お笑いナタリー PowerPush - 舞台ウレロ☆未解決少女

舞台版「ウレロ」第2弾のDVD＆Blu-ray化が決定！仕掛け人の佐久間宣行×オークラ×土屋亮一が壮絶裏話

ウレロのお客さんは勘がいい

──今回の舞台で一番手応えを感じた部分はどこですか？

土屋　ウケたというのとは少し違うんですけど、2幕の大オチを迎えたときに、客席がちょっと変な空気になるんです。「あれ？あれ？」みたいな。

佐久間　自分たちの頭の中でもう1回ストーリーをなぞり始めて、組み立てる瞬間が如実にあったよね。

土屋　もちろんほかのいろんなところもウケたんですけど、あの部分は特殊な反応が見られて感慨深かったです。

佐久間　最初はちょっと不安だったんですよ。全部をちゃんと観てないとストーリーを組み換えられないから。だけど、ウレロのお客さんは正直、勘がいいんだなと思いました。

オークラ　こっちが出すものに対する受け取りの反応スピードがすごく高いなと思います。僕がよかったのは、やっぱり在日ファンクとの絡みが想像以上にうまくいったところです。あれって脚本を書いてるときにはわからないんですよ。なんとなくうまくいくんじゃないかなっていうのにハマケンが相当カッコいいのを作ってくれたので。

佐久間　あれは本当にうれしかったです。2幕のもろもろがすごくウケたあとに、終わった感がほんのちょっとあるんですよ。「まだ続くんだ？」っていう雰囲気がある中、心の中で「このあと在日ファンクがすごいことやるんだぞ！」って、客席の一番後ろでそういう気持ちで観てました。川島さんにピンスポが当たって、曲が始まった瞬間にわっと沸くもんね。そこに豊本っちゃん（東京03・豊本）が1人登場して。今回豊本っちゃんがずっとダメな役なんだけど、唯一カッコいいシーンがあった瞬間に客席から拍手が起こるんです。あれは何度観ても気持ちよかったなー。

飯塚の本音が「ウレロ☆未解決少女」の原作

──飯塚さんが主役のストーリーに決まるまでの経緯を教えてください。

佐久間　最初は僕が川島プロを半分に割って、もめる話をしたいと発案しました。たとえば強盗団と大店みたいな。金がない角ちゃんが知らずのうちに強盗団に入っちゃって、彼らが襲おうとしている地元の名家とその娘という、「カリオストロの城」みたいな話を考えていました。あと最初はハマケンの実家にしたほうがいいんじゃないかという話だったよね。

土屋　そうですね。誰の実家にするかっていうのは迷いました。

佐久間　ハマケンの実家ということにしたほうが在日ファンクが素直に出られるんじゃないか、とかいろいろ考えたんですけど、やっぱり久しぶりにストーリーを組むときに川島プロメンバーの誰かの気持ちが乗るものにしたほうがいいなって。そしたらオークラさんが飯塚さんと飲んだときに、ちょうどバカリズムが「素敵な選TAXI」とかをやっている頃で、川島くんも「青天の霹靂」を撮って、あかりちゃんも朝ドラに出ていて、「俺もがんばらなきゃなー」と飯塚さんが言っていたと聞いて。