ナタリー PowerPush - 下山(GEZAN)

奇才マヒトゥ・ザ・ピーポーの頭の中

さよならを言うために生きてる

──虐げられてる感覚があるという話ですが、マヒトさんを見ていると悲壮感はまったくないですし、むしろ人生を楽しんでいるようにも見えますね。

マヒトゥ・ザ・ピーポー(Vo, G)

物心ついたときから「自分の一生が映画になったときにどっちが選択として面白いか」が自分の行動の基準なんです。今は映画で言うと序章なんで、この虐げられてる感はまずまずな感じです。序盤はこんなもんでいいかなって。

──自分の人生を俯瞰で見ているんでしょうか?

自分の人生が自分のものじゃないっていう感覚はありますね。ものすごく高いところから誰かの駒みたいに操られてる感じがする。

──人生の選択が自分主導じゃない?

うん、自分で決めると間違うんで。誰かに会いたいって思ったとき、そこに理由はあるのかもしれないけどそれはどうでもいい。動物的な直感と瞬発力だけあればいいんです。

──でも直感を重視していると同時に、マヒトさんはとても思慮深くも見えます。マヒトさん以外のメンバー3人はむしろ純粋で無防備に見えるんですが、でもマヒトさんは戦略をきちんと持って行動してるというか。

うーん、戦略的な部分もあるのかもしれないけど、だとしたら遠回りしすぎですよね、この時点で(笑)。すごい痛い目にも遭ってきたし。

──表現欲みたいなものはあるんですか?

うん、ありますよ。歌ってみて初めて自分の考えてることに気付いたりすることが多くて、それが気持ちいいです。自分がわからないことが歌にすることでひとつ見える。

──多くの人に伝えたいという気持ちは?

みんなさよならを言うために生きてるようなところがあると思うんです。でも今の自分は何者でもないんでさよならを言えないんです。消える権利すらない。だから自分の名前をもっとちゃんと伝えたいし、ちゃんとさよならを言いたい。それが俺にとっての表現欲ってことなのかもしれないです。

このインタビューの連動企画「マヒト(下山)×大山卓也(ナタリー)対談」が2月12日発売のテレビ情報誌「TV Bros.」に掲載されます。
あわせてお楽しみください。

2ndフルアルバム「凸-DECO-」2014年2月5日発売 / 2415円 / ツクモガミ / XQMH-1002
収録曲
  1. 瘡蓋と爆撃機
  2. 共振
  3. 八月のメフィストと
  4. MAN 麻疹
  5. ストリップチーズ
  6. ぴかりのヒビ
  7. あぶら無知の涙
  8. 癲癇する大脳たち
  9. となりのベジタリアン
  10. 蒼白のとおく
  11. 2013年12月・九十九里浜にて(bonus track)
ライブ情報
下山(GEZAN)2nd Full Album『凸-DECO-』レコ発ツアー 初日
  • 2014年2月11日(火・祝)
    OPEN 17:30 / START 18:00
    東京都 下北沢GARDEN
    <出演者>
    下山(GEZAN) / NATSUMEN / 漁港
    ゲスト:下津光史(踊ってばかりの国)
下山(GEZAN)2nd Full Album『凸-DECO-』レコ発ツアー 東名阪ワンマンライブ
  • 2014年3月30日(日)大阪府 CONPASS
  • 2014年4月3日(木)愛知県 APOLLO BASE
  • 2014年4月5日(土)東京都 新代田FEVER
下山(GEZAN)(げざん)

2009年大阪にて結成。マヒトゥ・ザ・ピーポー(Vo, G)、イーグル・タカ(G)、カルロス・尾崎・サンタナ(B)、シャーク・安江(Dr)からなる4人組バンド。轟音のバンドアンサンブルと叙情的な詞世界、マヒトゥ・ザ・ピーポーを中心としたカリスマ的なライブパフォーマンスで支持を集める。2012年3月に1stフルアルバム「かつて うた といわれたそれ」をリリースし、同年の「FUJI ROCK FESTIVAL」ROOKIE A GO-GOに出演する。その後東京に拠点を移し、都内にて16カ所16日連続ライブ「侵蝕の赤い十六日」を実施。2013年8月に「8月のメフィストと」を、踊ってばかりの国とのスプリットシングルとしてリリースした。2014年2月には2ndフルアルバム「凸-DECO-」を発表し、「SXSW」出演を含むアメリカツアーを敢行する。