BACK-ZETS|「モンスト」プレイヤーへの思いから爆誕したヴィジュアル系バンド

BACK-ZETSが1stアルバム「KILL EDEN」を10月31日にリリースした。

BACK-ZETSはスマホアプリ「モンスターストライク」の運営スタッフ「XFLAGの中の人」にどことなく似た刺身(B)、SaNa(G)、RX(Vo)、No Good Job(G)、Baby Dry(Dr)、PaNa(Key)の6人で構成されるヴィジュアル系バンド。6月に1stアルバムと同名のデビュー曲「KILL EDEN」を配信リリースし、千葉・幕張メッセ国際展示場1~2ホールで行われたXFLAG主催のライブイベント「XFLAG FREAK2018 Presented by MONST NIGHT」で初ライブを行った。10月からは「モンスト」の期間限定BGMとしてバンドの楽曲が使用され、ストライカー(「モンスト」プレイヤーの呼称)の間で話題を集めている。

今回、音楽ナタリーではメンバーにメールインタビューを実施。バンド結成の経緯や本作に込めた思いなどを聞いた。

取材・文 / 三浦良純

この気持ちは嘘じゃない

──そもそもどういったきっかけでこのバンドは結成されたのでしょうか?

SaNa(G) 確か2016年の夏か秋くらいに「クリスマスに雪が降る中でヴィジュアル系バンドのMVを撮ったら面白いんじゃない?」って映像企画を仲間内で出したんだよね。「モンスト」のストライカーを応援するための企画として。そのときはまだバンド活動をやるつもりではなかった。

PaNa(Key) でも、その企画はクリスマスに間に合わなかった……。

SaNa それでエイプリルフールにやろうかって話になって、プロデューサーに相談したんだよね。

刺身(B) エイプリルフールまでになんとかこの企画を形にしたいってことでプロデューサーと一緒に実現に向けて作戦を練ったんだけど、考えていくうちに、これはエイプリルフールの嘘なのかって話になり。

SaNa それでエイプリルフール企画としてこのバンドを世に出すことは見送ったんです。だって、嘘じゃないじゃんって。「ヴィジュアル系バンドとしてストライカーを勇気付けるんだ!」「応援したい!」って思いが我々の中にしっかり生まれていた。この気持ちは嘘じゃない。このバンドは本物なんだ。だからエイプリルフール企画じゃないって。

RX(Vo) その後最初にできた曲が「KILL EDEN」。そして「XFLAG FREAK2018 Presented by MONST NIGHT」に出演しないかと誘われて、さらに「The Lie Yeah! Ho Lie!」「星堕つる地」の2曲を作ったんです。

左からPaNa(Key)、Baby Dry(Dr)、No Good Job(G)、RX(Vo)、刺身(B)、SaNa(G)。

幕張メッセで初ライブ

──ライブの手応えはいかがでしたか?

左からNo Good Job(G)、Baby Dry(Dr)、PaNa(Key)。

刺身 なんとか曲を準備して華々しい初ライブを幕張メッセで飾れたよね。

RX あれが初めてのライブだったんだよね。

No Good Job(G) 僕はこれまでの人生でアーティストとしてステージに立ったことがなかったので緊張しました。

SaNa 僕はこれまでにBACK-ZETS以外のいろんな形でステージに立つ機会があったけれど、このライブが一番手応えがあった。「やりきった感」というか。終わったあとにみんなでハイタッチしたときの力強い感触が残っています。会場の人たちが熱狂して観てくれていたのでうれしかったですね。

Baby Dry(Dr) お客さんの反応が当日まで怖かったんですよね。緊張と不安と大きすぎて、当日のことは正直覚えてないんです。

刺身(B)

刺身 楽しかったんですけど、ライブが終わったあと、すごくお腹が痛くなりましたね。俺はリーダーだからしくじったら俺の責任だと思って緊張感がすごかったです。BACK-ZETSとしての初めてのライブだったので、「誰も盛り上がってなかったらどうしよう」って。本気を出して激しくパフォーマンスをしたのでライブ中にベースのストラップが壊れてしまったんですが、途中からは外れたまま必死に抱えて無我夢中で弾いてました。みんなやりきった感があったようなのでよかったなと思ってます。

RX 名だたる方々がステージに出演していたので、幕が開いて誰もいなかったらどうしようとか、我々のステージになってみんなが帰ってしまったらどうしようとか不安でいっぱいでした。でも、ステージに出ていったら目の前にストライカーのみんながいたので安心して歌えました。

No Good Job ドンズべりしたらどうしようって不安がすごくて、当日もダンスをいろいろ確認したりしていたんですけど、出てみたら初披露なのに「KILL EDEN」のツノダンスをみんながやってくれたし、ペンライトも振ってくれて。「我々がやってきたことは間違ってなかったんだ!」と安心しました。

PaNa 気持ちよかったな……。

みんなで意見を出し合って制作

──皆さんはヴィジュアル系が好きだったんですか?

SaNa 僕は高2くらいのときに振り付けもあるようなヴィジュアル系バンドのライブによく通っていましたね。バンドの病んでる感じが共感できたし、それに浸ってる自分に酔っていた部分もあって。そういう観る人が夢中になるようなステージを自分たちも作っていきたいなって思ってる。

No Good Job 僕も十代の頃はヴィジュアル系をよく聴いてましたね。あとヴィジュアル系って言っていいかわからないけど、曲調が近いところで言えばALI PROJECTさんをよく聴いていました。

SaNa RXはGACKTさんやMALICE MIZERさんがすごく好きだよね。

RX うん。もともとヴィジュアル系にはすごく憧れがありましたね。でも歌い方とかは意外とそんなに影響を受けてないかもしれない。

刺身 俺は学生の頃にGLAYさんとかよく聴いてました。

Baby Dry 僕は一切ヴィジュアル系を聴いてこなかったです。ちょっとメンバーの中で浮いてるかなと思う。

PaNa(Key)

PaNa 3歳の頃からピアノをやっていてクラシックは聴いていたんですけど、僕も実はヴィジュアル系は全然聴いたことがなかった。BACK-ZETSで初めての挑戦でした。

──楽曲はどなたが作っているんですか?

刺身 俺が楽曲のテーマをプロデューサーに伝えて、彼がそれに合わせてデモを作ってくるんだよね。彼自身が作ってくるときもあれば、楽曲の世界観に合うクリエーターに作ってもらうこともある。それをメンバーみんなで聴いて、それぞれ意見を言って完成させていく。

Baby Dry 歌詞もプロデューサーがざっくりと書いて送ってくるんですけど、僕とRXさんから意見を言って楽曲のテーマを感じられるように直してもらっています。意見を言ったらちゃんと話を聞いてくれるので、最終的には僕たちの投げた要素をけっこう入れてもらってますね。

──テーマというのは、「KILL EDEN」のサビの「サタンの獣神化 エデンに超適正」という歌詞のように「モンスト」をプレイするうえでの攻略のヒントのことでしょうか?

刺身 ヒントというか、「モンスト」の「爆絶クエスト」(高難易度のゲームステージ)をテーマにして、それぞれのステージのイメージを我々なりに盛り込んでいます。最初に3曲を作ったあと、同じようにほかの「爆絶クエスト」でもストライカーを応援したいと思って曲を作り始めたんだよね。曲を聴いたときに、それぞれのステージを思い出せるようにしています。

RX それでまとまった曲数になったからアルバムにしようって提案がプロデューサーからあって、我々も同じ気持ちだったから1stアルバムリリースが決まったんだ。できあがった音楽を聴いて、ストライカーも、そうじゃない人にも聴いて楽しんでほしいなって思った。

BACK-ZETS「KILL EDEN」
2018年10月31日発売 / XFLAG
BACK-ZETS「KILL EDEN」初回限定盤

初回限定盤 [CD]
2160円 / XFLAG-01

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BACK-ZETS「KILL EDEN」通常盤

通常盤 [CD]
2160円 / XFLAG-02

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収録曲
  1. QUEST
  2. KILL EDEN
  3. キャノンベース
  4. Eschatology
  5. 常世
  6. The Lie Yeah! Ho Lie!
  7. 星堕つる地
初回限定盤封入特典

モンストカードゲームのエデン(進化前)のカード

通常盤封入特典

全6種のメンバー個別ブロマイド

BACK-ZETS(バックゼッツ)
BACK-ZETS
2018年に活動を開始したヴィジュアル系バンド。スマホアプリ「モンスターストライク」の運営スタッフ「XFLAGの中の人」にどことなく似た刺身(B)、SaNa(G)、RX(Vo)、No Good Job(G)、Baby Dry(Dr)、PaNa(Key)の6人で構成される。6月にデビュー曲「KILL EDEN」を配信リリースし、同月に千葉・幕張メッセ国際展示場1~2ホールで行われたXFLAG主催のライブイベント「XFLAG FREAK2018 Presented by MONST NIGHT」で初ライブを行った。スマホアプリ「モンスターストライク」で期間限定BGMとして使用されている楽曲を集めた1stアルバム「KILL EDEN」を10月31日にリリースした。