エアバイオリンが得意です

──今後お2人が挑戦したい楽器はありますか？

みやぞん　フルートとバイオリンです。単独ライブで“エアバイオリン”というのをやっていまして。「ただエアでやるだけ」と思われるかもしれないんですけど、僕はちゃんと指の動きも完コピして「エトピリカ」を弾いたりします。お客さんのアンケートにも「エトピリカすごかった」と。

──ちゃんと評価されているんですね。

みやぞん　そうです。適当にやっているわけではないんですよ。エアで弾く前に、まずはバイオリンを優しく持つところから始めていますから（笑）。エアのピンクのタオルを首に挟んでやっています。あとは本物を手に入れるだけです！

あらぽん　僕は今回教えてもらったギターを改めて。ネタを作るときに僕が鼻歌で歌って、みやぞんに弾いてもらっているんですよ。自分で弾ければいいな、とさっき実際に触ってみて思いました。

──今日のレッスンをネタに生かせると思いますか？

みやぞん　アルペジオを教わったので、しっとりしたネタができるんじゃないかと思います。ピックの持ち方も僕、間違っていたみたいで。よく、穴（＝サウンドホール）に落とすので、指で弾くようになったんです。今日正しい持ち方を習って、ピックのよさを知りました。

“師匠”どぶろっくに助けられている

──「どぶろっくの唯一無二の弟子」と自称していらっしゃいますが、どのあたりに影響を受けていますか？

みやぞん　（どぶろっくの）森さんと江口さんが2人で相談しているのを耳にしたりするんですけど、わりと僕らも同じ相談をしていて。それで「これは合っているんだな」とわかることがあります。

あらぽん　幼なじみ同士のコンビなので、僕が相方に言えない悩みを森さんに言ったり、みやぞんが江口さんに確認したり。森さんがみやぞんの気持ちを代弁してくれたり。自然と仲良くなっていて、気付いたら師匠になっていました。

みやぞん　ネタ番組や営業で、先にお2人がやってくれるんで、「ここ、DI（ダイレクトボックス）がないぞ」とか「シールド、5メートルしかないよ」とかを聞けるんです。

あらぽん　音ネタをするときの設備ですね。

みやぞん　ステージの反響について教えてくれたり。楽器を演奏する芸人さんはなかなかいないので助かります。

──では、歌ネタを続けていくうえで難しい部分はありますか？

あらぽん　1つのメロディで歌詞だけ変えて何十曲も作るんですよ。よくやる歌詞が頭に入っているので、いつもその歌詞を歌っちゃいそうになります。「ロード」（THE 虎舞竜）が40章くらいあるみたいな（笑）。

みやぞん　ウケるタイミングを外さないようにするのが難しい。微妙にズレたりするんですよね。

あらぽん　1個ズレると、そのあともズレたままネタが進むので気持ち悪い。最終的に“返し”（ステージで自分に聴こえる確認用の音）のせいにする（笑）。

みやぞん　こないだの営業は返しが聴こえなかったんです！

──繊細なネタなんですね。

みやぞん　スベッてもやりきらないといけない。途中で「ちょっと待って！ウケてない！」って言えないです。

「ヤマハ大人の音楽レッスン」は「卒業のないキャンパスライフ」

──ANZEN漫才さんには、この特集ページのために新ネタ「楽器演奏あるある」を披露していただきました。作曲はみやぞんさん？

みやぞん　そうです。

あらぽん　僕が歌詞を書いて、みやぞんに渡しました。最近、「こういうふうに書いたらこう歌うだろうな」っていう気持ちが、みやぞんとリンクしてきました。

──お笑いナタリーは女性の読者が多いんですが、女性がギターを弾けたらどうでしょうか。

あらぽん　女性が弾けたらすごく素敵だと思います。ちっちゃい女の子がデカいギターを持つと、いいじゃないですか。「ちょっと歌おうか」って言われて歌われたら、ほとんどの男の人が音色と女の人のきれいさに心をつかまれちゃうんじゃないかな。

──最後に、本日の特別レッスンの感想を一言で教えていただけますか？

あらぽん　「そんなに難しくないぞ」と。ここに踏み込むまでの勇気がいると思うんですが、ドアを開けて終わりだよ、あとは教えてくれて弾けるようになるよ、という感じです。

みやぞん　僕は今日来てすごく楽しかった。「卒業のないキャンパスライフ」だと思います。

あらぽん　名言来たね！