EVE OF THE LAINインタビュー|命を燃やして突き進む、攻撃的なHEART BEAT (2/2)

ターニングポイントは「ピースサイン」

──この4人の空気感や音楽的な方向性が定まったターニングポイントのような出来事はあったのでしょうか? それとも徐々に形作られていったのでしょうか。

まっきい 「関ラバ(KANSAI LOVERS 2022)」じゃない? そこで披露するために「ピースサイン」を作ったのが大きかった。

齋藤 みんなで歌って、手拍子もできるような曲が完成したんだよね。

惣田 うん。コロナ禍を経て、お客さんがライブで声を出せるようになるタイミングで、「KANSAI LOVERS」というイベントのオープニングアクトが決まったんです。そこで「コール&レスポンスできる曲が1曲あったらいいよね」という話になり、作ったのが「ピースサイン」。イベント自体は台風で中止になっちゃったんですが、そこがバンドとしての転換期でしたね。お客さんとキャッチボールできるようなバンドに変わっていきました。

──そうなるとライブのリアクションがダイレクトになるし、やる側としてもどんどん楽しくなっていきますよね。

惣田 そうですね。マインドもめちゃくちゃ変わりました。自分たちの“カッコいい”をぶつけるだけじゃなく、お客さんに「楽しめてるか?」と投げかけるようになって。お客さんとキャッチボールする中で「バンドおもろ!」と感じることが増えて、その楽しさがまたお客さんに伝わっていったんだと思います。

──今回のシングルの2曲目の「BURNING」は、大きなハコが似合うスタジアムロック的な曲ですね。

惣田 そうなんです。めちゃくちゃライブのイメージが湧きますよね。大旗が曲の種を持ってきてくれたんですが、そのときの仮タイトルが「王者の行進」でした。

まっきい ぴったりのタイトルやったよな。

惣田 ライブの幕開け感をそのまま形にしたような曲だと思います。

岩根 作ってるときから「ライブ会場でカッコいいSEがかかって、1曲目がこれだったらもう勝ちやん!」って。誰との何の戦いかはわからないですけど(笑)、“勝者の曲”をイメージして作りました。

まっきい 大旗のデモの時点で何がやりたいか明確だったので、聴いた瞬間に「勝ったな」と思いました。

まっきい(B)

まっきい(B)

──ダイナミックなストリングスが入っていて。

岩根 はい。今回、初めてストリングスを入れました。

──歌詞には、苦しみやつらい過去をエンジンにして革命を起こすというメッセージが描かれています。

惣田 「HEART BEAT」と同じ心持ちで書いた歌詞ですね。やっぱり俺は命を燃やして生きたいんだなと。好きなことに熱くなることって全然恥ずかしくない。むしろ、熱くなってる人をバカにするほうがダサいと思うんです。ライブのMCでもよく「自分の好きなものを愛せよ」と言ってるんですけど、その決意表明みたいな曲ですね。

──「命を燃やしたい」という気持ちが強いのは、イブオブをやっているからなのか、そもそもそういう性格なのか、どちらなんでしょう?

惣田 昔から負けず嫌いではありましたね。野球をずっとやっていて、勝ち負けにこだわる半生ではあったんですが、自分が一番「続けたい」と思えたのがバンドだった。だからこそ、なおさら情熱が強くなっているんだと思います。音楽に勝ち負けはないですが、EVE OF THE LAINをどれだけ大きくできるか。そこに命を燃やせることがすごく楽しいです。

──このメンバーだからこそ、より燃やせるところはあるのでしょうか?

惣田 そうですね。もちろんオリジナルメンバーも俺のやりたいことを尊重してくれて感謝しています。ただ、今のメンバーとは歯車が合いすぎちゃってる感覚がありますね。

まっきい その通りですね。

──4人はとても仲がいいので、今、のろけを聞かせられているような気分です(笑)。

齋藤 何を見せられてるのかっていうね。

惣田 (笑)。遠征のとき、メンバーそれぞれ別行動を取るバンドもいますが、僕たちはできるだけ一緒にいますね。

齋藤 ホテルは4人部屋です。

まっきい まず4人部屋から探します(笑)。空いてなかったら、仕方なく2人部屋に分かれる感じで。

惣田 とにかく一緒にいて楽しいのも、バンドに対する思いが強くなってる要因の1つですね。

まっきい 以下同文です。今日の大阪から東京に来る新幹線も、席をクルッと回して4人で向かい合って座ってました(笑)。

あえてあきらめてみた曲

──「BURNING」の歌詞には「平気な顔して生きてる 人間のフリした悪魔にあの日見た夢の続きは 跡形もなく踏み潰された」という裏切られたような描写がありますが、これはどこから着想したんでしょう?

惣田 SNSのことをずっと怖いなと思っていて。指一本で相手に顔を見せずに、酷い言葉を書き込む人がいるじゃないですか。あれを自分と同じ人間がやってると思うと、もはや「悪魔なんじゃないか」と。僕らも心ないことを書かれると凹むし心が折れそうになりますが、4人いるので芯を強く保てる。でも世の中には、叩かれたことで夢をあきらめてしまう人も多いと思うんです。そういう悲しい出来事がなくなればいいなと思って書いた歌詞です。そこを含め、社会を風刺する意味も込めています。

──3曲目の「イタイヨ」はファンク調の抜けのいいサウンドで、歌詞は恋愛の別れについて書かれています。まず、これまでにない曲調ですよね。

惣田 イブオブの場合、恋愛ソングをバラードにすると重くなりすぎちゃうんです。最近のライブはみんなで楽しむ雰囲気になってきているので、曲調はそれに合わせつつ、歌詞はあえて重くしてバランスを取りました。大河が歌詞にすごく共感してくれました。

齋藤 航平は恋愛系の歌詞でもおしゃれにしすぎなくて、わかりやすいのがいいんですよね。「貴方にとっての愛なんて それ私にとっては曖昧で」という歌詞がありますが、こういうセリフって、言われた人も言った人も多いんじゃないかな。すごく共感しました。

──グルーヴが重要な曲ですが、リズム隊はどうでしたか?

齋藤 まさにグルーヴ重視だけど、やりすぎずに歌がちゃんと聞こえるよう意識しました。

齋藤大河(Dr)

齋藤大河(Dr)

まっきい この曲も「BURNING」も最初にやろうとしていたことをあえてやめた箇所が多かったよな。大旗のギターも抜いて、シンプルに削ぎ落とした箇所がいくつもありました。

岩根 レコーディングのとき、不安になるぐらいシンプルでしたね。

まっきい 「もう終わりですか?」って(笑)。

齋藤 引き算がちゃんとできた曲だよね。

惣田 基本、俺らマシマシだからね。

齋藤 大体マシマシでいっちゃうからね。引き算ができるようになったのは大きいと思います。

これからイブオブに出会う人へ

──そんなイブオブらしさと新しさを併せ持つ今回のシングルを引っさげて、3月にひさびさのツアーが始まります。

惣田 シングルに収録される3曲のライブでは、僕はギターを持たずにボーカルに徹しようと思っています。そうなるとパフォーマンスの見せ方も新しくなりますし。自分たちとしてもすごくカッコいい曲に仕上がったと思ってるので、楽しさとカッコよさを融合させて、広がりのあるライブにしたいです。「ツアー楽しみにしとけよ」と胸を張って言える3曲になりました。

まっきい ツアー自体がめっちゃひさしぶりなので、シンプルに楽しみです。前回のときも思ったんですが、ツアーってやっぱり特別やなって。お客さんも対バン相手も、自分たちの味方ばかりの空間。そこでライブができるのがすごく楽しい。観に来てくれる人には、純粋にイブオブを好きな気持ちだけを持って来てほしいですね。

岩根 2年半ぶりのツアーなので、「やっとできる!」という喜びが一番大きいです。まだ見ぬ人たちに今のEVE OF THE LAINを届けるにあたって、「いつでもカッコいい僕らを見せられるぞ。お前たち、まだ出会ってなかったのか?」っていう強気なスタンスで駆け抜けたいです。

齋藤 最近イブオブを知った方々は、僕たちに対して楽しくてハッピーなイメージを持ってる人が多いと思うんです。でも今回の3曲はカッコいい系で、これまでとはイメージが違う。そのギャップを見せつけて、楽しさだけじゃなくカッコよさも来た人に刻み込みたいですね。とにかく「かっけー!」って言わせたいです。そう言ってもらえるような曲を持って全国を回れるのが、今からとても楽しみです。

公演情報

EVE OF THE LAIN「Shout Your LOVE TOUR」

  • 2026年3月16日(月)東京都 Spotify O-Crest
  • 2026年3月25日(水)兵庫県 MUSIC ZOO KOBE 太陽と虎
  • 2026年3月27日(金)愛知県 ell.FITS ALL
  • 2026年3月28日(土)石川県 vanvanV4
  • 2026年4月4日(土)宮城県 enn 3rd
  • 2026年4月11日(土)香川県 高松TOONICE
  • 2026年4月12日(日)広島県 ALMIGHTY
  • 2026年4月15日(水)福岡県 Queblick
  • 2026年4月25日(土)大阪府 Live House Anima

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プロフィール

EVE OF THE LAIN(イブオブザレイン)

2020年1月に大阪で結成された4人組ロックバンド。惣田航平(Vo, G)、齋藤大河(Dr)、岩根大旗(G)、まっきい(B)で構成される。2024年12月に大阪で開催した初のワンマンライブ「The Beginning」のチケットはソールドアウト。その後、2025年6月に愛知と東京でもワンマンライブを開催した。2026年3月から4月にかけて、2年半ぶりの全国ツアー「Shout Your LOVE TOUR」を行い、9都市を巡る。最新シングルは、2026年2月配信リリースの「HEART BEAT」。