ニコニコ動画の気になる話題に注目 「まおゆう魔王勇者」の人気に迫る
コミックナタリー読者に向けて、ニコニコ動画からセレクトしたおすすめの作品を紹介する「ニコ×ナタ(コミック版)」。今月はネットで誕生した即興小説を原作として、各媒体で盛んにコミカライズが行われている「まおゆう魔王勇者」をピックアップする。ニコニコ静画でも石田あきらが手がけるマンガ版が1月24日から配信されるとあり、ブームは目下加速中。マンガ界にも浸透しつつある「まおゆう」、未体験の人はまずここから触れてみよう。
原作は巨大掲示板サイト・2ちゃんねるのスレ“魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」”に投稿された即興小説。王道RPGの世界観をベースに、魔王と勇者が対峙する最終決戦シーンから物語は始まる。ネットを介して拡散した人気はやがてゲームデザイナー桝田省治に届き、魅力に引きこまれた彼の声掛けによって書籍化まで実現。メディアミックスの勢いは留まることを知らず、現在では実に5つのコミカライズが展開されている。
「まおゆう」の魅力は、RPGのお約束を裏切る展開。作品冒頭、勇者は魔王が乙女心に満ちたグラマー美女であることを知り仰天する。そのうえ魔王は勇者に恋をしており、協力しあい戦争のない平和な世界を築かないかと持ちかけ……。特筆すべきは、世界を平和にするための手段が経済学ということ。長年続く人間と魔族の戦争はすでに両者にとって重要な産業になっているため、戦争をなくしても世界が困窮しないよう、魔王はアイデアをひねり出していく。
電子書籍やニコニコ漫画で配信されているマンガ版「まおゆう」を2本紹介
無料の週刊WEBマンガ誌・角川ニコニコエース(角川書店)に、1月24日の12号から掲載開始。原作に忠実に、コメディタッチを織りまぜながら、難解な解説も分かりやすくビジュアル化。
エンターブレインのマンガレーベルサイト・マジキューコミックスwebで連載中の同作が、ニコニコ漫画でもスタート。魔王のダメさは原作比10倍増し。
ニコニコ静画では魔王を題材にした「駄肉イラストコンテスト!!」を実施。「駄肉」とは作中に登場する、胸は大きいが男に縁がない魔王を指すあだ名のこと。思い思いの魔王愛、駄肉愛を絵にしてどんどん応募しよう。
マンガ好きはぜひチェックしておきたい、公式番組をピックアップ。気になるプログラムがあれば、早めにスケジュールを調整しておこう。
ニコニコ静画で配信されている無料のWEBマンガ誌・角川ニコニコエースを用いて、視聴者から「ボケ」を募る番組。投稿ボケをトータルテンボス・大村朋宏、アシスタントの声優・平野妹、角川書店電子書籍編集部・多田編集長が判定する。
大塚英志がユーザーに向けて、物語作りをレクチャーするワークショップ番組。第2回はお題「6コマまんがを描こう!」に投稿された作品を見ながらトークを行う予定。
小池一夫がさまざまなクリエイターとキャラクター論を交わすレギュラー番組。1月29日放送回は、小池が絶賛したアニメ「魔法少女まどか☆マギカ」の脚本を手がけた虚淵玄をゲストに迎え、対談を行う。
秋田県出身のイラストレーター・漫画家。代表作は、ライトノベル「七人の武器屋」(富士見書房)挿絵、マンガ「声優劇場パプリオーン!みずはらさん」(ジャイブ)など。
A. 田中久仁彦「秘境探検ファム&イーリー」。カラーイラストもモノクロ本文も、とにかく滅茶苦茶絵が上手くて、しかも勢いが素晴らしく鮮やかでキャラがみんな元気! 学生の頃たくさん模写してました。自分が石肌や地面のほこりっぽいファンタジー世界の質感を描く時は、意識の片隅に必ずこの作品があります。
A. 自分は元々がイラストレーターなためかどうも余計なところを描き込むクセがあり、マンガとしては読み辛い箇所が多い絵柄かもしれません。良くも悪くもそういうところを「味」として楽しんで頂けると大変ありがたいです(笑)。いや、言い逃ればっかりじゃなく、気を付けないとね……。
A. 「コメントと一緒に楽しんで初めて、作品体験が完成する」ところ。ニコニコ動画と同じですね。これはニコニコ担当者の方からはじめにアドバイスを受けたことなのですが、近頃実感できてきました。「あえてつっこみ所を放置して、読者のみなさんにつっこんでもらう」みたいな仕掛けが上手く転がってくれると、描いた人間として超嬉しい。
場合によっては、狙いと違う方角へコメントが盛り上がったりもして、いろんな意味で楽しいです! ちなみに描き手にとってはフレームが固定されているため、必然的に一般的なマンガとは違うコマ運びになる面白さ・難しさがありますね。このあたりは、他のニコニコ漫画&動画上でマンガを描かれてる諸先輩方のやり方を見て学んだりもしています。ニコニコ漫画の読み味は紙媒体のマンガとは全く異なる、ユニークなものだと思います。
A. 「台詞や文章の手を抜かないこと」「キャラの感覚が読み手にも伝わるように頑張ること」
A. WEBマンガは紙に比べて応援の形が見えやすく、ダイレクトに描き手に届く媒体です(作者は毎回、再生数やコメントに一喜一憂したりです)。よかったら一言「www」と打ち込んだり、周りにおすすめしたりしてあげてね。こちらは描くことでダイレクトにお返ししますので!
今月は「まおゆう」関連の注目動画をご紹介!!