=LOVE|再び12人で歩き出す 髙松瞳センター復帰曲は王道の青春ソング

≠ME 蟹沢萌子、冨田菜々風 インタビュー

大きな変化があった1年

──昨年「TOKYO IDOL FESTIVAL」で≠MEがステージデビューしてから1年と少し経ちました。1年前と比べて、自分たちの成長を実感していますか?

冨田菜々風

冨田菜々風 今年10月の=LOVEさんとの合同コンサート「24girls」は去年に引き続き2回目の開催だったんですけど、前回はまだ2回目のステージだったから、自分のことでいっぱいいっぱいで周りのことがよく見えてなかったんです。でも、今年の「24girls」は全体的に落ち着いてパフォーマンスできた気がします。マスクの下の笑顔を確認できるくらいお客さんのことをしっかり見れて、心から楽しみながら皆さんと一緒に素敵な時間を作れたと思います。

──去年は緊張のあまり、視野が狭まっていたんでしょうか?

蟹沢萌子 1年前は右も左もわからず、やるしかないという気持ちでステージに立っていました。がむしゃらなのは今も変わらないんですが、パフォーマンス中に余裕を持てるようになったというか、どのポイントが大事なのかを考えながら踊れるようになって。お客さんにちゃんと届いているかどうかを気にしながらパフォーマンスできるようになったのは、一番大きな変化だと思います。

──それはお二人だけじゃなく、グループ全体にも言えることですかね。

蟹沢 はい! ≠MEはダンス未経験の子も多かったんですけど、みんなで切磋琢磨してきて自分たちなりの魅せ方を見つけられるようになりました。

──蟹沢さんは7月に行われた無観客ライブでリーダーに任命されましたが、グループのまとめ役として責任感のようなものを感じていますか?(参照:≠ME、無観客ライブで夏の新曲「クルクルかき氷」初披露!リーダーは蟹沢萌子に決定

蟹沢萌子

蟹沢 どうだろう……以前は自分がほかのメンバーより歳上なのもあってみんなをまとめなきゃと思っていたんですが、リーダーという立場になったからにはもっと責任感を持たなきゃいけないですよね。でもメンバーが助けてくれているので、肩に力を入れすぎず、リーダーとしてやらなきゃいけないことを見つけられているのかなと思います。

──冨田さんの目には、リーダー蟹沢さんはどう映っていますか?

冨田 本人の前で話すのは恥ずかしいですね(笑)。加入してすぐの合宿のときから周りのことを見て動いていて、私が困っているときも助けてくれました。

蟹沢 菜々風とはよくグループの話をするんですよ。菜々風も合宿のときから周りのことを考えくれていて、私がリーダーになってからもすごく助けられています。

冨田 萌子がリーダーになったことによって、よりグループのことについて話し合いやすくなりましたね。

初めて聴いたときは細胞からゾクゾクした

左から蟹沢萌子、冨田菜々風。

──11月25日にリリースされる=LOVEの8thシングル「青春"サブリミナル"」Type-Cに、冨田さんと蟹沢さんがセンターを務める≠MEの楽曲「P.I.C.」がカップリング曲として収められます。これまでの≠MEの楽曲とはかなり雰囲気の違うクールなナンバーですね。

蟹沢 こういう雰囲気の曲にもともと憧れがあったんですよ。

冨田 うんうんうん!(何度も頷く)

蟹沢 初めて聴いたときは細胞からゾクゾクしました。歌詞の解釈は聴く人によって違うと思うんですけど、この曲と向き合う時間が楽しくて、どういうふうにパフォーマンスしようかと考えることが自分の中で大事な時間になっています。もちろん難しさもありますが、その分いいパフォーマンスをしたいという気持ちのほうが強いです。

冨田 ちょうどこういう雰囲気の曲をやりたいねってメンバーと話していたところだったんですよ。私はこの曲の歌詞がすごく心に刺さって。「P.I.C.」は共犯者という意味なんですが、12人が一緒に突き進んでいくことを表していると解釈しています。

──MVやライブでは赤いスティックを持ってパフォーマンスしていますが、初めての試みということで習得するのに苦労したんじゃないですか?

冨田 もうめちゃくちゃ難しかったんですよ……! みんな泣きそうになりながら練習しました。

蟹沢 突っ張り棒を買って、家でテレビを観てるときも練習したり。

冨田 歩いていてちょうどいい棒があったら拾いそうになったり(笑)。たくさん練習したね。

蟹沢 回す速度をそろえなきゃいけなくて大変だったんですけど、MV撮影の日にはなんとかそろうようになって。ライブの初披露もミスなくできたので安心しました。MVは1人ひとりの表情や動きも含めて素敵な映像になったので、たくさんの方に観ていただけたらうれしいです。

──冨田さんとのダブルセンターに抜擢されたときはどう感じましたか? 冨田さんはこれまで何度かセンターを務めていますが、蟹沢さんは初めての経験ですよね。

蟹沢 最初聞いたときはびっくりしたんですけど、菜々風と一緒にセンターをやれることがすごくうれしかったです。立ち位置に関係なく「ここはどういう感情なのかな」とか、しっかり曲と向き合うようにしていたので、そういう面では意識は変わっていないんですが、自分にできることを新たに探しながらパフォーマンスしなきゃいけないなと思っています。

──ではリーダー同様、センターとしても肩に力を入れすぎずにやれていると。

左から蟹沢萌子、冨田菜々風。

蟹沢 そうですね。センターではあるけれど、12人で表現する楽曲なので、作品の中でしっかり役割を果たせるようにならなきゃという気持ちです。

冨田 今回初のダブルセンターなので新しい発見もあったし、心強かったです。萌子は表現力がすごいんですよ。お互いに刺激を与え合えるというか。

蟹沢 これまでは菜々風がセンターとして≠MEを引っ張ってくれていたので、私もちゃんとがんばらなきゃと思いました。≠MEは個性のあるメンバーばかりなので、12人で高め合っていける関係性でありたいですし、「P.I.C.」はダンスが難しかった分、助け合いながら切磋琢磨することができたと思います。

いつかは=LOVEと肩を並べたい

──合同コンサートでは、≠MEが2021年にキングレコードからメジャーデビューすることがサプライズ発表されて、皆さん感極まって涙していましたね。

冨田菜々風

冨田 ここまで活動してきた中で、「いつデビューできるのかな……」という気持ちはやっぱりありました。なのでデビューが決まって安心したんですけど、デビューしたあともいろんなことを吸収してもっと強いグループにならなきゃいけないと思っています。

蟹沢 私は前のめりな性格なので、デビューしたいという気持ちはすごくありながらも、それに至るまでの期間も大事にしたいと考えていて。デビューするまでに力をたくさん付けられたら、すごいグループが出てきたぞと思ってもらえるじゃないですか。≠MEはこの1年半でいろいろなことを経験させていただいたので、デビューしたあとはその経験を生かしながら成長していきたいですね。ここからが勝負だなって。

冨田 「P.I.C.」で新しい一面を見せられたと思うので、その調子で新しい色を増やしていって、時代に合わせて変化できるような面白いグループになっていきたいです。

──≠MEにとって=LOVEはどういう存在ですか? 目標とする憧れのグループなのか、それともライバルのようになりたいと思っているのか。

蟹沢萌子

冨田 目標でありつつ、いつかは肩を並べたいと思っています。一緒に競い合える存在でありたいなって。=LOVEさんは普段すごく優しいんですよ。「24girls」のときもいろいろ話を聞いてくださったり、助けてくださったりして。追いかけられる背中があるのは、すごくありがたい環境だなと思っています

蟹沢 私にとっては憧れの存在でもあるし、お姉さんみたいな存在でもあって、=LOVEさんという素敵なグループが先輩だからこそ、≠MEというオリジナルの色を作ることができると思っています。どっちも素敵なグループだよねと言っていただけるようにがんばります!