ナタリー PowerPush - ピンク・ベイビーズ×津田大介

平均年齢14歳のピンク・レディー継承者たち

都倉俊一プロデュースによる「Pan Paciffic Project」第1弾として誕生したボーカルダンスグループ、ピンク・ベイビーズ。現在のメンバーは平均年齢14歳の第1期生14人で、彼女たちはピンク・レディーの楽曲を歌い踊り継ぐグループとして2013年の夏から活動を続けている。

今回ナタリーでは彼女たちのデビューシングル「ウォンテッド(指名手配)」が配信リリースされたことを記念して、メンバーの菅沼茉祐、佐藤琴乃、櫻井優衣の3名と、幼少期にピンク・レディーに魅せられたジャーナリスト / メディアアクティビストの津田大介による座談会を実施。ピンク・レディー全盛期を知る津田の回想などを交えながら、10代のメンバーから見たピンク・レディー像、ピンク・ベイビーズの活動内容などについて語ってもらった。

取材・文 / 田中和宏 インタビュー撮影 / 佐藤類

ピンク・レディーはママが口ずさんでた

津田大介 今日はよろしくお願いします。

左から津田大介、佐藤琴乃、櫻井優衣、菅沼茉祐。

櫻井優衣 よろしくお願いします。中学3年生の櫻井優衣です。

佐藤琴乃 ピンク・ベイビーズのダンスリーダー、中学3年生の佐藤琴乃です。

菅沼茉祐 高校3年生の菅沼茉祐です。ピンク・ベイビーズのリーダーをやっています。

津田 僕はナタリーっていうメディアを社長と一緒に作ったメンバーの1人で、本業ではニュース番組とかに出ていろんな人の話を聞いたり、本を書いたりしてます。先日、僕のやってるラジオ番組に都倉俊一さんがゲストでいらしてたときに「ピンク・レディーのファンだったんです」って話をしたんですね。都倉さんが今プロデュースなさってるグループがあるってことを聞いて、今回は皆さんとお話させてもらうことになりました。

──皆さんはいつピンク・レディーを知ったんですか?

菅沼茉祐

菅沼 初めて見たのは、小学校のときにテレビでやってた「懐かしの~」みたいな音楽番組。2人ともすごいパワフルだし、斬新だなって思いました。

櫻井 見たというより、自然と耳に入ってきてて、いつ知ったかわからないんですけど、「ペッパー警部」の振り付けが最初の記憶にあります。初めてピンク・レディーさんの映像をちゃんと見たのは、PB(ピンク・ベイビーズ)をやり始めてからです。

佐藤 私も最初は「懐かしの~」みたいなテレビ番組で、踊ってるピンク・レディーさんを見ました。ママがテレビの音にあわせて一緒に口ずさんでるのを聞いたり。印象深かったのは、お2人がヒール履いて踊っていたところです。私は小2からヒップホップダンスをやってるんですが、ヒールのない靴でしか踊ったことないので、ヒールであれだけ動けるのってすごいなと思いました。

ピンク・レディー全盛期を回想

──津田さんのピンク・レディー原体験はどんなものでしたか?

津田大介

津田 あの頃は全盛期だったんですよね。今と違ってネットとかもなかったから、世界への扉っていうのがとにかくテレビだった。新聞だと文字が多いからよくわかんないし。ピンク・レディーはテレビにしょっちゅう出ていたし、曲は街を歩いててもよく聞こえてきた。とにかくかわいかったし、衝撃的だったし、すごい好きになった。ピンク・レディーがテレビの歌番組に出たら、それを手元にあるラジカセをテレビに近づけて流れてる音をそのまま録音するのね。家族の誰かがしゃべったりするとその音も一緒に入っちゃうから「しゃべんないで!」ってお願いしてから録音ボタンを押して、そのテープを何度も聴いてた。

──ピンク・レディーはデビュー時期からずっと好きだったんですか?

津田 僕は1980年に小学校に入学したんですが、小学校に入るか入らないかくらいですごい好きになって、しばらくしたらすぐ解散しちゃったんですよね。そこから先はそんなに聴かなくなるんだけど、中学、高校でロックとかいろんな曲を聴くようになっていくと、むしろ音楽的にピンク・レディーを改めて聴けるようになったんです。「ああ実はこんな音が鳴ってたんだ」とか「アメリカのこういう音楽の影響も受けてるんだな」みたいにピンク・レディーをアーティストとして改めて好きになっていきましたね。

──2000年代に入ってから何度か復活コンサートをやってましたよね。

津田 そう、2005年に復活コンサートがあったとき、それを1人で観に行ったんだけど、感動して泣いて帰ってきましたよ(笑)。当時2人とも40代半ばくらいだったけど、歌も踊りも全盛期に迫るパフォーマンスで。あれはいい体験でしたね。

ピンク・ベイビーズのライブの様子。

櫻井 親戚のおばさんがピンク・レディーさん大好きで、みんな踊りを覚えて真似してたって話は聞いたことあります。

津田 僕らの世代の女子はだいたいみんな振り付けができたんだよね。テレビでもしょっちゅう流れてたし、踊り方を番号付きの写真で解説する雑誌が出ていたから、それを見てみんな覚えてるようになってましたね。あとはクラスの男の子同士で必ず話題に出るのが、ミーちゃん派かケイちゃん派かみたいな話。ちなみに僕はミーちゃん派でした。

ピンク・ベイビーズ 配信限定シングル「ウォンテッド(指名手配)」/ 2014年7月16日配信開始 / Pan Pacific Records
iTunes Store / 1000円
iTunes Store / 1000円
レコチョク / 1000円
mora / 1028円
Amazon.co.jp / 1030円
収録曲
  1. ウォンテッド(指名手配)
  2. ウォンテッド(指名手配)Dance Ver.
  3. ウォンテッド(指名手配)(off vocal ver.)
  4. ウォンテッド(指名手配)Dance Ver.(off vocal ver.)
ピンク・ベイビーズ☆ファースト・ライブ
「はじめまして!ピンク・ベイビーズです。」
2014年8月24日(日)
東京都 Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
OPEN 17:00 / START 17:30
ピンク・ベイビーズ

都倉俊一プロデュースの「Pan Pacific Project」第1弾で、ピンク・レディーの楽曲を歌い踊り継ぐというコンセプトのボーカルダンスユニット。第1期生の朝田茉侑、荒川紗穂、大森莉緒、栗山莉奈、櫻井優衣、佐藤琴乃、始関琉央、菅沼茉祐、鈴木咲良、鈴木千夏、古川友佳理、正木琴菜、籔田奈々帆、吉田亜衣奈の14名で2013年春より活動している。現代仕様にリアレンジしたピンク・レディーの名曲を全国各地のショッピングモールやライブイベントで披露し、幅広い世代のファンを獲得。2014年6月にYouTubeとニコニコ動画で公開された「『UFO』を踊ってみた」動画の累計再生回数が4万回を超えるなど、着実に知名度を上げている。同年7月に配信シングル「ウォンテッド(指名手配)」でデビューを果たし、8月24日には東京・Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASUREにてワンマンライブを開催する。