シナリオアート「サヨナラムーンタウン」PR

シナリオアート|自分たちの檻を抜け出し 縛られずに自由に

シナリオアートがニューシングル「サヨナラムーンタウン」を完成させた。

ライブで重要なポジションを担っているシングル曲「エポックパレード」のリリースを経て、今年3月に2ndフルアルバム「Faction World」を発表。そして、同年5月にそのツアーを終えたシナリオアートは、現在どんな状況にあるのか?

音楽ナタリーではメンバー全員にインタビューを実施。テレビ東京系アニメ「BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS」のエンディングテーマとなっている「サヨナラムーンタウン」、カップリング曲「ハローグッバイ」についてもじっくり話を聞いた。

取材・文 / 田山雄士 撮影 / moco.(kilioffice)

「コンセプト」という言葉に縛られてた

──新しいアーティスト写真とジャケット写真がいい雰囲気ですね。

ハットリクミコ(Dr, Vo) えへへ(笑)。ありがとうございます。これまでよりもナチュラルにしたくて。

ハヤシコウスケ(G, Vo, Programming) 公園で撮ったり、洋服も自分たちで選んだり、日常に寄り添った感じやな。

──シナリオアートの今が反映されてる気がします。

シナリオアート

コウスケ そうですね。「Faction World」のツアーがとても充実したものだったんですよ。3人の団結力もどんどん増していって。それを経たからこそ、今は「1人ひとりがレベルアップしていこう!」と、初めてのことに挑戦するモードに入ってます。クミコさんが弾き語りでソロライブをやったり。

クミコ コウスケさんもこの前初めてソロでライブやって。

コウスケ ヤマピーとクミコさんが住岡梨奈さんとレコーディングしたりね(※8月23日リリースの住岡梨奈のミニアルバム「colors」の収録曲「Hello Hello」「Daughter」に参加)。自分たちだけの世界から外に出ていくことで変化してきてる感じです。

ヤマシタタカヒサ(B, Cho) すごく自然な流れなんです。ツアーのあとは曲作りモードにも入ってて。

コウスケ 3人でそれぞれ、まずは制約を設けずに自由に作ってみようと。

──これまで何か制約があったんですか?

ヤマシタ 物作りをするときに「コンセプト」という言葉に縛られてた気がします。もともと好きでそうやってたんですけど、変に拍車がかかってしまって。「コンセプトがないと曲が作れへん」みたいに。

コウスケ 「どんなふうにツインボーカルを聴かせていくか」とかもね。もちろん、今もまったく考えないわけじゃないけど、のっけからそれを考えるのを一旦止めにして。

ハットリクミコ(Dr, Vo)

クミコ 最近は、自分が好きな音楽からインスピレーションを受けて「こんな曲を作りたい!」って素直に作るのもいいなと感じてます。私がピアノで作るとシンガーソングライターっぽい曲調になりがちで、「シナリオアートには合わんやろな」と思ったりもしてたんですけど、バンドらしさみたいなものも一度取っ払える自由と言うか。

コウスケ 音楽が楽しいっていう純粋な気持ちを取り戻してる感じ。

ヤマシタ 頭で考えるばかりじゃなくて内から生まれてくるものをつかみたくて、「Faction World」のツアーでも事前に何も決めないでセッションをする時間を作ったりしました。難しさはあったけど、やってみてよかったよね。

クミコ うん。私がそもそもセッション大嫌いで。緊張するし、実力とか見せなアカン感じがなあ(笑)。でも、ライブって生の、その日限りのムードもやっぱり魅力じゃないですか。本番で失敗したりしたのも、結局楽しかったな。

コウスケ 音源のクオリティを再現するばかりのライブじゃアカンよな。今回の「サヨナラムーンタウン」「ハローグッバイ」は自分たちの現状から抜け出したい思いが前に出てるし、自由なライブ感を意識してる部分もすごくありますね。

アニメファンにもいろんな解釈をしてもらえる曲

──制約をなくしたことは曲にも影響がありましたか?

クミコ ありましたね。「サヨナラムーンタウン」はサウンド的にもドラム、ギター、ベースにピアノを足したくらいなので、上乗せするのを潔く取っ払えた曲やと思います。

ヤマシタ 「BORUTO -ボルト-」のタイアップが決まったあと、1回できてたものをもっとよくしたくてギターやベースを録り直したんですけど、それも音を足していくような発想じゃなかったもんな。

>ハヤシコウスケ(G, Vo, Programming)

コウスケ シングル曲やし、バンドサウンドだけでもグイッとリスナーを引き込めるようなアレンジがいいなと思ったんですよね。原曲は中学の頃に作ったので、飾らない手癖感があって、メロディを乗せやすかった気がします。純粋な“ザ・シナリオアート”に回帰したと言うか、サウンドはデビュー曲の「ホワイトレインコートマン」に近いアプローチで、今の僕らの強さ、核をわかりやすく見せられたんじゃないかな?

クミコ この曲は、もともとは「月の道」ってタイトルで、私が加入する前にライブでやってたりしてて。スタジオでもたまになんとなく弾き語りをしていたよね?

コウスケ うん。「月の道」は最初からあったワード。思春期の不安を表わす感じで。

──中学生にして「月の道」という表現をされてたんですね。

クミコ 言われてみれば、すごいですよね。なかなか思い付かない!

コウスケ そうかな?(笑) なので、月がアニメに直接関係あるとかではないんですけど、アニメファンの方にもいろんな解釈をしてもらえる曲になったと思います。歌詞をそんなに書き換えたわけじゃないのに、自分でも驚くほどストーリーにリンクしていたりして。

クミコ 「失う辛さを知っても あなたを愛していたいのさ」とかね。家族愛を匂わせる感じがあるし。

コウスケ 「NARUTO -ナルト-」では、悪役として描かれているうちはイタチが戦争を避けるために自分の一族と家族を殺したんやけど、弟のサスケだけは殺せなかったんですよ。サスケが兄貴への復讐一心で生きるようになった裏には、真実の愛があって。

ヤマシタタカヒサ(B, Cho)

ヤマシタ 「NARUTO -ナルト-」の続編の「BORUTO -ボルト-」シリーズも戦争と家族の関係がベースにあるからね。友達や先生、親を失ってきたつらさを受け継いで、自分の子供たち、里の人たちに愛を捧げるっていうテーマとリンクするんです。

コウスケ それってアニメの世界観だけじゃなく、現実の生活にも当てはまるし。普遍性のあることをちゃんと歌えてますよね。

クミコ 「絶対、書き下ろしやん」みたいな反応をもらえるのはうれしいです。海外のアニメファンの方が「『BORUTO』のためにアリガトウ!」ってコメントくれたりするのも。

──間奏の語りのような部分はなんと言ってるんですか?

クミコ 「この街は星の走馬灯なのです。世界はとっくに滅びているのです。人間の罪をすべて償いましょう。儚き人生を嘆き贖罪を」です。めっちゃ怖いメッセージやな?

コウスケ 聞こえるか聞こえんか程度にしたんよな。ちょっとゾクッとする言葉も入れました。

──それは中学の頃からあったわけじゃなくて、新たに付け加えたってことですよね?

全員 あはははは!(笑)

コウスケ ちゃいますちゃいます!

クミコ もとからあったら怖いー!

コウスケ せやけど、生徒が言ってる校外放送のイメージですね。グラウンドで遊んでたら流れる、「5時になりました。早く帰宅しましょう」みたいな感じ。

クミコ そういうノリとか、セッションっぽい間奏とかはけっこう作り込んでます。

シナリオアート「サヨナラムーンタウン」
2017年9月6日発売 / Ki/oon Music
シナリオアート「サヨナラムーンタウン」

[CD]
1258円 / KSCL-2968

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収録曲
  1. サヨナラムーンタウン
  2. ハローグッバイ
  3. サヨナラムーンタウン Instrumental(クミコと歌おうver.)
  4. サヨナラムーンタウン Instrumental(コウスケと歌おうver.)

ライブ情報

[Chapter #14]-ウタノストーリーティリング-
  • 2017年9月9日(土)東京都 原宿ストロボカフェ
  • 2017年9月15日(金)愛知県 SPADE BOX
  • 2017年9月16日(土)大阪府 digmeout ART & DINER
  • 2017年9月23日(土・祝)東京都 gee-ge.
[Chapter #15]-November moon-
  • 2017年11月10日(金)東京都 TSUTAYA O-Crest
[Chapter #16]-December moon-
  • 2017年12月15日(金)東京都 TSUTAYA O-Crest
シナリオアート
シナリオアート
ハヤシコウスケ(G, Vo, Programming)、ハットリクミコ(Dr, Vo)、ヤマシタタカヒサ(B, Cho)による3人組バンド。2009年に地元滋賀で結成され、2011年より現在の編成に。2012年に行われた「キューン20イヤーズオーディション」で最終ライブ審査の11組に残り、同年12月には関西のコンテスト「eo Music Try 2012」でグランプリを受賞する。2014年1月にミニアルバム「night walking」でKi/oon Musicよりメジャーデビューを果たした。2015年6月には初のフルアルバム「Happy Umbrella」を発表し、初の全国ワンマンツアーを実施。同年11月、レーベルメイトのKANA-BOONとのスプリットシングル「talking / ナナヒツジ」を発表し話題を集める。2016年7月に初のシングル「エポックパレード」をリリースした。2017年3月にはニューアルバム「Faction World」を、9月に「BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS」のエンディングテーマ「サヨナラムーンタウン」をシングルで発表。