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大吉の初MC冴える「共感百景」大橋裕之が2大会連続優勝

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昨日4月24日、東京・北沢タウンホールにて「共感百景」が開催された。

「共感百景」は、その場で発表されたテーマに沿ってプレイヤーが自由律の俳句をしたためるライブ。より共感を得た句がブロックごとの優秀賞に選出され、最終的にその中から最優秀作品を決定する。今回は、劇団ひとりに代わってMCを博多華丸・大吉の大吉が初めて担当し、特別顧問は前回も名解説を見せた歌人・東直子が務める。出場者には、初参戦のアンガールズ田中、鳥居みゆき東京03角田、クボケンジ(メレンゲ)、桃野陽介(MONOBRIGHT)のほか、スピンオフイベント「共感書房」で最優秀賞に輝いたマンガ家の能町みね子、大会常連の東京03豊本、マンガ家の大橋裕之と個性的な面々が出揃った。

このイベントの雰囲気を知らない大吉は「ざっくり言うと、あるあるですね」と諦め気味にルールを説明したあと、特別顧問を務める東直子を呼び込む。東がこのイベントの見どころを「それぞれの個性を生かし、短い言葉で心を揺さぶられる作品がいい」と話すと、大吉は「ただのあるあるではない、と」と探り探りで空気感を掴んでる様子だった。

第1局には、豊本、桃野、田中、大橋が登場。本イベント最多出場の豊本と大橋は今回で4回目の出場。大吉が「大喜利ではないんですよね。かと言ってレイザーラモンRGのあるある歌謡ショーでもないんでしょ?」と尋ね、豊本が「そうですね。RGさんもハマんないときはハマんないですからね(笑)」と答えると「あのあるあるの神が!?」と驚いてみせた。一方、田中と桃野は初挑戦。田中は「共感を得るっていうことができるのかな、皆さんとは人生が全然違うから。底辺の人がいっぱいいれば。俺の思ってることが果たしてどこまで……」と不安を切々と語っていると、大吉に「ちょっと1万字インタビューみたいな顔気取ってましたよね」と指摘された。

発表されたテーマは「嘘」。プレイヤーが俳句をしたためている間、お題を先にRGに伝え、あるあるを発注済みだという大吉はおもむろに携帯電話を取り出しメールが届いていないかチェック。メールはまだ届いておらず「まあRGクオリティですから、『バレがち』とか『中条きよし思い出しがち』とかその程度でしょう」とRGを軽視。さらに東も「もうちょっとひねりがあると」と、あくまで大吉の予測した回答なのだが間接的にRGにダメ出しする格好となった。田中は経験人数について触れた句を詠み会場をざわつかせ、桃野は洋服屋や伊達メガネについて自分の願望をぶつけた句を発表。豊本の「嘘みたいにカーテンが高い」という句に大吉は「金具とかいろんな助けあってのカーテン」だと加勢し、大いに共感した。そんな中優秀賞に選ばれたのは、会場も大きく沸いた「本当はベストアルバムしか聴いたことない」という大橋の句。東も「『本当は』の前にあるストーリーが感じられる」と絶賛した。

プレイヤーを角田、クボ、豊本、鳥居に入れ替えた第2局。初登場のクボは、緊張からか心臓のあたりを押さえる仕草をして大吉を不安がらせる。同じく初登場の鳥居は「私よく(共感)できるよ。スカイツリー見たときに思ったより小さいと思ったけど、みんなが大きいって言ってたから合わせて『大っきい!』って言えたもん」と自信満々の様子だった。彼らに与えられたテーマは「公園」。解説は桃野と能町が務めた。クボ、鳥居同様「共感百景」初参戦の角田は「公園の芝生で横たわっているカップルを見ると雨が降ればいいと思う」と屈折した思い句にしたためる。桃野に「逆にロマンチックになっちゃうのでは?」と指摘されると「豪雨です、豪雨!」と念を押した。また、能町には「私は芝生が濡れてて、おしりが湿るのを祈ってる」とより陰湿なコメントをされると「上いくのやめてもらっていいですか?」と困惑していた。東は鳥居による「子供達が蛇口の水で虹を作り出したら 夏が始まる」という句を優秀賞に選出。クボの「ブランコは 鍵っ子へ」は急遽勝手に作った“胸に刺さる賞”に決定した。

ここで大吉は再びメールをチェック。RGから回答が届いており、テーマ「嘘」に対しては「グラビアアイドル嘘つきがち」、「公園」に対しては「夜高校生男子が集まってると恐怖感じがち」と返信があったと発表。「……調子悪いですね」と一言だけコメントするに留めた。続く第3局のプレイヤーは田中、能町、桃野、大橋で、テーマは「一人暮らし」。田中は不動産屋に東京だと聞かされて住んでいた川越市が、数カ月後に埼玉県だったことがわかったと上京したての頃を振り返る。そんな田中は「あっ 上の階の人と同時にトイレに入ってる…」という句を発表し、身振り手振りで排泄物が上から流れてくる様子を表現した。能町の「4人分のレシピだったのかよ」には会場も大きく頷き、拍手も起こる。桃野は「家電と会話したい」という句を詠むも、客席の反応はイマイチ。「いつからアウェーに?」とうろたえる桃野に、大吉は「伊達メガネあたりから」と序盤から前兆があったことを断言した。この局の優秀賞は、大橋の「つまようじを全部使い終えられる気がしない」。準優秀賞として能町の4人分レシピの句が選ばれたほか、終了の合図が鳴ったあとに慌てて発表した田中の「こんなにペットボトル飲んだ?」はまたしても東がその場で作った“遅刻賞”に認定された。

最後の第4局には角田、能町、クボ、鳥居が登場し、難しいテーマとなった「確率」に苦戦。それをよそに大吉は、解説の田中と大橋の掛け合いを「サークルの先輩後輩」だと例えて楽しんでいた。能町はイチローの打率、鳥居は自分の千円札に鉛筆で何かが書かれている確率などについて句をしたためる。優秀賞には角田の「降水確率20%って気象庁の保険としか思えない」が、“野口英世賞”には鳥居の句が選ばれた。最後に大吉は、田中と大橋のサークルは「スペインギター愛好会」だと言い放ち、この局は終了した。

エンディングでは、最優秀賞を東から発表。1局目の大橋による「本当はベストアルバムしか聴いたことない」が選ばれ、大橋は2大会連続の優勝を飾った。大橋は、句を自分で読み上げるというルールを緊張で忘れてしまっていたことをここで謝罪。東は「4回目なんですよね?」と鋭くツッコみつつも、作品に対しては「胸の内に秘めているものをついてきた。さすが大橋さんだと思いました」と評価した。次回は6月15日(土)にて同会場にて開催予定。気になる人は、ぜひ次回公演に足を運んでみよう。

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