「転生したらスライムだった件 第2期」特集 トム・ブラウン インタビュー|転生モノ&ラノベ嫌いにこそ観てほしい!

捕食したいのは和牛・川西やパンサー向井

──ちなみに、リムルの「捕食者」スキルがもし現実で使えるとしたら、誰のどんな能力が欲しいですか?

トム・ブラウンとリムルのぬいぐるみ。

みちお そうですね……電子レンジとか。

──人や動物ではなく、モノですか(笑)。

みちお マイクロウェーブを使いこなして、冷たいものを温めたりしたい。

布川 それ、電子レンジ使えばいいじゃん。

みちお いや、マイクロウェーブを使えば鉄も簡単に曲げられるし。

布川 お前はもともと怪力なんだからいいだろ。

みちお そうやってゴチャゴチャ言ってくる奴をマイクロウェーブでこう……。

布川 怖えよ!(笑) 僕は和牛の川西(賢志郎)さん。あの人を取り込めたら最強になるんじゃないですかね。ツッコミも上手ですし、清潔感もめちゃくちゃあって、全部を兼ね備えられる。僕、普段あまりツッコミという立ち位置として見てもらえないんですよ。「ツッコミ不在のコンビ」みたいに言われたりして。

みちお 「無秩序」って言われますから(笑)。

──では、この先芸能界を生き延びていくために獲得したいスキルは何かありますか?

みちお スキルかあ……(小声で)裏回し。

布川 お前、裏回ししたいの? ウソだろ!?

みちお ひな壇の隣の人に小声で「行け行け、今!」みたいな。

布川 お前は「行くな」って言われるタイプでしょ。

──裏回しスキルを得るために、誰を捕食したいですか?

みちお そうですね……パンサーの向井(慧)さん。

布川 なるほどね、確かに向井さんは全部できるイメージがある。今まであんまりボケるイメージなかったけど、最近はめっちゃボケるし。

トム・ブラウン

みちお ジャングルポケットの太田(博久)さんも、取り込んだら絶対いいよね。ワードセンスがけっこう暴力的なんですけど、みんなから愛されていてカッコいいんですよ。裏回しももちろんうまくて。

布川 僕は、芸人さんだったらハリウッドザコシショウを捕食して最強になります。川西さんとザコシショウを取り込んだら、もう無敵じゃないかな。

みちお でも、それだと川西さん要素とザコシ要素が打ち消し合って、結果プラマイゼロで布川にしかならないんじゃない?

──それは「ダメー!」ですね(笑)。

布川 まさに(笑)。あとは、髪がきれいって言われるのでシャンプーのCMに出たいと前々から思っていて、菜々緒さんや新垣結衣さんを捕食して、さらに髪をきれいにしたいです。

──昔の資生堂TSUBAKIのCMみたいに女優さんが何人か並ぶ中に、布川さんが混じっていたらかなり面白そうですね。

布川 それ、めっちゃいいですね! ぜひ太字で書いといてください。

みちお 古いな(笑)。太字て。

差別のない世界だから余計に入り込めた

──リムルは、弱そうな見た目と実際の強さとのギャップも魅力ですよね。お笑いで言うと、見た目は全然面白そうじゃないのに実はめちゃくちゃ面白いみたいな。そういうリムルっぽさを感じる芸人さんは誰かいますか?

リムル

布川 宮下草薙とかですかね。引き芸というか、まさに2人ともそうじゃないかな。ザ・芸人という感じには見えないと思うし、宮下草薙が“令和のリムル”だと思います。

──リムルがそもそも令和のキャラクターですけども(笑)。

布川 あ、そうか(笑)。

みちお 納言の安部(紀克)くんもそうですね。ものすごくまじめそうに見えるのに、しゃべってみたらマジでヤバい奴だったりして(笑)。

布川 それが面白かったりするからね。

──お二人は逆に、見るからに面白そうな風貌ですよね。

布川 僕は最初ロン毛キャラではなく、普通の髪型でやってたんです。それだと普通の人に見えるというか、なんなら「ちょっと好青年かな?」くらいの印象だったみたいで、いざ話してみると「ヤベえ奴じゃねえか」となって避けられがちだったんですよ(笑)。だったら最初からヤベえ奴だと思ってもらおう、ということで髪を伸ばし始めたんです。そうしたら見た目と内面のギャップが埋まったのか、だいぶ受け入れてもらえるようになって。

「転スラ」ではさまざまな種族が一緒に暮らす世界が描かれる。

みちお そういう意味では、「転スラ」のモンスターたちが人間と交流するシーンは観ていて面白かったですね。見た目の違いやそこから来る先入観をどう乗り越えていくのかというところは、けっこう注目ポイントだと思います。

布川 僕がこの作品に一番グッと来たポイントはそこですね。人間同士だけじゃなくて、モンスターたちとも分け隔てなく仲良くなっていくところ。

──差別のない世界というか。

布川 あ、それです。僕が言いたかったのはそういうことです。

みちお 全部もらうじゃん(笑)。

布川 ヒエラルキーとか、そういうのが好きじゃないんですよ。だから余計に入り込めたのかもしれないです。

「週刊漫画ゴラク」や「近代麻雀」読者にオススメしたい

──来年1月から「転スラ」のアニメ第2期が放送開始になります。お二人はどんなことを期待しますか?

みちお いろんな国々との関係が今は全部うまくいっていますけど、今後はうまくいかない国も出てくるんじゃないかと思うんですよ。その場合、リムルが定めた「人間には手を出しちゃダメ」というルールを守れない状況が生まれたり、ルールを守ったせいで逆境に立たされたりすることもあるかもしれない。そうなるとしたらどうなるのか、リムルがどういう感情になるのか、すごく興味ありますね。

布川 第1期のオープニング映像の中で、リムルとミリムが戦うシーンがあるじゃないですか。ストーリー上、今のところ二人は仲良くやってますけど、もしかして戦うような展開もあるのかな?って気になっています。もしそうなった場合、どっちを応援したらいいのかわからないですね。

トム・ブラウン

みちお それとやっぱり、ヴェルドラの「無限牢獄」を解析し終わったらどうなるのかもすごく楽しみですね。リムルの体内でずっと進行中のままですけど。

──物語の冒頭で張られた一番大きな伏線ですけど、第1期では回収される気配すらなかったですもんね。

みちお そうですよね(笑)。その後の展開次第では、リムルは魔王クラスの力を得るんじゃないかと思うんで。

──ありがとうございます。では最後に、「転スラ」をまだ観たことがない読者に向けてメッセージをお願いします。

みちお 一番言いたいのはですね、「転スラ」は転生モノやライトノベル系アニメを敬遠している人こそが楽しめるアニメだということです。もちろん元から好きな人は絶対楽しめますけど、好きじゃないと思っている人も必ず好きになれる。登竜門としては一番ぴったりなので、絶対に観てほしいですね。

布川 「週刊漫画ゴラク」というマンガ雑誌があるんですけど、僕はあれを読んでいる人にオススメしたいです。

みちお ピンポイントすぎるだろ(笑)。

布川 あの雑誌には人間のエゴを描いたようなマンガばっかり載っているんですけど、そういう作品が好きな人も本当に楽しめるアニメだと思うんで。

──確かに、ゴラク読者はあまり自発的に「転スラ」を観ようとは思わないかもしれません。

布川 だからこそですよ! 僕はめっちゃゴラク愛読者ですけど、「転スラ」を普通に面白く観られましたもん。ゴラクや「近代麻雀」などの読者なら絶対に好きになれるアニメなので、変な先入観を持たずに観てもらいたいですね。価値観が変わると思います。