ナタリー PowerPush - のあのわ
夏モード全開! 話題の「アネッサ」CMソング
夏になるとギャルになりたくなる(笑)
──じゃあ、この曲は自分に向けて歌っているというか、自らを奮い立たせているような面もありますか?
こういう考えで生きていけたらいいな、っていう理想を歌っている気はします。聴いてくれた方の中にも同じような人がいたら、この季節だけはちょっと冒険するような感じで進んでもらえたら。やっぱり、夏は何かが変われるチャンスなんじゃないかなって思うんです。
──ちなみに、Yukkoさん個人にとって夏はどういう季節ですか?
なんだか……ギャルになりたくなる?(笑)
──えっ!? それは、ちょっと気分が開放的になったりってことですか?
そんな感じです(笑)。服装とかがんばってみても、結局は無理だなって思うんですけど、昔はちょっと挑戦した時期もあったんですよ。
──すごく共感しちゃいます。私もギャルになり損ねたタイプなんで。
あははは! やっぱりありますよね? 高校生の頃とか、なんかハジけたいなぁっていうのが。
──はい(笑)。あと、夏はやっぱり恋の季節というイメージもあると思うんですが、「Have a Good Day!」の歌詞には、そのあたりの要素も込められているんですか?
実はこの曲は歌詞に“恋”という言葉を使っていますが、誰かに向けてのラブソングではないんですよ。
──いわゆる男女の恋愛ではない、と。
はい。恋は恋でも、そういう男女の恋に限るのもちょっと違うかなって。まずは自分を変えて、自分に恋することができたら、素敵な恋にも出会えるんじゃないかっていうイメージですね。
今は恋愛したいモード
──よくいろいろな本や歌でも言われてることですけど、「自分を愛せないと他人も愛せない」と思いますか?
そのとおりだと思いますね。自分が卑屈になっちゃうと、人の見方も卑屈になっちゃうし。あと、誰かと付き合っても結局は自分のためにって考えちゃう気がして。
──相手への純粋な愛情というより、自分が満たされたいがために付き合うってこと?
そうです。だから、自分のことを少しでも好きになれたら、変われるのかなって思うんですよね。でも私、実は最近恋愛をしてないので、忘れちゃってる部分が多いんです(笑)。
──そうなんですか?
はい。だから恋愛の曲を書くにしても、最近は悲しいラブソングとかが生まれがちなのかも。
──自分のそのときの恋愛モードって、作品に影響するものですか?
しますね。例えば幸せな歌詞を書いても、実際には忘れちゃってるから「薄っぺらいなぁ」って思ったり。でも、逆に悲しいのだったらいつだって書けるぜ!みたいな(笑)。
──あははは! では今は恋愛をしたいモードですか?
はい、したいですね。
──Yukkoさんの恋愛は、自分から積極的に行動するとか受け身とか、どんなタイプなんでしょう?
好きだなって思う人がいても、自分からは絶対いかないですね。だから、よく仕事で出会って意気投合して付き合うとかあるじゃないですか? それがすごく不思議で。
──じゃあ、Yukkoさんが異性と出会うとしたらどんな場所?
なんだろう……そういう専用の場所っていうか、男女が集まる会みたいな?(笑)
──専用って!(笑) じゃあ、友達から発展する恋もないんですか?
以前はありましたけどね。でも大体は自分のことが好きだなっていう確信がないとアタックしないかな。恋には臆病なタイプだと思います。でも、実際に付き合ったら刺激は欲しいんですよね。自分が映画の主人公になったように、いつも感じていたいというか。
──それは、映画の中でイキイキと恋愛する自分がいて、なおかつもうひとりの自分がそれを客観的に見ているような感覚ですか?
そうです! でも、あとですごく恥ずかしくなったりするんですけどね。
のあのわ
Yukko(Vo, Cello)とゴウ(G)が中心となり、2003年に結成した5人組バンド。2005年頃から本格的なライブ活動をスタートさせる。2007年に自主音源「noanowa demo.ep」をライブ会場やハイラインレコーズで販売開始。同時期に現在のメンバーYukko、ゴウ、nakame(B)、荒山リク(Key)、本間シュンタ(Dr)が揃う。2009年2月にアルバム「ゆめの在りか」でメジャーデビューを果たし、チェロを活かしたドラマチックかつエモーショナルな音楽性が注目を集める。2010年8月に2ndフルアルバム「MAGICAL CIRCUS」を発表し、より進化したサウンドを提示。2011年5月、資生堂アネッサ2011 CMソングに起用された「Have a Good Day!」をリリースする。