり」の大室櫻子や、「化物語」の八九寺真宵、あるいは「らき☆すた」の柊かがみのキャラソンなどはいわば変化球で。

加藤 はい。

──今回のように直球を放ってこられるのは、実はレアケースなのかなって。

加藤 ですね。おっしゃる通り、個性的なキャラソンを歌うことが多かったので、ひさしぶりに主人公っぽい曲を歌えたのは楽しかったです。

西 これぞアイドル!っていう感じですよね。歌詞にも「放課後」とか「授業中は居眠り」とか、青春を感じさせるワードが散りばめられていて。

──ストレートに学園生活を歌った曲ですね。どこかノスタルジックで、大人が聴くとつい当時を懐かしんでしまうような。

加藤英美里

加藤 わかります。「昼休みは購買戦争ダッシュ」っていう一節とかも、懐かしい気持ちになりましたね。私は女子高だったんですけど、お昼のチャイムが鳴った瞬間に、文字通りみんながダーって走り出すんですよ。それこそマンガやアニメで描かれるような感じで、もうバーゲンセールかって勢いで焼きそばパンを取り合うっていう。

西 焼きそばパン(笑)。

──なんで当時の焼きそばパンの価値はあんなにも高かったんでしょうね。

加藤 不思議ですよね。サンドイッチとかもあったのに。そうやって自然に情景が浮かんでくるような歌詞だったので、気持ちも乗せやすかったです。

西 「こんな青春を送りたかったぞ!」みたいな、うらやましい青春……。

──え? つまり、西さんの青春は「きらきらソング」のようではなかったと?

西 いや、そこまで残念な青春を送ってきたわけではないんですけど、学生生活っていうと、やっぱり制服が重要だと思っちゃうんですよ。でも、私は中高どっちもクソダサいブレザーで、しかもスカートはひざ下丈で……。だからかわいいセーラー服を着て、スカートも短くしてみたかったなって。

──ひざ下丈は校則で?

西 校則もそうなんですけど、流行りがあったんですよ。私は兵庫出身で、ちょうど私が高校生の頃って、関西圏ではスカートを長くすれば長くするほどかわいいって思われてたんです。

──ある時期にミドル丈が流行った記憶はありますけど、その延長でロングのほうに行っちゃったんですかね。

西 そうなんでしょうね。みんなスカートを腰で履いて、女子の腰パンみたいな感じで少しでも丈を長くしようとしてて。私もそれに合わせて長くしてたんですけど、思いきってミニにすればよかったなって。

1stアルバム「LEGEND of DIVA」 / 2016年7月13日発売 / 3240円 / Victor Entertainment / VICL-64583
「LEGEND of DIVA」
収録曲
  1. BrandNewDiva. / 米澤円
  2. きらきらソング / 遠藤天声(CV:加藤英美里)
  3. 夢届けアナタニ / 小日向春菜(CV:巽悠衣子)
  4. 無敵レボリューション / 柳瀬葵(CV:小清水亜美)
  5. マシンガントーク! / 福山やま(CV:西明日香)
  6. da・da・da ダンス / 望月リリィ(CV:生天目仁美)
  7. マジかる★ドリーム / 東雲咲姫(CV:後藤邑子)
  8. Promise of the day / 米澤円
  9. サービストラック / 遠藤天音、小日向春菜、柳瀬葵、福山やま、望月リリィ、東雲咲姫
アイドルうぉーず~100人のディーバと夢見がちな僕~

「カードバトルゲーム×アイドル」をコンセプトに制作されたブラウザ型アイドル育成ゲーム。プレイヤーは芸能事務所の新米プロデューサーとしてアイドルをスカウトおよび育成し、ライバル事務所と競い合う。総勢100人のアイドルが登場するのが魅力。

加藤英美里(カトウエミリ)
加藤英美里

アミューズメントメディア総合学院卒業後の2004年より声優として活動を開始。主な出演作に「物語」シリーズや、「シュヴァルツェス マーケン」「がっこうぐらし!」「オーバーロード」「魔法少女まどか☆マギカ」「ゆるゆり」「らき☆すた」などがある。

西明日香(ニシアスカ)
西明日香

アミューズメントメディア総合学院卒業後の2008年より声優活動を開始。主な出演作に「きんいろモザイク」「てさぐれ!部活もの」「魔法少女なんてもういいですから。」などがある。2016年10月にソロデビューする予定。