「うちタマ?! ~うちのタマ知りませんか?~」|小野賢章×白井悠介×羽多野渉 猫好きキャスト陣が猫カフェでまったりトーク

小野賢章×白井悠介×羽多野渉インタビュー

かわいいだけじゃない! 想像の斜め上を行く面白さ

──今回は池袋にあるCat Cafe ねころびさんで撮影をさせていただきました。白井さんが出演されているニコ生番組「ねころび男子」は、毎月こちらから配信されているそうですね。

ハクくん

白井悠介 はい。「ねころび男子」は月に1回このCat Cafe ねころびさんをお借りして、ゆるく生配信をさせていただく番組なんですが、もう3年以上やっていまして。もちろん猫ちゃんたちのことはよく知っていますし、猫ちゃんの卒業や、新しい猫ちゃんが入ってきたり、入った子がいつの間にか大きくなったりと、成長を見届ける感じになってきていますね。一番最近入った猫ちゃんはそこのハクくんと、チャコちゃんの2匹なんですが、ハクくんは瞳の中に2つの色が入っているすごく特徴的なダイクロイックアイっていう目をしていて。めちゃくちゃレアな目らしいです。

小野賢章 その目を見たい!(近付いてきたハクくんの顔を覗こうとしながら)

羽多野渉

羽多野渉 なかなか見せてくれないね(笑)。僕、猫カフェに来たの初めてなんです。自分の飼い猫以外に触れるのも初めてかも。

白井 そうなんですか!

羽多野 もともと猫アレルギーがあったんですよ。だから、たぶん3人の中で一番緊張しながらここへ来ました(笑)。でもなんともなかったので、今日はただただ癒されています。すごくキレイにされているし、猫ちゃんもリラックスしていて、一緒に気持ちよく寝ころばせていただきました。

──今日は「うちタマ?!」キャスト陣の中でも猫好きで知られるお三方に集まっていただいたんですが、猫の魅力を1つ挙げるとしたらなんだと思いますか?

小野 やっぱり距離感ですかね。つかず離れずみたいな。でもたまーに触らせてくれて、「なんだよー!」って(笑)。そういうところがたまらないです。

白井悠介

白井 僕も距離感ですね。犬ほど「構ってくれ」って来ないけど、ふと優しくしてくれたり。ねころびさんの猫ちゃんだと、小太狼くんっていうマンチカンの子が僕の推しなんですが、普段は全然触らせてくれないんです。でも今日はめちゃくちゃ触らせてくれて、よりうれしいじゃないですか。そういう、ちょっとこちらが弄ばれてる感じが猫の魅力かな。

──羽多野さんはよく愛猫・むぎちゃんの画像をTwitterにアップしていますよね。

羽多野 猫って不思議で、心を読むんですよ。いつもだったら「遊ぼうよ!」とか「ご飯くれよ!」って感じなのに、僕が落ち込んでいるときや何もやる気が起きないときは、ただ黙って寄り添ってくれたり、近くにいてくれたり。「そんな緩急のある付き合い方してくれるの!?」って(笑)。こっちの心の中がわかってるのかなって思います。

──でもそんな羽多野さんと小野さんは、「うちタマ?!」ではワンちゃんの役ということで。そもそも本作は“タマ&フレンズ”という国民的なキャラクターの擬人化作品ですが、演じるうえでプレッシャーはありましたか?

羽多野 そうですね。やっぱり自分も昔から知ってるキャラクターですし。

小野 僕の演技のせいで「ポチ、ちょっと違うんだけど」って思われたら……というプレッシャーは、多少ありましたね。

白井 僕の中では別物として、新しいものとして楽しんでいただければという気持ちで演じていますが、昔から知っている、馴染みのあるキャラクターを自分が演じるというのは、不思議な感覚です。

──お話自体はオリジナルということで、「クレヨンしんちゃん」で知られるうえのきみこさんがシリーズ構成を手がけています。まだ全然想像がつかないのですが、どんなお話になっているんでしょうか?

羽多野 擬人化という形で、タマたちの物語をどういうふうに表現するのかな?って思っていたんですが、毎回現場で役者陣がお腹抱えて笑っちゃうぐらい、想像の斜め上をいくんですよ。

白井 いやもう、本当に。おそらく皆さんの想像をはるかに超えてると思います。

──えっ、そんな感じなんですか……!?

小野 僕も“かわいい男の子・女の子に擬人化されたいぬたちねこたちが、ドタバタやって癒される”っていうような作品を想像してたんですが、台本をもらって「あれ?」って(笑)。

白井 もちろん大前提として“かわいい”“癒される”っていうのはあるんですが、それだけじゃない、それを凌駕する面白さがあります。攻めてますよ。

羽多野 キャスト陣の演技も素晴らしくて、花咲モモ役の花澤(香菜)さんの爆発力がすごいんです。毎回必ず笑かされちゃう(笑)。あとは前野(智昭)くんがやっている倉持ブルも、かなり爆発してたよね、序盤から。

白井 そうですね、一番最初からけっこうインパクトがある(笑)。

羽多野 ぜひ期待してほしいです(笑)。あとは、犬や猫の習性がちゃんとシナリオや動きに反映されているので、「猫ってこういうとこあるよな」って思ったりもしますね。何かに突然すごく興味を抱くときと、興味をなくす瞬間との切り替えの速さだったり。

白井 擬人化してても箱があると、つい入っちゃったり。人の姿のまま入っちゃうんですよ。

羽多野 猫ですからね。

白井 そう、猫ですから。

「もっとかわいくできるはずです」と自己申告

──それは想像するとシュールですね(笑)。白井さんはねこの木曽トラ役を演じていらっしゃいますが、猫好きとして「ここは猫っぽい!」と感じる部分はありますか?

白井 トラはすごく活発で元気な江戸っ子キャラなんですが、人間の言葉をしゃべっていても、行動や仕草に猫らしさが表れている気がします。トラは高いところに登りたがるんですが、登ったはいいけど降りられなかったり(笑)。

──“猫あるある”ですね。

白井 演じているときも「あ、そうそう、猫ってこうだよね」と思いますし、僕は猫を飼っているわけではないんですが、飼っている人だとより楽しめるところもあるんじゃないかと思います。羽多野さんは猫と一緒に暮らしてるから、台本を読んでいて「これ間違ってるかもしれません」って気付いたことがありましたよね。

羽多野 ありましたね。猫は暗いところで瞳孔が丸くなり、明るいところでは瞳孔が狭くなって、鋭い目つきになるんですが、セリフでそれが逆になっていたことがあって。やっぱり普段からかわいい猫の写真を撮るために、ちょっと部屋を暗くして撮ったりするんですよ(笑)。

──経験が活かされてますね。では、小野さん演じるいぬの山田ポチはどんなキャラクターでしょう。

小野 ポチは心配性で、自分が気弱なこともわかっていて「もっと立派な犬になりたい」「僕は番犬になるんだ!」って思いがあって。その思いが空回って、結果かわいい(笑)。仲良しのタマの自由すぎる性格を心配しつつも、ポチもやっぱり犬なので、目の前のことに夢中になっちゃうところもあって。そういった動物らしいかわいらしさもあります。

──「かわいいってこういうこと?!」というフレーズも作品紹介で使われていますが、演じるうえでもかわいさの表現にはこだわっているのでしょうか?

小野 「もうちょっとかわいく」ってディレクションをいただくこともありますし、「もっとかわいくできるはずです」って自己申告もしましたね。ポチはタマと並んで“かわいい担当”ではあるので、そこは追求しつつ、でもかわいいだけじゃない面白さも、キャラクターの範囲内で出せたらいいなって思っています。あと僕も猫を飼っていて、犬は飼ったことがないので、YouTubeで犬の動画を観て鳴き声を研究したりしました。

──いぬやねこの姿の時の鳴き声も、同じキャストさんが担当されるんですよね。

白井 そうなんです。人間の姿の時と犬猫の姿のときでは、かわいさのさじ加減が違うかもしれません。

羽多野渉演じる野田ゴン。

──羽多野さんが演じる野田ゴンもワンちゃんですが、“犬らしさ”は意識されましたか?

羽多野 ゴンはタマやポチの優しいお兄さん的なキャラクターなんですが、関西弁をしゃべるので、犬らしさまで考える余裕がなかなかなくて。別の役者さんに一度関西弁でセリフを入れていただいて、それを予習して現場に臨むという、いつもの倍ぐらいの時間を使って準備しています。大変ですが、とても貴重な経験ではありますね。

──今日のお話から予想以上にユニークな作品になることが伝わってきて、ますます放送が楽しみになりました。最後におひとりずつメッセージをお願いします。

小野賢章

小野 皆さんも「こういう作品なのかな」って想像はされていると思うんですが、話数を重ねていくごとに「噓でしょ!」ってなったり、クセになるような瞬間が絶対あると思います。本作を立ち上げたプロデューサーからは、「仕事に疲れて帰ってきたOLさんが観て癒されるような作品を作りたいです」と最初の収録のときに言ってもらって。明確なビジョンがあるから、それに向かって僕たちはお芝居をしています。深く考えずに観ていただいて、癒されてもらえればうれしいです。

白井 もちろんOLの方だけじゃなく、年齢・性別問わず楽しんでいただける内容になっていますし、賢章くんも言ってくれましたが、話数を重ねていくごとにクセになる、いつの間にか抜けられなくなるような面白さがある作品だと思います。かわいく癒されつつ、笑って楽しめて、そして少しほっこりできる。すごくお得な作品なので、ぜひくつろぎながら観てください。

羽多野 今回ねころびさんに来させてもらって、すごくゆったりとした時間を楽しませてもらったんですが、「うちタマ?!」もそういった束の間の癒しになる作品だと思います。2020年、あなたがどんなにがんばって疲れても、「うちタマ?!」が癒してくれますので、新たな年も皆さんがんばっていただいて、この「うちタマ?!」でしっかり癒されていただければ。我々も歴史のあるキャラクターたちを、楽しみながらしっかりと演じて参ります。

Cat Cafe ねころびの様子。