音楽ナタリー Power Push - 超特急

7つのキーワードで振り返る“ちょっと大人な、超特急。”

Arrangement

「Body & Groovin'」公演では「No.1」や「Kiss Me Baby」、「スターダスト LOVE TRAIN」といったおなじみの楽曲がバンドアレンジによって大きく装いを変え、8号車の耳を楽しませた。

──このツアーのためにアレンジされた曲の中で、皆さんが特に気に入ってるものはありますか?

カイ 「PaniPani」ですね。かなりオシャレになった!

タカシ この曲はイメージが一気に変わったよね。オリジナルはカッコいいってタイプの曲じゃなかったけど、アレンジ次第でここまで変化するんだなって。

ジャケット撮影の様子。

コーイチ 僕もぶっちぎりで「PaniPani」ですね。僕のすごく好きなZapp & Rogerていうアーティストがいるんですけど、「PaniPani」のアレンジバージョンが彼らの曲みたいなんですよ。1980年代のブラックミュージックの色がすごく出ていて。今回の「Body & Groovin'」っていうライブタイトルにもピッタリだと思えるアレンジだったし、だから当時のノリを……「あの頃のアーティストはこんな感じかな?」っていうことを意識しながら歌いました。

ジャケット撮影の様子。

ユーキ 僕は「Kiss Me Baby」のソロダンスのパートがすごい好きだった! ああいうのはバンドの演奏じゃないとできないなって思う。

──「Kiss Me Baby」は、ユーキさんとユースケさんのサビ前のキメもセクシーでした。ユースケさんは普段おちゃめなポーズをすることが多いと思いますが、この日は違いましたよね。

ユースケ いやっもう、雰囲気を壊したくなくて(笑)。バンドさんがばっちり演奏してくれてるのに自分がふざけられないし、何より演奏がカッコいいから自分もカッコつけたい気持ちになるというか。

──そうだったんですね。で、その「Kiss Me Baby」も「PaniPani」のように、ちょっと懐かしさを感じるような曲調にアレンジされていて。皆さんのスーツの仕立てもレトロ調だったから、ステージ自体にそういう懐古的なテーマがあるのかな?なんて思いながら観ていたのですが……。

ジャケット撮影の様子。

ユースケ “レトロ”っていうキーワードあったよね? ほら、昔の海外のテレビ番組……。

コーイチ 「ソウル・トレイン」ね。昔のアメリカのダンス音楽番組なんですけど、この番組がモチーフになったりしています。ステージ奥の「BULLET TRAIN」っていう形の照明なんかもそうですね。あとはリョウガのMCも。彼がいい声でステージを進行するのも番組っぽかった。リョウガは上品な雰囲気を持っているので、その空気感でステージ全体を包んでくれるのがいいなあと思っていました。

リョウガ いやあ……(笑)。あ、あとカイとタクヤの英語の曲振りも「Body & Groovin'」ならではの演出の1つだよね。

ユーキ 出た、英語の曲振り! 「Hello, how are you!?」ね!

ユースケ そんなこと言ってないから!(笑)

リョウガ あれは最高でしたね。

ジャケット撮影の様子。

カイ 演出家の方が海外でも仕事をされてる方だったので、一緒に練習したりしたんですよ。

タクヤ 僕は「Star Gear」の前に「Drop it!」って言う役目だったんです。でもそれがですね……僕の発音が悪かったせいか、8号車にちゃんと聴こえなかったみたいで。どうやら「Zero phase」(「Star Gear」の冒頭のフレーズ)だと思われてたみたいで。もう僕、どんだけ英語ダメなんだよ。全然違うじゃん!って……。

一同 あははは!(笑)

タクヤ 「タクヤ何言ってるんだろう?」みたいな反応になっちゃって。英語は難しいですね……。

リョウガ でも歓声集めてたから。ステージにいい影響もたらしてたよ。カイの流ちょうな英語と、タクヤの……英語が。

カイ 言い方考えてんじゃないよ(笑)。

Dance Performance

楽曲が大きくアレンジされたことで、ダンスパフォーマンスもオリジナルとは異なった見せ方に。「スターダスト LOVE TRAIN」でのジャズダンス、バンド演奏に乗せたソロダンスパートなどで、ダンサーの5人はさまざまな表情を見せた。

──そうやって曲に大きなアレンジが加わったぶん、ダンスもオリジナルとはまったく違うものになっていましたよね。「Synchronism」ツアーは「Shout & Body」公演も並行して行われていたし、振りを固めていく作業は大変ではなかったですか?

ジャケット撮影の様子。

タクヤ ホントに同時進行だったもんね。

ユースケ ね。「Groovin'」のパフォーマンスを先に作っていったんですけど、1日で両公演の練習をする日もあったし、ツアー初日は「Shout」公演だったし……もうごっちゃになっちゃって(笑)。

──何が一番大変でしたか?

ユーキ バンドの皆さんと音についてのやりとりをする作業かな。バンドアレンジバージョンだと、普段踊るときに耳で拾っている音が入っていなかったりするんです。だから「この部分のこの音はどうしても入れてほしい」っていうときには「こういう音が欲しいです」と伝えたり。最初は大変だったけど、コミュニケーションは徐々にうまくいくようになりました。

ジャケット撮影の様子。

リョウガ あとは、僕らの新しい一面……大人っぽい姿を見せることで、「8号車のみんなが引いてしまわないかな?」という不安も少しありました。超特急って「元気で明るい」っていうイメージがあって、それを好きでファンになってくれた方がいて今まで成立してたと思うので。新しい顔を見せるのは挑戦だったけど、皆さん生バンドのよさを素直に受け取ってくれて、どんどん一体感が増していくライブができたのはすごくうれしいことでしたね。

──会場の雰囲気で言うと、パフォーマンスをしているメンバーの表情がディスプレイに大写しになるたびに、8号車さんの歓声がいつもに増して大きく上がっていたのがすごく記憶に残っています。生音の力が皆さんの表現に普段とは違う影響を与えているのかな?と思えて。

カイ 生音の力で、シンプルに気分が高揚していたと思います。2015年の代々木公演でマーティ・フリードマンさんがギターを弾いてくれたときに、僕ら「生音ヤバいね!」って興奮して……本当に疲れを忘れるほどのテンションになれる“生音の威力”を味わったんですが、今回はそれが2時間ぶっ通しで続いていた感じ。無意識にテンションが上がっていたと思う。

ユーキ バンドさんが曲間につなぎで演奏してくれてるときとか、めっちゃ気持ちよかったよね。毎回違うフレーズを演奏してくれていたりしたんですよ。バンドさんと僕ら、お互いが高め合っている感じがたまらなかったです。

──「EBiDAY EBiNAI」は皆さんが座って音に乗っているだけというパフォーマンスでしたが、これもバンド演奏あってこそのものですよね。

ユーキ そうそう。今まで「座って音に乗ってるだけ」なんてなかったもん!

ジャケット撮影の様子。

タクヤ そのときのユースケがね。もうニッコニコしてて……。

ユーキ そう! かっわいいんですよー! 本当に!

ユースケ え?(笑) いやあ……新しかったなって。オリジナルはしっかり踊る曲なのに、7人で座ってさ。なんか、僕の中ではみんなで街中にいるようなイメージだったんですよ。

タカシ わかる。情景浮かぶなあ。

ユースケ でしょ? それがすごい楽しくて、しかもユーキとかと目が合うし……うん、すごいウキウキしてました!(笑)

ライブBlu-ray「超特急 LIVE TOUR 2016 Synchronism」 / 2017年2月15日発売 / SDR
「超特急 LIVE TOUR 2016 Synchronism」
初回限定盤 [Blu-ray+ブックレット+PlugAir] / 8200円 / ZXRB-3018
Loppi・HMV限定盤 [Blu-ray+CD+ブックレット] / 7480円 / ZXRB-3019
Blu-ray収録内容
  1. No.1
  2. DJ Dominator
  3. STYLE
  4. Star Gear
  5. panipani
  6. Kiss Me Baby
  7. Beautiful Chaser
  8. Time Wave
  9. Turn Up
  10. Starlight~Billion Beats
  11. スターダスト LOVE TRAIN
  12. EBiDAY EBiNAI
  13. Rush Hour~Secret Express~Shake body~Drive on week
  14. バッタマン
  15. Keyword
  16. FLASHBACK
  17. refrain
  18. Burn!
  19. OVER DRIVE
  20. fanfare
  21. Yell
  22. Synchronism

<アンコール>

  1. 走れ!!!!超特急
  2. Signal
Loppi・HMV盤付属CD
  • DJ Dominator

Bullet Train 5th Anniversary Tour 2017「Trans NIPPON Express」

2017年4月29日(土)
北海道 わくわくホリデーホール
2017年5月3日(水・祝)
大阪府 大阪国際会議場 メインホール
2017年5月4日(木・祝)
大阪府 大阪国際会議場 メインホール
2017年5月6日(土)
山口県 周南市文化会館
2017年5月7日(日)
広島県 JMSアステールプラザ 大ホール
2017年5月12日(金)
神奈川県 よこすか芸術劇場
2017年5月20日(土)
石川県 本多の森ホール
2017年5月21日(日)
富山県 高周波文化ホール
2017年5月27日(土)
静岡県 静岡市民文化会館
2017年5月28日(日)
岐阜県 土岐市文化プラザ サンホール
2017年6月3日(土)
和歌山県 和歌山市民会館 大ホール
2017年6月17日(土)
鹿児島県 鹿児島市民文化ホール
2017年6月18日(日)
福岡県 福岡サンパレス
2017年6月24日(土)
千葉県 森のホール21 大ホール
2017年7月1日(土)
山形県 酒田市民会館 希望ホール
2017年7月2日(日)
宮城県 東京エレクトロンホール宮城
2017年7月15日(土)
香川県 サンポートホール高松
2017年7月17日(月・祝)
愛知県 名古屋国際会議場センチュリーホール
2017年7月23日(日)
兵庫県 神戸国際会館
2017年8月8日(火)
東京都 東京国際フォーラム ホールA
超特急(チョウトッキュウ)
超特急

ボーカル2人の美しいハーモニー、奇抜で独特なダンスパフォーマンスで人気を集めている“史上初!! メインダンサー&バックボーカルグループ”。コーイチ(1号車 / Vo / お父さん担当)、カイ(2号車 / Dancer / 神秘担当)、リョウガ(3号車 / Dancer / ガリガリ担当)、タクヤ(4号車 / Dancer / 筋肉担当)、ユーキ(5号車 / Dancer / ドジっ子担当)、ユースケ(6号車 / Dancer / 元気担当)、タカシ(7号車 / Vo / 末っ子担当)の7人で構成されている。2012年6月に1stシングル「TRAIN」でCDデビュー。2014年3月には6thシングル「ikki!!!!!i!!」を発売し、ホールツアーを実施する。同年12月に1stフルアルバム「RING」を発表。2015年6月にはデビュー3周年記念の9thシングル「スターダスト LOVE TRAIN / バッタマン」をリリースし、インドネシア・ジャカルタでのライブイベントに出演して海外“開通”を果たす。さらに12月23、24日には東京・国立代々木競技場第一体育館でのワンマンライブを成功させた。2016年3月に関西テレビ・フジテレビ系ドラマ「お義父さんと呼ばせて」の主題歌を表題曲とするシングル「Yell」を発表。10月26日に2ndアルバム「Dramatic Seven」をリリースする。2017年2月に、前年の春に行われたツアーの最終公演を記録したBlu-ray「超特急 LIVE TOUR 2016 Synchronism」を発売。