コミックナタリー - 第1回MANGA-ZIN AWARD結果発表

投票内訳

有効投票作品数:368作品
投票者数:169名(内訳、編集者:148名、デザイナー:5名、コミックバイヤー:4名、他:12名)

集計方法

1位=5ポイント、2位=4ポイント、3位=3ポイント、4位=2ポイント、5位=1ポイントとし、その全てのポイント数を合算

第1回「MANGA-ZIN AWARD」の大賞は、大場つぐみ原作、小畑健作画の「バクマン。」(週刊少年ジャンプ/集英社)に決定しました。

結果は以下のとおりです。なお賞を主催するCOMIC ZIN公式サイトでは惜しくも選外となった作品へのコメントや総評が掲載されています。

上位5作品6位以降の作品

第1位「バクマン。」
原作・大場つぐみ、作画・小畑健(週刊少年ジャンプ/集英社)得点:112

「ジャンプマンガはいかにして産み出されるのか。フィクションの影に真実が見え隠れする構成は見事の一言に尽きる。主人公コンビがしっかり『努力・友情・勝利』の三原則に則っている所も熱い。とにかく目が放せません」

「とにかく『少年ジャンプ』に持ち込みをしたくなりました」

「単純に持ち込み先がジャンプ編集部がモデルなのが面白い。マンガ界の現状が丁寧に描かれている部分もあるが、底辺を知っている私にとってはかなりのファンタジー」

「ジャンプという巨大な媒体の内情が赤裸々に語られるのは一読者として純粋に楽しめる」

「読者の読みたいこと、知りたいことを作品にして雑誌に載せている。担当編集さんは企画の段階からヒットを確信していたのではないでしょうか。マンガ家、編集者間の問題をはじめ、いまマンガ業界にある一連の流れの一端を担っている作品なのでは。この作品をマンガの断末魔とみるべきか、今後50年の始まりとみるべきかはわかりません」

「『あれはジャンプだからだよ』と持ち込みの人に言わなければいけなくなってしまいました。でも、純粋にフィクションとして、楽しんで読んでます」

第2位「ちはやふる」
末次由紀(BE・LOVE/講談社)得点:111

「感動しました。正統少女向けスポコンとしては、『エースをねらえ!』の後継者(笑)」

「少女コミックなのに、なんだかもう少女コミックの枠から外れたれっきとしたバトルマンガです。恋愛とかの要素そっちのけ、もうかるた一直線。でも、その熱い闘志が、こっちの心を奮わせるんです。力強く何かに全力投球したくなるマンガです」

「友達でライバルで師匠で片思い相手である、なんて素敵な異性だ、ずるい」

「現代マンガの最高峰。少女・少年・青年、あらゆるジャンルを軽く超える面白さ。マンガ技術の高さ、熱意のすさまじい濃さ、こういう作家が出てくるから講談社はなめられない。完敗です。くやしい」

「実は私、競技かるた経験者なのですが、末次先生の描かれる試合の空気感、緊張感は現場を如実に捕らえており、読んでいて鳥肌がたちました。正直に言いますと、『競技かるた』をここまで面白いマンガにできるとは思いもよらず、非常に悔しい部分もあります(笑)」

第3位「弱虫ペダル」
渡辺航(週刊少年チャンピオン/秋田書店)得点:58

「さえない主人公が成長するスポーツマンガの王道ど真ん中。しかし読ませる画力と展開で読みながら胸にジーンときた良作」

「なっかなか前に進まないところがいい!ストーリーの進みはゆっくりめなのに、1回1回のスピード感が半端じゃなくて、まさに『自転車マンガ』ですね。主人公の、少しずつ成長していく姿が、こっちも嬉しくなりますね」

「注目のスポーツマンガ。泣ける大傑作になりそう」

「つい応援したくなる!自転車マンガにハマったのは『シャカリキ!』以来です。坂道くんの素直さは半端ない!ひたむきで真っすぐすぎて、ななめに読み始めた私もつい応援したくなってしまった。鳴子くんのアツさもかっこいいし、彼らがどう成長していくのかとても楽しみです」

「久々に心の底から“熱い”少年マンガに出会えました。主人公の底の見えなさ、次を読みたいと思わせるワクワク感がたっぷり詰まっており、毎度次巻が待ち遠しいことこの上無いです!」

第4位「青春少年マガジン1978~1983」
小林まこと(週刊少年マガジン/講談社)得点:39

「泣けてしょうがなかった。内容がガチなだけに余計に泣けた。ラスト2話は冷たく重い。でもいつも通りの見事な構成力で、読後感は悪いものではないところがお見事!」

「マンガ家の『青春』を、照れずに描いた良作。1978年から83年って、今年50歳になった『週刊少年マンガ』が20歳くらいだったわけで、まさにマンガそのものの青春時代だったんだと」

「マンガを創る全ての人間が熱かった時代を垣間見ることができました。色んな雑誌で同じ企画を読んでみたいです」

「僕も週刊マンガ誌の編集をやっていた時期がありましたが、直面していると気づかないもので、こうして自伝マンガとして描かれると、マンガ家っていうのは無茶苦茶な人種ですね。本当に」

第4位「神のみぞ知るセカイ」
若木民喜(週刊少年サンデー/小学館)得点:39

「とにかくスマートな作りだと思います。設定の勝利。と思われがちだが、話も◎。いまだ世界観の全貌が見えないのに、話に引き込まれる」

「事件的なおもしろさでした。本能に忠実に描いているように見えて、きわめてクレバーな作品だと思います。ハーレムものの次世代モデルになりうるアイデア(ハーレムもので各キャラにフラグが立つエピソードを抽出しているという意味で)。並列じゃなくて直列でいいじゃん……というコロンブス的発想は東雲版キミキスとかにも感じましたね。図書委員の子が激萌えです」

「オタクの、オタクによる、オタクのためのラブコメ。ギャルゲー好きにはたまらない1冊」

「『リアルなんてクソゲーだ!』ここまでに潔いオタクには言い返す余地もない。主人公像がとにかく新鮮でした。絵も可愛くて、嫌いになれません!毎回女の子をギャルゲーに習って『攻略する』恋のライトさも良し。でもそこに、きちっとドラマも入っているバランスも良し。とにかくキャッチーで、今一番注目のラブコメです」

上位5作品6位以降の作品

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