コミックナタリー PowerPush - 月刊アクション
双葉社マンガ部門が総力を挙げて挑んだ 想定外の出会いをもたらす月刊誌、創刊
月刊アクション編集部の女性編集者4人による座談会[前編] 女子目線でピックアップしたイチオシ作品をガールズトーク
ターゲット設定なし、面白ければなんでもあり、をモットーにする月刊アクション。その編集部には4人の女性が在籍していた。新雑誌は女性の目から見てどう見えているのか、どの作品のどこが楽しめたのか。ガールズトークを展開してもらい、女性ならではの視点で魅力を炙り出してもらった。
(写真左から)飯田さん、30歳。コミック専門書店勤務の経験もある本気度の高いコスプレイヤー。8月号よりスタートする「瑠璃宮夢幻古物店」を担当。杉山さん、29歳。「アクション仮面」「ふうちゃんとおじいちゃん」「Re Collection」を担当。20代後半からまんまと韓流ドラマにはまり、恋愛に対して夢見がち。山田さん、25歳。休みの日は国内外を飛び回るアクティブ女子。メガネがアイデンティティ。「中学性日記」「ちちゃこい日記」を担当。妹尾さん、31歳。筋金入りの腐女子で、唯一の子持ち既婚。編集部内のカップリングを考えている。「小林さんちのメイドラゴン」「恋愛3次元デビュー」を担当。
──ご多忙の中お集まりいただいてありがとうございます。アクションというと歴史的にはおじさん向けマンガのブランドでもあると思うのですが、そうではない、女性が読んでもこれだけ魅力的なんだ、ということを紹介していただければと。じゃあトップバッターはどなたから……。
杉山 はい、じゃあ私から。私は岬下部せすなさんの「カリュクス」を推したいです。砂漠化した日本が舞台のSFなんですけど、主人公の沢村は防衛軍の兵士で、どこか冷めた性格なんですよ。
飯田 杉山さん、格好いい格好いいってずっと言ってますもんね。
杉山 校了作業しながら、ほとんどもう恋に落ちてました(笑)。前に前に出てくるようなタイプのキャラクターじゃないんですけど、根は優しいところがいいんですよー。
妹尾 わかりますよ、ぶっきらぼうだけど実は優しいっていうギャップにキュンときちゃうんですよね。
山田 ヒロインが大量のじゃがいもの皮むきを任されて、それをほっとけずに手伝ってあげる場面とか良かったです。あそこで実は私も、結構グッときてました。
杉山 でも沢村は優しいから、ヒロインの言うことを聞きすぎるのがだんだんイラっとしてきて。
妹尾 校了のとき、杉山さんがゲラ読みながらどんどん怒ってるんですよ。「なんか、この子の言うこと聞きすぎじゃない?」って、ヒロインに嫉妬してるっていう(笑)。
飯田 のめりこみすぎですよ。じゃあ次、誰行く?
山田 (きづきあきら+サトウナンキの)「さよならハルメギド」に出てくる、主人公の将太君のお父さんがいいと思いませんでした?
妹尾 えーっ、離婚した性格に難がありそうなお父さんでしょ? なんで? 絶対やだ!
杉山 将太君は両親に復縁してほしいと思ってるけど、私はお母さんに対して「絶対ヨリ戻しちゃダメ!」って思ってましたもん。
山田 将太君をひとりで遊ばせておいて、その間にお母さんを口説くいやらしい感じとか、なんか……ドキドキした。しません?
飯田 そんな手段でヨリを戻そうとしてる時点で「ない」と思うんですよね。
妹尾 私、山田さんとは男子の好みが一緒だとずっと思い込んでたんですけど、あれはないわ。あれは何回謝っても過ちを繰り返す系だよ。
山田 まさかの共感ゼロ……。じゃあ妹尾さんは誰がよかった? もう完全に「私の気に入ったイケメン」トークになってますけど(笑)。
ラインナップ
- 付録:森薫 描き下ろしB2判ポスター
- 「アクション仮面」キャラクター原作:臼井儀人/西脇だっと
- 「つぐもも」浜田よしかづ
- 「王様ゲーム 起源」原作:金沢伸明/作画:山田J太
- 「アクレキ」えのきづ
- 「乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ」大西巷一
- 「さよならハルメギド」きづきあきら+サトウナンキ
- 「小林さんちのメイドラゴン」クール教信者
- 「ふうちゃんとおじいちゃん」オザキミカ
- 「恋愛3次元デビュー」カザマアヤミ
- 「マーダー・インカーネイション」原作:菅原敬太/作画:稲光伸二
- 「カリュクス」岬下部せすな
- 「エジプトの三角」青色イリコ
- 「ガール メイ キル」板倉梓
- 「友情課金カルマンゲイン」カズミヤアキラ
- 「甘露に肩思い」黄島点心
- 「ばけもの町のヒトビト」くまのとおる
- 「ちちゃこい日記」サワミソノ
- 「大科学少女」渋谷圭一郎
- 「中学性日記」シモダアサミ
- 「生まれる価値のなかった自分がアンナのためにできるいくつかのこと」永瀬ようすけ
- 「地方公務員☆役司夏美」岸和田馨・若里実
- 「月が爆発したので」まことじ
- 「受付の白雪さん」吉沢緑時
- 「女の子が死ぬ話」柳本光晴
- 「りきじょ」歌麿