よくケガせずやれたよね（日村）

──5人いるとセリフの順番も複雑になるのかなと思いますが、実際のところいかがでしたか？

日村　俺は何カ所か迷う部分ありましたね。「あれ、俺のセリフどこだっけ？」っていうのは。特に最初のネタ（「工房」）とか。5人で何かただ喋ってるみたいなノリのネタは、似たような展開が出てくるから、「ここだったっけ？」っていう箇所がどうしても出てくるんですよ。

角田　ありましたねー。

設楽　割とね、年々セリフを覚えられなくなってきてるのに、「まあ大丈夫でしょう」みたいなノリがあるから、「あれ、これ俺だっけ？」って。本番は多少修正したけど、ある程度はふわっとしてるところもあったかもしれない。

──昔はできていたのに、最近できなくなってきたことはあったりしますか？

設楽　稽古にかけられる時間が全然違いますね。俺ら昔もっと稽古やってたから。あと動きだよね。

日村　もう圧倒的に動けなくなってるんだろうなぁ。

設楽　稽古場で遊んでたんですけど、倒立前転とかやると頭を思いっきり打ったりして。

日村　あはははは！（笑）あれは面白かったなー。あの頭打ったときの音を伝えたいよね。

設楽　「タカちゃんとバンと3人」は、そういう面白さがあるよね。

──DVDを観てもらえれば伝わると思いますが、かなりダイナミックな動きのあるネタでしたね。助走をつけて走ってきてジャンプした人を空中でキャッチするという（笑）。

設楽　これはその稽古場で遊んでた流れからできあがったネタなんです。動いて変なんなると面白いっていう。

日村　よくケガせずやれたよね。

設楽　ケガした？

飯塚　膝にちょっとアザができたくらい。

設楽　豊本はプロだもんね、受け身は。

豊本　あんなふうになったことないですよ。一瞬にして90度視界が変わるっていう（笑）。

角田　回数重ねるごとに日村さんの押す力がどんどん大きくなってきたのが超面白くて（笑）。ガーッいってるんですよ。

飯塚　あんな受け身は誰も教えてくれないもんね。

豊本　2発目はもう、わけがわからなかった。

一同　あははははは（笑）。

角田　面白いんだ、あれが。

設楽　あれ、「俺は絶対笑わないぞ」ってモードに入れてるんだけど、やっぱどうしても笑っちゃうんだよね。

明確なツッコミの人がいるネタをやった（設楽）

──このユニットだからこそやってみたことは？

設楽　まあオープニングのネタは5人ならではってことで、今回最初からやろうって決めてました。あとはネタとネタのつなぎで入れた映像（「手作りアニメ 手作り野郎 handmade workers」「ゲーム」）も。

日村　ああいうのはバナナマンだとやらないから。

設楽　こういう機会がないとできないよね。あと決定的なのが、明確なツッコミの人がいるネタをやったっていうこと（「工房」「何でショー」「逃げ癖のある男」）。普段は俺らボケ・ツッコミを決めてないから。

飯塚　僕らの場合は日常の設定のコントが多いので、たとえばチンピラが出てくる「ストリート」の設楽さんみたいな役をやれる人がいないんですよ。

日村　それは誰もいないよ。

設楽　あれは俺らもあんまやってない（笑）。だから、少しテンションお祭りモードみたいにはなってるよね。普通の個々のライブよりも。

飯塚　けっこうバリエーションが豊かですよね。僕らのネタは本当に偏ってるので（笑）。手紙を読むネタ（「手紙」）とかも含めて、僕らが普段やってないようなネタがいっぱい入ってます。

豊本　新鮮でしたね。

──2組とも共通の作家さんにオークラさんがいますが、今回のオークラさんの役割はどうでした？

設楽　普段俺らのライブでは、「演出」ってクレジットを入れるのは俺の名前だけなんですけど、今回オークラもクレジットに入れたんですよ。やっぱりネタを書くのもそうですけど、全体的な演出とかも今回はオークラがいつも以上にやってた気がします。俺が稽古を見られないときは代わりに見てくれたり。

──飯塚さんから見ても違いました？ オークラさんの感じ。

飯塚　バナナマンさんがいることで、やっぱり緊張感がありましたね、オークラは。僕らはやっぱちょっとね……完全になめられてる。

一同　あははははは！（笑）

飯塚　今回稽古場で寝なかったもんね、オークラ。僕らだけの場合、稽古場来て、まあ寝ますからね。電話しても出なかったりとか。全然違いましたよ。今回はちゃんと稽古場に来てたし（笑）。