音楽ナタリー Power Push - angela×fripSide

2つのアニソン最強ユニットが最強コラボに挑むワケ

人を信じないangelaが信じるsatの言葉

sat でもホントに「僕は僕であって」の歌詞には「スゲーなー」のひと言しか出てこないんですよ。僕が「亜人」の原作を読んだときに受けた印象が歯切れがいい言葉で切り取られていたから。初めて読んだときは「うわー、これに負けない歌詞を書くのキツいなあ」って頭を抱えたし、実際「The end of escape」の作詞はけっこう難航しました(笑)。

KATSU そうなの? angelaって20年以上2人組として活動してきただけに基本的に人のことを信用していないんだけど(笑)、それでもsatさんのことは信頼しかしてなかった。絶対fripSideならではの切り口で「亜人」の曲、そして「僕は僕であって」に続く曲を書いてくるだろうなって。

──実際どちらの詞も“らしい”ですよね。「僕は僕であって」の詞はバリバリの主人公目線。“ぶっこんでいく”ヒーローの姿を歌うのってすごくatsukoさんらしい気がするし、逆に「The end of escape」の詞は俯瞰的。正しさと誤りがないまぜになってる世界の異様さや、それと戦おうとしたり、“エスケープ”しようとしたりする誰かの姿を広角レンズで捉えているというか……。

sat(fripSide)

sat 確かに読み比べてみて、改めて「オレの歌詞ってホントにオレくさいなあ」とは思いました(笑)。

KATSU 僕らとしては「The end of escape」みたいなことを書くsatさんが好きだから、歌詞をもらったときはうれしかったんですけどね。

atsuko ただ歌うのは大変だった……。これまでほかの作詞家さんや作曲家さんと組んだことがない、人を信用しないangelaの一員だけに(笑)。「The end of escape」の詞みたいな、自分のボキャブラリーにない言葉を歌うことってなかったから。あとキーが高い!

sat そこはfripSideが主導権を握っている曲ですから。南ちゃんの声が一番映えるキーを探らせてもらいました。だから逆に「僕は僕であって」の歌録りのときは「南ちゃん、キーが低くてちょっと大変そうだなあ」って思ってましたし。

南條 キーの違いもそうだし、あとこれは歌詞の話と似ちゃうんですけど、曲の持つベクトルというか熱量が、fripSideはもちろん、ソロの曲やキャラソンとも違ったので、チャレンジングではありましたね。

KATSU ただキーのレンジが広い曲……低いところはホントに低い曲にしたのには「低いキーを歌う南ちゃんが見たい」っていう意図もあったし、実際低いところを歌ってもらって新しい魅力に気付けたりもしていて。高いキーを繊細に響かせるのが得意な人だと思ってたんだけど、実は声の中にしっかり太い芯みたいなものが通ってる人なんだなって知りましたし。

sat だからatsukoさんと声が溶け合っちゃったわけなんだけど、僕もそれは発見でした。あとこれは言い訳じゃないんだけど、僕も南ちゃんをひいきするためにキーの高い曲を作ってるわけではなくて(笑)。atsukoさんが高いキーでも歌えることはもちろんわかってるし、でも確かに聴いたことはないから聴いてみたかったんですよ。

「アニソンってスゲーな」って思ってもらえる2つのコラボ曲

──そしてリスナーはangelaの曲を歌う南條さんや、逆にfripSideのメロディを歌うatsukoさんという新しい魅力に触れることができた、と。

sat さっきもお話した通り、そうやって1.01以上の魅力を発揮できなきゃコラボする意味がないので。そういう意味では曲についても、歌声についても、本当にいい化学反応が起きたなと思ってます。

南條 だからもしコラボが終わってしまったとしても親戚のような関係でいてくださったらうれしいなって勝手に思ってます(笑)。ずっと一緒にいるわけじゃないけど、たまに会うとなんかホッとできる関係性でいてくださったらうれしいなって。

──いや、そんな内輪話だけじゃなくて、これからも2組での制作や露出は続けてくださいよ(笑)。

KATSU ホントにツーマンライブはやりたいんですよねえ。

南條 あっ、私もライブはやってみたいです!

──じゃあどんなライブにしましょう?

KATSU 例えば、フロアの両端にステージを作って、片っぽに僕らが立って1曲やったら、反対側にいるfripSideさんが1曲やって、また逆のステージで僕らが……って感じで進めるとか?

南條 ホットサイドとクールサイド、赤と青って感じでそれぞれのステージを色分けしてるんだけど、結果fripSideが出てこようがangelaさんが出てこようがパフォーマンス自体はずっと熱い、みたいなライブになったらいいですよね。帰る頃にはお客さんがヘロヘロになっちゃうような(笑)。

KATSU あとこのコラボがファンの人たちだけじゃなくて、今アニソンシーンにいる人たちとか、アニソンの世界を目指してる子たちに何か影響を与えられればいいな、みたいなことも少し考えてますけどね。

atsuko 自称“2016年最後の大型コラボ”、fripSide×angelaとしては(笑)。

──あっ、そうか。「The end of escape」は12月リリースだから、ホントにアニソンシーンにとって今年最後のコラボユニットになるのか。

KATSU そしてその2カ月前にデビューするコラボユニット、angela×fripSide最大のライバルでもあるわけですよ、fripSide×angelaは(笑)。

一同 あはははは(笑)。

KATSU でまあ、話を戻すと、僕らが(水樹)奈々ちゃんと西川さんのコラボに心を動かされたように、angela×fripSideとfripSide×angelaを見て「あっ、ウチらも何か新しいことをやってみよう」って思うアーティストや、「私もがんばって、いずれはfripSideとカッコいいコラボをやってみたい」って思う新人が出てきてくれたりしたら、また新しい形でシーンに貢献できることになるじゃないですか。

sat 「アニソン界のコラボ」っていう意味では水樹さんと西川さんも僕らも同じなんだけど、その実は全然違いますからね。

KATSU そうなんですよね。奈々ちゃんも西川さんもあくまでシンガーであって、作曲家はまた別の人たちだから。もちろんお二人のコラボはビックリするくらいカッコよかったんだけど、僕たちは自分たちで曲を書くグループ同士のコラボとして、彼らとはまた別の可能性を提示できるんじゃないかとは思ってますね。

sat 今までなかったムーブメントが起きるんじゃないかっていう予感がちょっとありますよね。

KATSU うん。「アニソンってスゲーな」って思ってもらいたし、そう思ってもらえるだけのものを作った自信はありますから。

angela×fripSide ニューシングル「僕は僕であって」 2016年10月19日発売 / KING RECORDS
期間限定盤 [CD+Blu-ray] 1944円 / KICM-91710
通常盤 [CD] 1296円 / KICM-1711
期間限定盤 CD収録曲
  1. 僕は僕であって
  2. 僕は僕であって TV size
  3. 僕は僕であって off vocal version
期間限定盤 Blu-ray収録内容
  • 僕は僕であって PV
通常盤 CD収録曲
  1. 僕は僕であって
  2. 僕は僕であって part of atsuko
  3. 僕は僕であって part of yoshino nanjo
  4. 僕は僕であって off vocal version
fripSide×angela ニューシングル「The end of escape」 2016年12月7日発売 / NBCユニバーサル・エンターテイメント
NOW PRINTING
初回限定盤 [CD+DVD] 1944円 / GNCA-0461
通常盤 [CD] 1296円 / GNCA-0462
初回限定盤 CD収録曲
  1. The end of escape
  2. The end of escape TV size
  3. The end of escape(instrumental)
初回限定盤 DVD収録内容
  • fripSide×angela「The end of escape」PV
  • fripSide×angela「The end of escape」PVメイキング
  • angela×fripSide「僕は僕であって」PVメイキング
通常盤 CD収録曲
  1. The end of escape
  2. The end of escape part of yoshino nanjo
  3. The end of escape part of atsuko
  4. The end of escape(instrumental)
テレビシリーズ「亜人」第2クール
テレビアニメ「亜人」第2クール
  • MBS:毎週金曜日 26:40~
  • TBS:毎週金曜日 26:25~
  • BS-TBS:毎週土曜日 24:30~

©桜井画門・講談社 / 亜人管理委員会

angela(アンジェラ)

岡山県出身のatsuko(Vo)とKATSU(G, Key)による2人組ユニット。それぞれ音楽を志し上京したのち結成し、2003年にテレビアニメ「宇宙のステルヴィア」のオープニング主題歌「明日へのbrilliant road」でメジャーデビュー。1stシングルながらオリコン週間シングルランキングで15位をマークし、瞬く間にアニメソングシーンで存在感を示す。以来「蒼穹のファフナー」シリーズ、「アスラクライン」、「K」シリーズなど、多くの人気アニメの関連楽曲を担当。また「Animelo Summer Live」やアメリカの「SAKURA-CON」、カナダの「CANADIAN NATIONAL EXPO」、フランスの「Japan Expo」など、国内外の大型アニメ系イベントにも多数出演する。2014年には5月にアニメ「シドニアの騎士」のオープニングテーマ「シドニア」を発表。この曲は同年、アニメファンが選ぶ「アニメーション神戸賞」で主題歌賞を受賞した。2016年5月に山梨・河口湖ステラシアターで行われたデビュー13周年記念ライブを成功させ、同年8月にアルバム「LOVE & CARNIVAL」を発表した。また2017年3月4日には自身初の東京・日本武道館単独公演を開催する。

fripSide(フリップサイド)

コンポーザー&プロデューサーの八木沼悟志と声優としても活躍するボーカルの南條愛乃からなるユニット。2009年、テレビアニメ「とある科学の超電磁砲」のオープニングテーマ「only my railgun」をリリース、ゴールドディスクを獲得し、アニソン界での立ち位置を確立。2010年に1stアルバム「infinite synthesis」、2012年12月には2ndアルバム「Decade」をリリースし、2014年9月に3rdアルバム「infinite synthesis 2」を発表。2013年5月リリースのテレビアニメ「とある科学の超電磁砲S」のオープニングテーマ「sister’s noise」でオリコンウィークリーチャート1位を達成した。また2015年3月1日に横浜アリーナにて行われた「fripSide LIVE TOUR 2014-2015 FINAL in YOKOHAMA ARENA」を全席完売。さらに同年5月に「Luminize」、12月に「Two souls -toward the truth-」、2016年2月に「white forces」という3枚のシングルリリースを挟み、本年10月5日に4thアルバム「infinite synthesis 3」を発表した。10月末からは全国14カ所を巡る全会場ホールツアー「fripSide concert tour 2016-2017 -infinite synthesis 3-supported by animelo mixを展開。そして2017年3月18日にはツアーファイナルであり結成15周年突入を記念した埼玉・さいたまスーパーアリーナでの単独公演を開催する。