──第11回大会はいかがでしたか？

レースや試合のようなせめぎ合いがありましたね。プロレスで言うと、関節技を重ねて立ち技に移る、というような多角的な攻撃が観られました。特にロバート秋山くんがそうで、かたせ梨乃さんとの会話でフリをしてたけど、それが周囲に対して“雰囲気の平均値”を上げてると思う。Bブロックの最後で、もう1本ないとジュニアさんとのサドンデスにはならないという場面で「避難訓練」と「運動会」の回答をかぶせていましたよね。「避難訓練」の回答は絶対先に出すべきだと思いましたし、「運動会」の回答は少し“低さ”があるけどかぶせて1本取るのはほぼ確実な手だったと思います。

──「避難訓練」以外でお気に入りの回答は？

すごいなと思ったのは、最後の秋山くんの「藻味」に「リッチ」を付けたところ。身近な高級感がある「リッチ」が付いたのはさすがでした。ホリケンのAブロックの「ゴリラ」の回答も面白かったな。ホリケンの世界観はイリュージョンだったりして、めちゃめちゃな回答もポンポンと入れているんだけど、正統派なものもしっかりと多い。クオリティが高いなと思います。

──そんなホリケンさんにKOOさんが回答でいじられる場面もありましたね。

僕、無防備にしてますので。ホリケンとさらに友情が深まりました（笑）。

──KOOさんが思う「IPPONグランプリ」の魅力とは？

うちでも奥さんと娘が観ていて「この芸人さんが面白くて好きになった」というのをよく言っています。普段バラエティ番組でMCをやってるような人でも、芸人さんらしさが楽しめる。普段観られない芸人さんの面白さがわかるんじゃないでしょうか。あと、前回や前々回に誰が優勝してるのか、というのをあらかじめわかって観ると、芸人さん同士の関係性やブロックわけでさらに楽しめる。松ちゃんの解説もお題のキーポイントをわかりやすくしてくれますよね。

──KOOさんご自身、番組で回答が採用されていましたね。

松ちゃんに読まれること自体うれしいです（笑）。常にそういうことを音楽と同時に考えています。

──今後「IPPONグランプリ」に期待することは？

バカリズムや千原ジュニアなどの横綱相撲をする人と新しい勢力が、いかに戦っていくか。今回は初登場のダブルブッキング川元くんもポジションがいいところに収まっていたし面白かった。刺客が出てきてくれるのが楽しみですね。

──第11回大会はいかがでしたか？

スタジオで生で観ることができて、大大大満足です。すごく面白かったです。決勝戦は2人のやり取りが面白かったのでもうちょっと観たかったですね。答えずに終わっちゃったお題とか、なんて書いてたんかなー、と気になりました。

──「IPPONグランプリ」の魅力は？

個性のぶつかり合いというか、いろんな視点でいろんな人がボケるところでしょうか。自分としては小出水さんの絵が特徴的なところが特に好きなんです。秋山さんがワーッ！って勢いよく回答を出すのも、意外と日常生活に使いやすいかと思います。自分もこう振られたらこう答えてみよう、みたいな。勉強ですね（笑）。

──これまで番組を観たことがない人に「IPPONグランプリ」の楽しみ方を伝えていただけますか？

僕はお題に対して「自分はどう答えるかな？」っていうのを一緒に考えて楽しんでいます。それで「芸人さんって面白いな」ってあらためて思えたら最高なんじゃないかと思います。

──歴代出演者の中で好きなタイプの回答は？

今回のお題では、IPPONを取れてなかったんですけど「気の長い岸田課長がそれでもキレないこととは？」に対する小出水さんの「酔っぱらった息子に彼女と間違われて抱かれた」が僕の中でかなり“来ました”（笑）。このお題はバカリズムさんがすごくIPPONを取ってて面白かったですね。イメージが湧きやすいお題で好きでした。

──特に応援している芸人さんと、その理由を教えてください。

やっぱり一番は小出水さんですね。「トゥギャ山さん」がすごく面白くて。夏になると「トゥギャ山さん」の季節やな、って奥さんといつも言ってるんで。「オーマイガットトゥギャザー」とか「ワタリガニ出水のクリームスパ樹」とかもめっちゃ好きで、東京にも早く浸透してほしいです。「小出水さんってこんなに面白いんだよ」って（笑）。