お笑いナタリー Power Push - ワタナベコメディスクール
「笑いで世界と対決してみませんか?」吉田正樹と永峰明が語る、型にはめない育成方針
ニューウェーブの世代が来た
──今のワタナベコメディスクールの生徒さんたちや事務所の若手たちにはどのような印象を持っていますか?
吉田 元気ですよね。ニューウェーブの世代が来たと思っています。
永峰 「WEL NEXT」っていう勢いのある若手たちのライブがあって、その1個下に「NEW COMER!」っていう新人たちのライブがありまして。さらにその下にスクールがある感じなんですけど、この3ステップをうまく上がっていけるような環境は整ってきたなと思っています。最近のライブでも卒業したての19歳の子が活躍していました。なんといっても「WEL NEXT」のメンバーが今、非常にいい感じになっているんですよね。
──その中でも特に注目の芸人さんを教えてほしいです。
永峰 難しいですね。「俺たちのことを言ってくれないんですね」とか言われそうだし(笑)。でも「NEXT」のメンバーがどんどんテレビに出始めてるし、今日のライブもパンパンにお客さんが入ってました。あそこにいるメンバーみんなに期待しています。来年はもっと羽ばたいてほしいです。
吉田 Aマッソとかは独自のカラーがあっていいんだけど、僕は実は四千頭身っていうトリオが好きなんだよね(笑)。
永峰 あはははは(笑)。
吉田 四千頭身はまだ19歳とか20歳くらいなんですけど、やっぱり若いっていうのはすごくアドバンテージなんですよ。もちろん、やめないでちゃんと続けることも尊いけど。
永峰 四千頭身に関しては「もっと、ちゃんとしたネタをやったほうがいいんじゃないですかね?」って言うマネージャーもいる。実際、ほかのスクールに行ったら型にはめられて潰れちゃうような連中だと思うんです。でも彼らはネタ以外の人間的な部分も面白いし、まだ芸歴半年なのであえてやりたいことをやらせています。本人たちがこれでどこまで行けるのかに気付き始めたとき、こちらとしてもうまくコミュニケーションを取って、次のステップに進ませてあげたい。
──そういう指導をすることは多いのでしょうか?
永峰 多いですね。自分たちの個性を許した状態でスタートして、そのまま卒業する。だから型にはまってない人たちが多いです。
──そのように育ってきた「WEL NEXT」の人たちがそろそろ来そうだな、という感じなんですね。
吉田 そうそう。臨界点(笑)。
永峰 「NEXT」の中にはAマッソ、バッドナイス、ゴールデンエイジ、アントワネットとかがいて。四千頭身もその下の「NEW COMER!」で優勝していて。みんなのやる気が充満してます。
吉田 そうですね。学校の雰囲気はとてもいいと思います。誰のモノマネでもないってところが出発点で、スターはそれに加えて技術と人間力があるんですよ。でも「誰のモノマネでもないメッセージ」って難しい。ダウンタウンという偉大な人がいたらみんなダウンタウンのモノマネになっちゃうから。自分たちの考え方とか面白がり方があるかないかで、残れるか残れないかが最終的には決まるんじゃないかな。いつまでも下手だったらダメかもしれないけど(笑)。
永峰 「NEXT」はまともな漫才をやってる人いないです(笑)。でもモノマネじゃないからいいと思います。
──最後に、ワタナベコメディスクールへの入学を検討している人に向けてメッセージをお願いします。
永峰 ワタナベコメディスクールでは「自分たちのやりたい笑い」がお客さんに伝わるようにフォローしていきます。クレージーキャッツからずっと積み重ねているいろんなお笑いの歴史を踏まえて。「客に何かを伝えたい!」と思っている人たちはみんな来てほしいですね。
吉田 笑いは世の中を変える武器だから一緒に戦いましょう。きっと笑いを突き詰めると、世の中を幸せにできるくらいのパワーが生まれるから、小さいことだと思わないで、笑いで世界と対決してみませんか。その種はワタナベコメディスクールにある……かも(笑)。
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2017年 第26期 4月生申込受付期間
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※申込書受付期間内であっても定員が埋まり次第、締め切り。資料請求・問合せ
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吉田正樹(ヨシダマサキ)
株式会社ワタナベエンターテインメント会長。1983年にフジテレビに入社し、「笑う犬」シリーズや「夢で逢えたら」「めちゃ×2イケてるッ!」「トリビアの泉」「爆笑レッドカーペット」といったバラエティ番組のディレクションとプロデュースを担当する。2009年にフジテレビを退職したあとは個人事務所・株式会社吉田正樹事務所を設立した。
永峰明(ナガミネアキラ)
有限会社創造商店の代表。フジテレビ所属のディレクターとして「THE MANZAI」「冗談画報」「森田一義アワー 笑っていいとも!」「オレたちひょうきん族」など数多くのバラエティを手がけた。フジテレビ退社後はフリーの演出家として活動。2013年よりワタナベコメディスクールの講師を務め、同事務所のライブの監修も行っている。