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the BL00M AFTER SCHOOL feat. cocomi
13歳のギタリストが“機微”で表現するメロウな1曲
文 / ナカニシキュウ
the BL00Mは、2011年生まれで現在13歳の中学生ギタリスト・HARUを中心とする音楽プロジェクト。8歳でギターを始め、ジョン・メイヤーやマテウス・アサトといったギタリストに多大な影響を受けたというHARUが、ギターのみならずベースや鍵盤、サンプラーといった楽器類とDAWを駆使してソングライティングおよびトラックメイキングを手がける。主軸となるのはギターインスト作品のようだが、同世代のシンガーを迎えた歌もの楽曲も精力的に発表。インターネット上で活躍する若手アーティストには珍しく、ライブ活動も意欲的に展開している。
そんなthe BL00Mの最新曲「AFTER SCHOOL feat. cocomi」は、13歳の中学生ボーカリスト・cocomiを迎えて制作されたメロウなスウィートソウルナンバー。前述のメイヤーやアサトといったルーツの影響をダイレクトにアウトプットしたような甘いクリーントーンで爪弾かれるテンションコードを中心に、低い温度感の無機質なテクノビートと抑えの効いたベースライン、柔らかなシンセサウンドがアンニュイでドリーミーなグルーヴを生み出している。中でもギターのリードプレイは出色で、派手さよりもピッキングニュアンスなどの“機微”の表現に特化したプレイスタイルは、およそ中学生とは思えないエレガンスを感じさせる。
そこに重なるcocomiのイノセントな印象のやや舌足らずなボーカルが、さらに独特の味わいをブースト。等身大で飾り気のない、いい意味で技巧性をまったく感じさせない素朴なリリックとも相まって、気だるくもみずみずしいチャーミングなポップソングとして結実している。
AFTER SCHOOL feat. cocomi
- the BL00M「AFTER SCHOOL feat. cocomi」
- 2024年10月18日(金)配信開始 / BL00M MUSIC
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the BL00M(ザブルーム)
2011年生まれの中学生ギタリスト・Haruを中心にした音楽プロジェクト。8歳でギターを始め、ジョン・メイヤーやマテウス・アサトといったネオソウルやブラックミュージックの影響を受け、作曲活動を開始。自身が作曲したインストゥルメンタル作品のほか、同世代のシンガーを迎えた楽曲も多数発表している。2024年12月にボーカリスト・cocomiを迎えて制作された新曲「FAREWELL」を配信リリース。