#0　ブラっとした場所「秋葉原」

──では、さっそくロケ地ごとに振り返っていただきたいと思います。まずは狩野英孝さんがゲスト出演した秋葉原から。ここではメイド喫茶を体験されましたね。

山崎　小木さん会ってないでしょ？ 英孝ちゃんには。

小木　会ってない。秋葉原の褒めカフェには行ったけど。

山崎　褒めカフェみたいなところ行ったねー。

小木　なんでしょうね、あれは。

山崎　そもそも初回なのに、小木さんが途中でいなくなるっていう（笑）。

小木　まあ、番組が探ってるときだもんね。

山崎　よくわからないまま。まず誰もブラッド・ピット感を出せないっていう。

有吉　「街をブラっと」っていうコンセプトの割には行く先が決まってて、スタッフの仕込みが激しいっていう。

一同　あはははは！

山崎　俺たちはブラッド・ピットの感じを出したほうがいいんだろうなっていう雰囲気もあるけど、引き出しがゼロだから。どうしていいかわからない（笑）。

──語尾に「ピ」をつけるという番組の約束自体も最初からほとんど守られず……。

小木　すぐ忘れちゃうんだもん。

山崎　最初、どんな服装だったっけ？

──最初は白いTシャツにジーンズ、革ジャン、つけヒゲです。

小木　ヒゲね。

山崎　ヒゲがあったね。

有吉　ヒゲは開始10分くらいでクレームが出ましたよ。

小木　やめたほうがいいと。

山崎　文句じゃないんですけど、おしゃべりの仕事の人たちにとって、口のまわりになにか付けるってかなりのストレスなんですよ。すぐにヒゲなくなりましたもんね。

──初回は、有吉さんが狩野さんをものすごい勢いで蹴ったりする場面が衝撃的でした。よくこれがオンエアされたなと。

山崎　それも駐車場でね。あれが世に言う"狩野狩り"ですね。

小木　あれが"狩野狩り"の最初。

有吉　番組1回目だから、みんなストレスが溜まってて。はけ口を探してたら、ちょうどいいタイミングで狩野が現れたんですよ（笑）。

#1　ブラっとした場所「銀座」

──2回目はブラジャー姿の銀座ですね。

小木　「銀ブラ」ね。

──ここで食べた高級中華鍋はいかがでしたか？

小木　ああ～、おいしかった。

山崎　おいしいから、僕は初めてですけど、もうおかわりしちゃった。

小木　2回目から早くもカンペを無視するようになってきた。

一同　あははははは！

山崎　わがままな中堅芸人の悪いところですよ。「そろそろ次に」ってカンペが出ていても、うまいからいっぱい食っちゃう（笑）。

有吉　石塚さんでもおかわりしないもんね。

山崎　普通の収録だと「ここはこれだけ食べればいいんだ」っていうのがありますから、絶対にそんなことしないんですけど。僕らはもう豚肉のバラを3人前くらい追加しちゃって。本当うまいんですよ。追加したときの、スタッフの「マジかよ」みたいな（笑）。そういう空気を感じながらもいっちゃったっていう。

──そのあと、予想外の展開が待ち受けていました。小木さんがアンダーヘア脱毛のブラジリアンワックスを体験するという。

有吉　あははははは！

山崎　2回目の放送でブラジリアンでしたっけ？

小木　へー、早いんだねえ。ブラジリアンワックスの回で、3人の中で俺が一番下だってことがわかったよね。「この番組ヤバくなるぞ」っていう始まりですね、あれが。

──実際やってみてどうでした？ブラジリアンは。

小木　もう痛すぎて。なんでやんなきゃいけないんだっていうのはありますけど。だから、よく女性とかやってんなって思うんですよね、あんな痛いのに。

山崎　確かにねえ。

小木　本当に痛いんですよ。フルチン出して4カメくらいありましたからね。

──いろんな角度から見られて（笑）。

小木　店員が触ってくるんですよ。触りながらやってくるんですよ。邪魔ですからね。

山崎　小木さんが本当に、よからぬことにならなくて良かったよね。

──ブラジリアンワックスをやられたあと、小木さんはちょっと乙女みたいな感じになりましたね。

山崎　「OGICO」ですね、いわゆる。

小木　急に女性らしくなってきた。確かにあのへんからですね。

#2　ブラっとした場所「笹塚」

──笹塚では、実は有吉さんが昔この街に住んでいたことがロケ中に発覚しました。

山崎　ああー！

小木　全然本人言わないんですよね。隠すんだよなあ、なぜか。

有吉　こんな気楽な番組で、責任を負いたくない。

一同　あはははは。

山崎　なるほどね、背負い込みたくない。笹塚をね。

有吉　ただただ、そうですね。とんでもなく暑かったんですよ、あの日。宝塚の衣装が。

山崎　夏に向けて気温も上がってきたときだったから、とんでもなく暑かった。

#3、#4　ブラっとした場所「月島」

──続いては名作と名高い月島です。

小木　もんじゃ。

有吉　ヌードブラだ。

山崎　ヌードブラ！ ってことはあそこで？ 風船じゃない？

有吉　面白かった！

──もんじゃ焼きの店では、鉄板の上に置いていたアツアツのヘラを上半身裸の山崎さんの背中に有吉さんが押し当てて……。

小木　あれね！そうそう。俺あれを見て「ナンバー2になれそうだな」って思ったね。

一同　あはははは！

小木　あれで俺、這い上がれると。

山崎　犬を教育するときもそうですよね。匂いをかがせて叩くみたいな、ああいう痛みを覚えさせながら有吉イズムを見せつけるっていう。

有吉　人力舎ってあんまりリアクションのイメージがない事務所だから、新たな人力舎を探してみようっていう。

山崎　有吉さんの太田プロにはリアクションの総本山みたいな人がいますから。

──それにしても、テレビってあんなに熱いヘラを当てるもんなんですか？

山崎　当てないです、当てないです。あんなのリアクションじゃない。リアクション面白いとかじゃなくて、ただ熱いから逃げた男っていう。

有吉　反射だもんね。

山崎　もんじゃのヘラでジュってやって、ゲラゲラ笑って。恐ろしいですよ。

──その後、ヌードブラの密着度を試すためにスポーツジムに行きました。数々の名勝負がありましたが、中でも小木さんが巨大風船を抱えたまま破裂させるという、のちにシリーズ化した名場面も。

山崎　いやー、あれは新たな扉ですよね、小木さんの。

小木　怖かったなー、あれは。

山崎　あまりにも面白いから、現場でカメラマンさんに言って、「もう一回見せてくれ」って。デジカメの小窓みたいなところでもう一回見て笑いましたから。