電気グルーヴ好きの兄とブルーハーツ好きの弟

──中学の頃は、どんな番組がお好きだったんですか？

兄　中学は「とんねるずのみなさんのおかげです」とか。

弟　「元気が出るテレビ!!」とか。

兄　「ごっつええ感じ」とか、まわりのみんなが見てるような番組は欠かさずチェックしてました。前の日にやってた面白い番組のことを次の日に学校でマネして人気者になるっていう繰り返しでしたね。

──文化祭で漫才やコントをやったりしましたか？

兄　僕、ちょっとありました。中学2～3年で調子に乗ってたときですね。今思うと恥ずかしいんすけど。一番勉強やんないとダメな時期にそういうことばっかりやってて。

──ラジオっ子だったそうですね。

兄　めちゃめちゃ聴いてました。「オールナイトニッポン」のハガキ職人で、ハガキばっかり書いてましたね。電気グルーヴが好きだったので、2部の頃からずっと聞いてたんですけど、ハガキをトイレに置いといて、トイレに行くたびに書くとか、それくらい頻繁にやってました。

弟　ワンコーナーをうちの兄貴が独占して全部ハガキが読まれたってことがあって。

兄　それは「オールナイト」じゃなくて、FM番組のワンコーナーですね。

弟　あの時は、全然話したこともないような友達に「お兄ちゃんのサインもらえないかな？」って頼まれました。そいつも電気のラジオ聴いてたみたいで。

──弟さんは、その頃何をされていましたか？

弟　俺はそのときにギターに目覚めて、バンドをやり始めました。ブルーハーツにハマって、まずはブルーハーツのコピーバンドから始めて、そのあとはオリジナルをずっとやってました。ギター歴は長くて、中学、高校とやって、そのままギターやりたくてイギリスに留学したんですけど、向こうで挫折して。

──英語はペラペラなんですか？

弟　それが全然喋れないんですよね、困ったことに。向こうで、日本人系列の大学に行ったんですよ。そしたら生徒100人中80人くらい日本人で、日本人のコミュニティとかが確立されてて、行ったらもう日本語だけで普通の生活ができちゃうんですよ。そこにポンと入ったんで、英語もこれといって使わず、コンビニで「なんかこれくれ」って言うくらいの英語で生活してました。でも、向こうでいろんなバンド見て、やっぱスゲエなと。打ちひしがれて帰ってきましたね。

コンビ結成の経緯

──もともとお兄さんは“マチコ”というコンビで「ゲンセキ」や「10カラット」（ともにTBS系）などで活躍されていました。

兄　大学を卒業して、まずNSC（吉本総合芸能学院）に行くんです。マチコは、吉本のあとにホリプロの養成所に行って、そこで組んだコンビですね。

──そんなマチコですが、話せる範囲で解散の理由を教えてもらえますか？

兄　話せる範囲だと「失踪」というか……それのみですよね（笑）。いやもう、びっくりしましたよ、単純に。2人ともガーッと考えちゃうタイプだったんで、ちょうどレギュラー番組が終わったときに「この先どうなるのかな」って考えすぎてしまって。僕は多少「まあ大丈夫だろう」って思ってたんですけど、相方は「どうしていけばいいのかな」って悩みすぎて。そこらへんでケンカもあり、ついには現場にも来なくなったっていう。それがもう決定的でしたね。

──一方、弟さんのほうは別で、ホリプロの養成所に入られたんですよね。

弟　そうですね。養成所からホリプロに入って、コンツというコンビを組むんですけど……。

──こちらも解散されてしまいました。

弟　理由は、話せる範囲だと、「伸び悩み」です。3～4年やって、自信のあるネタとかもできたんですけど、それがことごとくテレビのオーディションにかけても落ちる、「爆笑オンエアバトル」（NHK総合）に行っても玉が入らない、営業でかけてもウケない。自分たちの中で、どうしたらこれ以上行けるか悩んでる時期にちょっといろいろありまして。マネージャーとも意思の疎通がとれず、解散したっていう感じですかね。

──兄弟でやろうというのはどちらから言い始めたんですか？

兄　僕はずっとピン芸人としてオスカープロモーションでやってたんですけど、弟のコンビも2008年に解散してしまって。まあそれでお互いどちらともなく「やるか」って、やり始めたって感じですかね。でも、事務所を辞めたあとは次の活動まで期間を空けないといけなかったので、正式にコンビを組んだのは2009年の5月からっていうことになります。