昨日1月27日、「第34回 ABC お笑いグランプリ」の決勝戦が大阪で開催。優勝した
大会冒頭、前日準決勝でネタを披露した37組が寒空のもとABCの大階段に集合。スタジオにいるプレゼンターの井岡一翔から読み上げられた決勝進出者の名前は、9位から順に、
トップバッターの和牛は漫才で、水田が「夜中の通販番組が好き」という話から、川西が水田の話に疑問を抱く展開に。キレる水田とうまい話しの運びに採点は443点となり、
コントのジャングルポケットは、大事な会議に準備が間に合いホッとする武山に、太田があることを告白。そこに上司の斉藤がやってくる。斉藤の持ち味である大げさな演技はもちろん、太田の迫力あるセリフと武山の軽いキャラも観客にヒット。斉藤自身、ネタ後に「大阪でネタができるのは光栄。全力でやることを心がけました」と感想を語ると、太田も「斉藤と一緒です」、武山も「わたしも一緒です」と続けた。結果は和牛を6点上回り暫定トップへ。93点をつけた
ジャンポケ同様、東京からコントを引っ提げてやってきたシソンヌは、じろうがショップ店員、長谷川が客という設定。店員が試着を勧めるよくある光景かと思いきや予想外の展開に。そのウケ具合にじろうは「大阪でネタをすることがなく緊張したのですが、お客さんがあたたかくて、受け入れてもらえました」とビックリ。点数も446点とジャンポケを大きく上回った。97点をつけた板尾は「スタンバイしてるときから面白かった。最後まで裏切らなくて、もっと見たかった」と絶賛。
プリマ旦那の野村は「缶ビールのCMが気になる」と憤慨し、河野に説明する。随所随所の表現で大阪の観客を味方につけた2人。点数も5人中4人の審査員が90点台を付けたが、シソンヌには3点及ばなかった。アイロンヘッドは居眠りしている生徒・毛利とそれを注意する教師・辻井。教室の何気ない1コマがアイロンヘッドならではの世界観で爆笑を呼ぶ。点数はふるわず敗退となったが、「気いようやらせてもらいました」と感想を述べていた。
GAG少年楽団は、結婚式の高砂にいる新郎・福井とウェディングドレスの新婦・宮戸が幸せいっぱいの様子。そこへ2人の幼馴染・坂本がスピーチを述べはじめる。ネタ後「熱演できてよかった」(福井)、「生まれて初めてチークを塗ってもらいました」(宮戸)、「言わんよ」(坂本)と笑顔で語った3人だったが、471点というトップの得点が出ると驚愕。渡辺からは「コントの粋を超えて、最後はコントに戻して、カッコイイですね」とお褒めの言葉が。さらにこれまでの出場者の中で最高得点をつけたサブローからは「(感想を)言わんよ」という嬉しいかぶせをもらった。
今大会唯一、よしもとクリエイティブ・エージェンシー以外からの決勝進出となったマセキ芸能社ジグザグジギーは転校生がテーマのコント。昨年の決勝のリベンジとばかりに、観客をアッと言わせる名作コントを仕上げてきた。結果は2点差でGAGに及ばす。しかし板尾からは「あれだけであそこまで持っていくとは。底知れないものを感じました。声出えへんなるくらいやってほしかった」と期待されていた。
天竺鼠のコントタイトルは「オーディション+中華料理屋+刑事」。その名の通りの奇抜なコントに観客は思わず笑ってしまっていた。GAGに勝つことはできなかったものの、司会の
最後は予選1位のジャルジャルが新スーツで漫才を披露。互いに気になるところが我慢ならないというやりとりを見せた。その絶妙なちぐはぐ具合と抜群のテンポは圧巻。ネタ後のコメントにも漫才中のギャグを盛りこむなど余力を感じさせた。
ジャルジャルの得点は、これまで471点でトップのGAGと並んで発表。それぞれ緊張の表情を見せながら感想を語ると、最後に坂本がいよいよ「言うよ」とひと言。「300万円欲しいです」と力強く優勝を願った。そして、ジャルジャルの得点は484点と、GAGに13点の差をつけての優勝。2人はその瞬間何度もガッツポーズし、「良かった!」と連呼するなど、存分に喜びを露わにした。
会見では、「以前この大会で優秀新人賞で、それがずっと心残りだった。やっとグランプリが獲れて感無量」とコメント。賞金の使い道を聞かれ、お笑いナタリーのアンケートで答えていたのと同様、「同じ原付を2台買ってしまうかも」(後藤)、「実家の雨漏りを直す」(福徳)と答えていた。10年目の節目ということもあり、今後はこの勢いも手伝って「東京を拠点に頑張る」と意気込みを見せていたジャルジャル。今後の彼らの活躍に大いに期待しよう。
ジャルジャル会見コメント
――今の率直な気持ちをお聞かせください。
後藤:「ABCお笑いグランプリ」というのは、「ABCお笑い新人グランプリ」の頃に優秀新人賞(2008年)で終わって、最優秀獲れずじまいで、それが心残りで。やっとグランプリが獲れたというのはほんとに感無量です。ラッキーです。
福徳:「お笑い新人グランプリ」が成人の日にやってて、僕ら18の頃にお笑いやろうぜって言ってて、1つの目標として20歳のときに“「お笑い新人グランプリ」に出て、成人式に出られない”というのが夢やったんですけど、余裕で出られてしまったんですけど、その後優秀新人賞をいただいて、今回10年目にしてようやく最優秀をもらえることができて、10年間頑張ってきてほんとによかったなと思いました。
――手ごたえはありましたか?
後藤:ありました。気持ちよかったです。普段はだいたいコントなんですけれども、漫才をするということで、ライバルたちよりもスーツ光らせてきて良かったなと。一番スーツが光ってました、ええ。
福徳:やりきったので。ただ周りも面白さがかなりあったので、大丈夫かなと思ったんですけど、あとは待つのみでしたね。
――賞金の使い道は?
後藤:使い方がわからないので、軽いパニックになって、同じ原付を2台買ってしまうかも。
福徳:僕、実家が芦屋で、金持ちって言われてるんですけど、それは昔の話で、かれこれ20年くらい金持ちじゃないんですけど、今は雨漏りがひどいので直そうかなと思います。
後藤:ソファーもね、誰かが切り裂いたかのようにズタボロなんで。新しいの買って。
福徳:ソファーね、実は捨てたんですよ。そのおかげで今リビングなんもないです。
――漫才で挑んだ理由は?
後藤:漫才でいこうとはなから思ってたわけじゃないんです、そのときのいちばんいいネタを賞レースでやるんですけど、それがたまたま漫才やった。たまたまこのネタができたので、それをやらせてもらったって感じですね。ごく最近できたやつで。
福徳:年末です。
後藤:5upよしもとでも1回もやったことないネタで。自分らの中では完成されてたのでそれをやりました。
――優勝は久しぶりで、後輩と競り合う形になりましたがその感想は?
福徳:ほんとに久しぶりで、ネタをやる機会がグッと減ってしまって、ネタ番組もなくなって、ネタを披露する機会がこういう賞レースしかなくてすごく寂しい気持ち。同級生に会うと「ネタやってるの?」って聞かれて、めちゃめちゃやってたんですけど、「そうかテレビでは見る機会がないんだな」と。なのでこういう機会があって非常に嬉しです。
後藤:GAGはすごく仲のいい後輩なんで変な感じでしたね。すごく私事なんですけど、ケータイゲームの暴走族のゲームをやってまして、僕と宮戸と福井が同じ暴走族なんですよ。
福徳:何の話してんねん!
後藤:同じ暴走族のメンバーとやり合うのは心が痛かったです。
――これからの目標は?
福徳:5up卒業したら東京を拠点にやっていこうかなと。これまで大阪でやってきたので。ちょうど10年の節目で。東京で頑張ろうかなという気持ちです。
後藤:去年1年、見た目で言うと金髪にしたので、来年1年はムッキムキになろうかな。
福徳:それこそ1年かかるで。
後藤:10年がかりで別人になろうかと。年々キャラを足して。
――ご家族にはなんてご報告されますか?
後藤:とりあえずメールで、「やばい」「ニコちゃんマーク連続」これでいこうと思います。3月に子供が生まれるので、最高級のベビーカーを買ってあげます。
――これまでの10年は計画通りでしたか?
福徳:いやー、違いました。お笑い始めたときは、このABCのグランプリはNSC在学中に獲るぞみたいなことを言ってて、7年目くらいには東京にマイホーム立ててるんかなって目標だったので。
後藤:当時の2人が今の僕ら見て、こんなギャルになってるって想像できないですからね。
――今後やりたいことは?
福徳:自分たちのコント番組ができたら。テレビでもっとお笑いがしていけたらなと思います。
後藤:全国区で活躍できるような、日本に欠かせないコメディアンになって大金持ちになりたいですね。
「第34回 ABC お笑いグランプリ」成績(登場順)
総合得点 (渡辺正行
和牛 443点(87 88 89 89 90)
ジャングルポケット 449点(87 90 93 88 91)
シソンヌ 466点(90 95 97 91 93)
プリマ旦那 463点(89 95 95 92 92)
アイロンヘッド 455点(89 94 90 92 90)
GAG少年楽団 471点(92 92 96 95 96)
ジグザグジギー 469点(91 95 97 92 94)
天竺鼠 461点(92 90 95 90 94)
ジャルジャル 484点(94 98 98 97 97)
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