昨日7月10日、吉本興業大阪本社にて「吉例 第三十一回
桂文珍が毎年8月8日に大阪・なんばグランド花月にて行なっている「桂文珍独演会」が今年も開催。31回目となる今回は「けんげしゃ茶屋」「蛸芝居」などを口演し、ゲストには浪曲師の国本武春を迎えることも決定している。
「今年は31年目。今回は構成を変えて、いきなり大型新人を出してみようと。桂珍幻彩(ちんげんさい)というのがわりとよく育ちましたんで、これを出してみようと。私の弟子には48人おりまして、そのセンターを務めているのがこの珍幻彩」などと会見冒頭から冗談を飛ばす文珍。さらに「その珍幻彩にやらせようと思っている『子ほめ』は前座噺。この歳でやるのも恥ずかしいですから、珍幻彩という名前でなら私ができるのではないかということで」と実は桂珍幻彩が自分であることもほのめかした。
国本武春には以前からアプローチをかけていたようで、ようやく共演が実現した形に。「忠臣蔵」を予定しており、文珍は「会場から『待ってました! よっ日本一!』という掛け声が飛ぶのでは」と期待した。また、今回の演題「けんげしゃ茶屋」は大晦日から元旦にかけての話。「毎年独演会は固定化してますので、夏の噺しかできない噺家になってしまいます。申し訳ないですが冬の噺も入れさせていただいた」と説明した。
また、この会見では8月12日(月)から16日(金)まで、大阪・TORII HALLにて「桂文珍 読み語りの会 怪談 牡丹燈籠」を開催することもアナウンス。文珍は「三遊亭圓朝師匠の『怪談 牡丹燈籠』を生で読み語り。つまり覚えるのはめんどくさい(笑)。ということではなしに、明治の寄席の空気を楽しんでいただこうと思います」と話し、「芸人の気持ち、圓朝師匠はこういう気分で喋っていたのではなかろうかなと思いながら、同じ仕事をしている者として後輩として、先輩を尊敬しながらも、その気分を一度味わってみようと」と開催に至ったいきさつを解説したほか、「文珍風になってしまうんじゃないかという懸念があるかもしれないが、本があれば、それを忠実に読むだけですからそういう心配はない。作品が素晴らしいから、作品をいじるということは圓朝師匠に失礼ですから、義太夫の床本よろしく読み語りの会をやってみようかと」と意気込んだ。
最後に文珍は「この歳になると、与えられたものが面白くない。自分で面白いことは作り出さなきゃならない、というのが『けんげしゃ茶屋』の旦那ですわ。そういう状況に自分もなってきて。面白いものは自分で見つけたいという思いが、フィクションの世界ならできる。物語の面白いのはそこだと思っている」と、ともに商家の噺である「けんげしゃ茶屋」「蛸芝居」の面白みを語り、会見は終了。チケットは両公演とも販売中なので、気になる人はぜひチェックしてみよう。
吉例 第三十一回 桂文珍独演会
日時:2013年8月8日(木) 19:00開場 19:30開演
会場:大阪・なんばグランド花月
料金:前売・当日ともに4500円
桂文珍 読み語りの会 怪談 牡丹燈籠
日時:2013年8月12日(月)~8月16日(金) 18:30開場 19:00開演
会場:大阪・TORII HALL
料金:各日前売・当日ともに3000円 / 5日通し券 1万2000円
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