本日9月9日(日)より、なんばグランド花月にて「吉本百年物語」9月公演「焼け跡、青春手帳」の上演がスタート。花菱アチャコを演じる主演の
漫才コンビ・エンタツ・アチャコとして一世を風靡し、終戦後は吉本の一枚看板としてラジオ番組「アチャコ青春手帖」をはじめ数々の作品で再び世間を笑いに包んだアチャコ。今回の舞台ではその戦後の活躍を追う。アチャコについて「人情味があって、常に芸人というのを忘れないというか、町で声かけられたらすぐそっち行って話し出したり、飲み屋に行ってもどこ行っても芸人というのを忘れていない方だったと、いろんな師匠から聞きました。あれだけの方になったら普通驕り高ぶってもいいと思うのに、腰が低く、笑顔の素敵な方やと。人懐っこい、ほんとにいい芸人さんやったんやなと思います」と語った兵動。「周りからは体型だけ似てると言われました(笑)。僕は自分がどれだけ太ってるか客観的に見れないんですけど、アチャコ先生のほうがまだ痩せてたと聞いて、あと10キロ痩せようと思ったんですけど、稽古が始まってしまうとケータリングがおいしかったりとか、そんなんがいろいろあって、思うようにいかないです」と言いつつ、本番までに少しでも痩せたいと意気込みを見せた。
これまで芝居に出る機会も少なかったということで「まだ芝居というものがわかってないので、俳優さんたちがいてくださることで貴重な体験ができてます。さらに、おさむ師匠たちもいて笑いの太い幹ができて、あとはもう
演技については「シャイなので人の目を見て喋ることができなくて。演技することも含めて『恥ずいわあ』と思いながらやってます。当日メガネ外すんですよ。メガネ外したら見えないので照れ度落ちるんじゃないかなと」と心配していた兵動。「僕、コンタクトがダメで。指先に置いて、目に近づけて、あと10センチのところで目つぶってしまうんです。以前コンタクト入れてとれなくなって、救急病院行って見てもらったら『入ってないで』って言われて、もう取れてたんですよ。5000円払って目真っ赤にして帰りました。そこからダメですね」と、「すべらない話」の名手だけに、スラスラとコンタクトの苦手ぶりを語ってくれた。さらに「終わったらいろんなエピソードが生まれてるかもしれません」という期待も。「最悪、緊急レーシックも考えてはいるんですが、1日だけサングラスかけて芝居せなあかんから、舘ひろしさんみたいな振る舞いになってしまうかもしれません。そんなええもんではないですね」と常に笑いを交えていた。
しかし、「ピンになっても“エンタツ・アチャコ”の名前を傷つけたらあかんと、どんな芸をしたらええのかっていうアチャコ師匠の苦悩というのがあったんかなと思ってます」と、真剣な一幕も。「落ちぶれた感を出したらあかんというか。ピンになってから元エンタツ・アチャコのアチャコではなく、花菱アチャコの一枚看板をどうやって大きくしようかと考えてたのでは」と、慣れない役作りのために苦心していた。
相方の矢野について尋ねると「あいつ、たぶん12月くらいの主演狙ってるんちゃいますか。一緒の回じゃなくて良かったです。やっぱり、ピンになる話なので、自分がって考えたら悩みますし、いないほうが役に没頭できます」とコメント。相方からは「『スケジュール的にハードになるから、塩分と水分とりや』ってわけわからんこと言われました。軽く無視しましたけど。おかんかみたい」と相方独特の気遣いに苦笑していた。公演は9月30日まで。開演時間、休演日などの詳細は「吉本百年物語」オフィシャルサイトで確認を。
兵動大樹コメント
自然に喋ったらええと、自然に喋ることが一番難しいと思ってます。お芝居するんじゃなくて僕の喋りで僕の動きでアチャコ先生を演じられたらいいなと。まだ当時を知ってらっしゃる方もいると思いますので、昔を思い出していただけたら。若い方にはこんな時代もあったんやと思ってもらえたらと思っています。進駐軍なんかも出てきますよ。稽古場パっとみたら黒人みたいな人(ジャン)おって笑いそうになりました。よう見つけて来たなと。日本語ベラベラなんですよ。人数も多くて華やかなので、ぜひその辺も見ていただけたらと思います。
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