歌詞を知って振りを付ける
──「RATHER」はミディアムテンポの曲で、歌詞はMAYUさん、MiDORiKOさん共作です。
MAYU この歌から浮かぶ情景で、虚しさとか満たされない感じを表現できたらと思って。コロナ禍に入って、落ち込んでは「やるしかねえ!」と自分を奮い立たせてきたんですが、そういうときに置いてけぼりにしてきた自分の感情があるなと感じたんです。それまで見ないようにしていた、そういう自分の揺れ動く気持ちを歌詞にしました。振り付けはオケのリズムにハメてますね。女性らしい振りもあったりして。
MiDORiKO 「RATHER」を作曲したのがoniさんなんですけど、女性ということもあって、oniさんの作るエレクトロには女性らしさを感じます。
──ロングトーンでまっすぐに歌う曲ですが、オケのダンサブルなビートが効いているので実際のパフォーマンスが楽しみです。
NOW この曲は最初からしっかり踊りたいなと思って、ダンサブルな振りを考えていたんです。でもMAYUちゃんが「歌詞にもう少し寄り添ったほうがよくなるよ」と言ってくれたので、歌詞に寄り添う踊りになりました。音ハメが特徴的なダンスですね。サビはたくさん踊ってるんですけど、基本うつむいてる感じ。メンバーがアイデアをくれたからできた振り付けでした。今回のアルバムは私が振り付けをしたんですけど、曲によって主に作詞したメンバーのキャラクターが現れている曲もあれば、私が1人で振り付けた曲もあります。「Hey!Hey!」はMiKiNAちゃん作詞なので完全に“MiKiNAちゃん劇場”の振り付けにして、「FLY! SiNG! CRY! TRY! SMiLE!」はYU-Kiちゃんの人柄を振り付けで表現しているから、明るくポップです。「I don't care」は攻撃的な振りで人を殴るような動きもあります。
──「Hey!Hey!」はMiKiNAさんとMAYUさんの共作歌詞ですね。クールでカッコいいイメージのEMPiREですが、「新品Tシャツに ミートソースをこぼした」という歌詞はまさに日常を切り取ったような。
MAHO この歌詞は完全にMiKiNAちゃんの日常のイメージ。実際、ミートソースでTシャツ汚しそうだから(笑)。
YU-Ki 1日MiKiNAちゃんに密着したら、この曲完成するはずだもん(笑)。
MiKiNA できる限りありのままの自分と、MiKiNA EMPiREを重ね合わせたら、こういう歌詞になったんですよね。あとはリリースイベントのオンライントーク会でエージェントと話したときに思ったことが歌詞になっています。
YU-Kiは「EMPiREの太陽」?
──雨女と噂のYU-Kiさんは、最近どういう気分で過ごされてるんですか?
YU-Ki 「あー幕張、楽しみだな」って。うふふ(笑)。
一同 ははは(笑)。
──YU-Kiさんは「FLY! SiNG! CRY! TRY! SMiLE!」で歌詞が採用されて。
YU-Ki はい! 4年ぶりに……。今までくすぶってました(笑)。
一同 ははは(笑)。
MiDORiKO 共作はあったけどね。自分の世界を完全に解放した曲がついに来たという。
MAYU 曲調によって書きやすいと感じるものもメンバーによってあるんですよね。「FLY! SiNG! CRY! TRY! SMiLE!」は彼女にちょうどよかったという(笑)。
MiDORiKO デモの時点でYU-Kiちゃんぽいと思ったもん。
──曲調を聴いても、冒頭にある「Dance Dance Dance アソビタイ」を見ても実にYU-Kiさんらしい。普段からこうやって明るい感じで話すんですか?
YU-Ki ふふ(笑)。
MAYU 明るいです。EMPiREのムードメーカーですよ。誰にも分け隔てなく接するタイプだし、やっぱりちゃんと自分を持ってるというか。いい意味で他人に心を乱されない感じ。いてくれると場が和む。
NOW EMPiREの電気! 太陽!
一同 ははは。
最近、変化したと思うメンバーは
──ちなみに最近、変わったなと思うメンバーはいますか?
MAYU YU-Kiはライブ中に緊張で目がバキバキにならなくなった。今は目が前より輝いてるし、自分のやりたいことをやってる感じがする。
NOW 確かにライブ中、楽しそうになったね。
YU-Ki それで言うとみんな柔らかい表情が増えたよね。
MAHO 今年に入ってみんなすごく変わった。いろんなことを試していってるし、視野が広くもなってる。この間やったライブの映像を見返したときにめっちゃいいと思って。例えば表情。前は必死さが伝わるのがよかったけど、最近はそれぞれがなりたい自分があるというか、内面から生まれてくる気持ちのこもった表情をするので、すごくいいんです。
MiDORiKO 私がそういうふうになれたのはメンバーの影響が強いかな。みんながどんどん前に向かって進んでいるんで、刺激をもらいながら一緒に成長してるような感覚。みんなの影響を受けつつ、ちょうどいいところにいるんだと思います。今の私があるのはメンバーのおかげなので。ああ、グループっていいな(笑)。
一同 ははは。
MiKiNA 私は「人から求められている自分」について、悩んでいた時期があったんです。でも最近は「自分の好きな自分でいよう」と思えるようになったので、いい意味で自由になった感じはあります。みんながみんな自分のいいところをどんどん見つけて、表現できるようになってきたから、私も迷わず自分のやっていることが間違ってないって思えるようになったのはあるかもしれない。
YU-Ki MiKiNAちゃんは顔がきれいで、凛とした表情が多かったんですけど、最近はふざけられる曲で楽しそうにしてるから、ギャップがより見えるようになりましたね。
MAYU MiKiNAちゃんはエージェントが撮ったライブ写真を見たらわかると思うんですが、パフォーマンス中なのに1枚1枚顔がばっちり決まってるんですよ。ポーズを撮ってるならまだしも、ライブ中の1コマなのに「絵じゃん!」ってレベルで美しいです。動きながら表情も決めてるわけで、それは本当にすごい。
MiDORiKO 踊ってるときはもちろんだけど、歌っているときの表情も豊かだなって思う。歌い方も変わったよね?
MAHO 今回のアルバム、MiKiNAちゃんの歌声が前までと違うもんね。すごくカッコよくなった。
MiKiNA 本当に? 照れちゃう(笑)。歌うことに対して気にかかる部分が前まで多かったけど、今は確かに楽しみながらできてるかも。
EMPiREの大一番、幕張イベントホール公演に向けて
──アルバムはMAYUさん作詞の「RiNG to the BRiGHT FUTURE」でエンディングを迎えます。ドラマチックな楽曲ですね。
MAYU これはお別れの曲ですね。次の幕張でのワンマンがEMPiREにとって1つの大きな区切りになるのは間違いなくて、大きな会場での特別な公演で節目を飾って、新しいEMPiREになっていくし、ならなきゃいけない。今まで出会ってきたエージェントや、元メンバーもそう。出会いと別れを繰り返してEMPiREはここまで来ました。でもお別れしたからと言って、その人と金輪際関わりがないなんてことではなくて、1人ひとりとの出会いが今のEMPiREを作ってるんだよって。そんな思いを「RiNG to the BRiGHT FUTURE」に込めました。
──出会いと別れですね。「3月」という言葉もあって、確かに卒業シーズンのイメージもあります。
MAYU そう。歌詞自体は3月頃の体験がもとになっています。これからもEMPiREは続いていくということを表明している曲でもあります。
──「BRiGHT FUTURE」の初回限定盤と2CD盤には、代表曲を現メンバーで再録した音源を10曲収めたCDが同梱されます。ほぼベスト盤と言ってもいい内容ですね。
MAYU これまでライブで歌ってきた経験値があるから、再録バージョンはオリジナルと比べると全然歌い方が違いますね。あとは「EMPiRE originals」の間奏にギターソロが追加で入って、トラックもパワーアップしているので楽しんでもらえたらと思います。
MiDORiKO 私は「Buttocks beat! beat!」でライブのときにシャウトしてたんですけど、もともとの音源を録ったときは叫んでなかったんですよ。それが更新されました。
MAYU あとはNOWが加入する前の曲も今の体制のバージョンになってます。
──新しいEMPiREを新曲と代表曲で感じられるアルバムということですね。11月23日に大舞台となる幕張イベントホール公演が決まっています。チケットが即完するなど勢いを感じますが、改めて幕張に向けての意気込みを聞かせてください。
MiKiNA 幕張に立つ前までに完成させたい何かがあるということではなく、完成した状態から準備を積み重ねて、完全で完璧なEMPiREを見せたいです。とにかく幕張でどこまでいけるかをずっとイメージしていて、自分が今できる最高をどれだけ更新できるかみたいな。その場にいる人たちと、その日しかないであろう空気感を楽しみたいです。
NOW これからのEMPiREにつながる大きなライブになると思うので、私たちとエージェントの歴史に残る大きなライブにしたいです。
MAYU 「EMPiREは幕張に立っててすごいね」ではなくて、「EMPiREだったら幕張立ってて当然」ぐらいに見せられないと。私たちの未来が明るく見えるようなライブにしたいと思います。
MAHO でも幕張に立つ……すごいことですよ(笑)。幕張メッセに立つ私たちの姿をエージェントが見るのは初めてなわけだし、もちろん緊張はお互いにあると思うけど、その瞬間を楽しんで帰れるようにしたいです。その先も続いていくEMPiREを楽しみにできる日になったらいいなって思います。
ライブ情報
「EMPiRE'S SUPER ULTRA SPECTACULAR SHOW」(※チケット完売)
2021年11月23日(火・祝)千葉県 幕張メッセ 幕張イベントホール
OPEN 16:00 / START 17:00
プロフィール
EMPiRE(エンパイア)
WACKとエイベックスの共同プロジェクトとして誕生したグループ。2018年4月に1stアルバム「THE EMPiRE STRiKES START!!」をカセットテープでリリースし、デビューを果たす。5月に東京・マイナビBLITZ赤坂で行った初ワンマンライブではチケットを完売させた。同公演を最後にYUiNA EMPiREがBiSに完全移籍し、新メンバーとしてMAHO EMPiRE、MiKiNA EMPiREを迎えた体制に。2019年1月にオリジナルメンバーのYUKA EMPiREがグループを脱退し、4月にスタートした全国ツアー「NEW EMPiRE TOUR」初日をもって「WACK合同オーディション2019」で合格したNOW EMPiREが加入した。2020年にはコロナ禍の影響でライブ中止、延期を余儀なくされるも10月より有観客ワンマンツアー「ERROR ERROR ERROR TOUR」を行い、約9カ月ぶりにファンとの再会を果たす。2021年1月には東京・東京国際フォーラム ホールAで3時間におよぶ全曲披露ワンマンライブ「EMPiRE BREAKS THROUGH the LiMiT LiVE」を成功させた。5月にグループ初の両A面シングル「HON-NO / IZA!!」、11月に3rdアルバム「BRiGHT FUTURE」をリリース。全国ツアーや、クラブ会場だけを回るツアーなどを経て、11月に千葉・幕張メッセ 幕張イベントホールでワンマンライブ「EMPiRE'S SUPER ULTRA SPECTACULAR SHOW」を行う。
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