お笑いナタリー PowerPush - スジナシ×下北沢　笑福亭鶴瓶

「其ノ一」から「其ノ三」のダイジェストに続き、ここでは11月18日にリリースされるDVD最新シリーズ「スジナシ其ノ四」「スジナシ其ノ五」「スジナシ其ノ六」をご紹介。竹中直人、斉藤由貴、吉川ひなのなど、こちらも魅力的なゲストが盛りだくさんだ。意外な展開が繰り広げられる即興ドラマは見応えたっぷり。DVD発売前におさらいしよう。

DVD其ノ四

設定「社員食堂」

派手な格好で社員食堂を掃除している竹中直人。そこに「社長！もう私はこの会社を辞めさせていただきます！」と興奮気味の鶴瓶がやってくる。冷静に鶴瓶を諭そうとする竹中だったが、突然豹変。怒りにまかせ、「お前も苦しいだろうが見ておけ！」と壁に頭をぶつけだす。すると鶴瓶も負けじと壁に頭をぶつけ、2人は競うようにハイテンションで暴れ続ける。しばらくして落ち着きを取り戻したが、今度は会社の思い出を語りながら、摩訶不思議な即興歌を作り出し、そこからミュージカルへと展開していく。

設定「金持ちの家」

金持ち風の応接室に松尾貴史が入ってくると「僕も待ってるんです」と鶴瓶が座っている。ここはある宗教の教祖の家で、鶴瓶は入信した娘の説得のためにやってきたらしい。「家出した娘に何日も連絡させないような宗教は非常識だ！」と怒る鶴瓶に「娘に家出されて何日も連絡を取ってもらえないような父親のほうが非常識だ」と冷静に返す松尾。そしてどれだけ素晴らしい教祖なのかを語りだす。教祖は人のある部分を見ただけでその人のことがわかる、自分にも同じ力がある、と。そこから鶴瓶の暴走が始まる。

設定「新築の家」

新築の家に引っ越してきたばかりの森光子。そこに手伝いの鶴瓶がやってくる。とはいえ2人は初対面。実はお茶屋の女将さんの計らいで、見合いを兼ねて引っ越し手伝いにやってきた、と鶴瓶。しかし森は「何も聞いてない」ととぼけ、鶴瓶の描くストーリーに乗ってはこない。「でも初めてな気がしない」という森に「京都」というキーワードを持ち出した鶴瓶。「私も京都！」と驚く森。森は、以前好きだった人が京都産業大学に通っていた、と話しだす。京都産業大学は鶴瓶の母校。そこから運命の恋愛物語に進むと思いきや……。

設定「焼肉屋に来た男2人」

とある焼肉屋を訪れた初対面風の高橋克実と鶴瓶。「5日くらい何も食べてないから、肉は……」と話す鶴瓶は訳ありのようだ。そんな鶴瓶に高橋は「まだ思い出してもらえませんか、お兄さん」と切り出す。実は高橋は、鶴瓶の元妻の弟。結婚後鶴瓶は妻の実家の会社で働いていたが、義父に追い出され今は公園で暮らしていた。しかしその父親も亡くなってしまい、跡を継いでもらうために鶴瓶を探していた、と高橋。なぜ自分で継がないのかという鶴瓶の問いに、鶴瓶が吹き出さずにはいられない突拍子もない答えが！

DVD其ノ五

設定「深夜2時」

深夜2時。鶴瓶がどこかに電話している。部屋には蛭子能収が落ち着きなく座っている。蛭子は警察の人間で、家出している鶴瓶の息子のことでやってきたという。しかしこんな時間に警察が来るのを不審に思う鶴瓶は電話相手に相談していたのだ。電話を終え、「名前は？どこの署から？」と蛭子を質問攻めにすると、蛭子はなぜか笑い出す。本人いわく、理不尽に笑う病気らしいが……。さらに年齢は37歳、どうせ退屈だろうからこの時間に来てもいいだろう、と理不尽なことを言い続ける蛭子。彼の本当の目的とは!?

設定「おしゃれな部屋」

部屋の片隅に置かれた椅子にじっと座っている斉藤由貴。その部屋を外から覗く鶴瓶。すると斉藤は「私は動けないから入ってきてください！」と鶴瓶を部屋に招き入れる。外から見ていて斉藤のことが気になったという鶴瓶。しかし斉藤のほうは「この部屋に何があるかはわからない」「5のつく日にだけ父と母が来る」など意味のわからない言葉を淡々と語りだす。足が不自由な様子で、椅子からゆっくりと降りる斉藤。そんな斉藤に好奇心をくすぐられた鶴瓶は、斉藤の相談相手になろうとする。しかし本当の目的は別にあった!?

設定「駅の自転車置き場」

自転車置き場をウロつく鶴瓶。そこに警官の格好をした宅間孝行が慌ててやってくる。と、宅間に「間違うたわ、これじゃない」とカバンを差し出す鶴瓶。その説明も後回しに、「次の電車までに着替えないと！」と宅間は服を脱ぎだす。実は鶴瓶の方が本物の警官で、グルになって誘拐事件を企てたのだ。計画は失敗し「どうしよう……こんなことに手を染めて」と嘆く鶴瓶は「お前が主犯やぞ」と宅間に罪をなすりつけようとする。すると宅間は「いいよ。おいちゃんは覚えてないだろうけど、10年前の恩があるから」と語りはじめ……。

設定「応接室」

急成長をしている大会社の応接室。取締役の平田満のもとに頼りない風情の鶴瓶が訪ねてきている。「それにしてもよくここまで通してもらったな」と平田。すると鶴瓶は「下の受付であなたの本名を言ったら通してくれまして」と急に訪ねてきたことを謝る。2人は昔のワル仲間で、鶴瓶には前科もあるようだ。一方名前を変えて大会社の取締役となった平田は常に上から目線で鶴瓶と昔話に花を咲かせる。その後、鶴瓶に部長待遇で会社に迎える代わりにある仕事を頼みたいと持ちかけるが、その仕事内容に気づいた鶴瓶は……。

DVD其ノ六

設定「いろりのある部屋」

鶴瓶が部屋に戻ってくると、囲炉裏の前にスーツ姿の山口智充の姿が。鶴瓶が留守の間に勝手に上がり込んだようだ。山口を不動産屋と勘違いした鶴瓶は「その話はあかん！」と話を聞く前から拒絶の態勢。しかし山口は構わずに「やっとあなたを見つけた。僕は刑事です。3年前から探してました」と涙を流しながら語りだす。山口の兄を殺した犯人が鶴瓶だというのだ。鶴瓶の逮捕を夢見ていた山口。しかし鶴瓶は否定。事件にかかわったことを認めつつも、実際に殺した犯人は別にいるという。山口が驚いた真犯人とは!?

設定「お寺のお堂」

寺のお堂でお経をあげている鶴瓶。そこにあか抜けた雰囲気の吉川ひなのが「お兄ちゃ～ん！」と元気に入ってくる。2人の父親が亡くなり寺を継ぐことになった鶴瓶が、外国に行っていた妹を呼び戻したようだ。しかし吉川は「お父さんとは血がつながってないし。お兄ちゃんは3回離婚したんだっけ？」とあっけらかんと衝撃の事実を語りだす。すると鶴瓶も「おまえは48歳なのに、そんな完璧な整形までして！」と吉川の秘密を暴露して応戦。しかしひなののほうが一枚上手。あくまで能天気にさらなる爆弾を投げる！

設定「子供部屋」

子供部屋で落ち着かない様子のラサール石井。そこに「よしみちゃんは？」と言いながら鶴瓶が入ってくる。どうやら子供の心配をしている様子だ。「こんなことになったのは子供に戻る趣味のせいだ」と石井を責める鶴瓶。石井が実際に黄色いカバンをかけて子供に戻りはじめると、鶴瓶もティアラをつけて木琴を叩きだす。一見幼児プレイを楽しんでいるように見える2人。しかし石井は、実の娘にしてあげられなかったことを形にして償っている、としんみり。鶴瓶が設定を勘違いしながらも、見事に物語を作り上げた傑作。

設定「工事現場の休憩所」

休憩所で休んでいる藤村俊二に「おっちゃん、履歴書ちゃんと出してもらってないけど」と現場監督の鶴瓶が話しかける。「私は元は伯爵家でね」と飄々と答える藤村。そこに警察から電話がかかってきて、木村という男を捜してるという。「おっちゃん、木村とちゃうか？」と疑いながら藤村の身元を詮索しだす鶴瓶。すると藤村は、元は振り付け師でドリフターズの振り付けもやった、と鶴瓶とともに踊りだす。さらにパントマイムなども披露し、ますます正体不明になっていき……。一体、藤村の真の正体とは!?