お笑いナタリー Power Push - かもめんたる

「ずっと何かを作り続ける人になるんだろうな」最新単独ライブで示した方向性

かもめんたるから上田誠に質問！今だから聞ける「僕たちのことどう思った？」

インタビューの最後にライブの構成を担当した上田誠への質問をかもめんたるの2人から預かった。果たして上田からの回答は……？まずはコンビの印象から。

かもめんたるの第一印象

初めて観たのはテレビのネタ番組だったんですが、ぬるーっとしたネタをやるコンビだなあ、と印象的だったのを覚えています。
そのあと、YouTubeで「妖精」っていうコントを観て、冒頭のう大さんのセリフに心を撃ち抜かれ、槙尾さんの妖精の演技にもびっくりして、一気に夢中になりました。

かもめんたるが作る笑いについて

なんだか幻想文学みたいな感じがしてます。
世界がどんどん変な風にずれて歪んでいって、あらぬ時空間が生まれるような。
お2人の中で、ボケとツッコミが決まっていない、というのもポイントだと思っていて。
それまで常識人として軸を取ってた人が、急にぐいんと変なことになり、と思ったら、もう1人がさらにそれを追い越すように、ぐいんと変になり、を繰り返して、空間ごとどんどん変なほうへ変なほうへと押し広げていく、ような印象があります。

Q. 僕と一緒にやっていて嫉妬した部分はありますか？（う大）

A.
オープニングコント（「トドロキサーカス」）のあとの電話のコント（「地獄の元カレ」）は、その出来に嫉妬しました。
僕はう大さんと定期的に会って脚本の相談をしていたつもりだったんですが、そのコントだけは、一度もアイデアの断片さえも教えてもらえないまま、あるとき急にう大さんから完成形をぴょっと見せられた感じだったので、「い、いつこんなのを！」と思ったのを覚えてます。
結局、う大さんの創作の秘密はわからずじまいでした。

Q. 槙尾に違和感を覚えた瞬間はありましたか？（う大）

A.
最初の打ち合わせのとき、う大さんと槙尾さんと僕の3人で喋っていて、槙尾さんが「今回はこういう風にしたいんですよねー」と意見を言うんですが、う大さんは「うん、槙尾はそうかもしれないけど、俺はこう思ってて……」と、槙尾さんと違う意見を言っていて、あれっ、と思っていたら、次の打ち合わせからは、う大さんと僕だけになったとき。
「あれ、槙尾さん外されたのかな……」とちょっとだけ気を揉みました。

Q. 逆に、う大さんに対して「変わり者だな」と思ったことはありましたか？（槙尾）

A.
ある打ち合わせのときう大さんが遅れて来られて、やけにイライラしていて、聞くと、打ち合わせに来る直前に、家のトイレが詰まってしまったらしく、それがどうも、ご家族のあるうっかりミスでそうなってしまったそうで、「直すのに数万円かかっちゃうかもしれなくて……」っていうのをずっと恨めしげに言っていて、そこからも、対処のためにご家族に電話したり色々されていて、正直、ほとんど打ち合わせにならなかった日がありました。
そして別れたあと、う大さんからメールが入って「トイレ直りました！」という元気な報告が。
さすがにこのときは、変わり者だな、と思ったかもしれません。