パパイヤパンパン！チープスープが1日限りの復活

昨日1月14日、東京・しもきた空間リバティにて、「ツインカム単独ライブ前夜祭『解散さんいらっしゃい！』」が開催された。

ツインカム解散10年を記念して昨年2011年に島根さだよしが元相方の森永と10年ぶりのライブを決行。過去のネタや新ネタを披露したほか、かつて銀座7丁目劇場で苦労を共にした芸人たちとのトークライブも行った。そこで手ごたえを感じた2人は改めて2人だけの単独ライブを本日1月15日に同劇場にて2回公演。その前夜祭の1つとして、ツインカム同様解散した銀七芸人たちを招いてこのライブが開かれた。

司会は島根と、当時女子高生芸人として劇場をにぎわせたいちご味の若狭。ロンドンブーツ1号2号と同期だがわずかな期間で解散してしまったということで、今回「大阪に嫁ぐ前の記念に」ということで18年ぶりに舞台に上がった。

解散芸人として最初に登場したのは元なかよしの坂本。相方の熊本も1日限りの復活を快諾したが、仕事の都合で来ることができなかったため立会人として参加することになった。続いて、2009年に解散した元ブラザースの谷口、“いつのまにか活動休止中”のDonDokoDon平畠も登場。島根がかつてDonDokoDonと一緒に営業に行った際のエピソードで盛り上げると、坂本も同様に喋ろうとしたが、噛むわ間違えるわでオチまでたどり着かなかった。

そしてこの日、1日限りの復活を決意したコンビとしてチープスープが腕を組んで登場。当時よく着ていた服に身を包んでやる気満々の成島と、「ただ今日を楽しみにしてきたのでナルさんはどうでもいい」という衛藤の温度差もありながらも、ほかの芸人たちからは「それでもここが一番仲がいい」と温かい目で見守られていた。2人は高校の同級生で、1994年に銀座7丁目劇場のオーディションをきっかけに芸人デビュー。2001年の解散後は成島は自らの劇団・ナルペクトを立ち上げ俳優業へ、衛藤はロンドンブーツ1号2号・田村淳のバンドjealkbのドラムや楽曲を担当するなど音楽活動の道を進んでいる。

解散の経緯を聞かれた成島は「その頃30歳くらいで売れなかったらもう無理という流れがあって、僕らも『M-1グランプリで決勝いったら辞めるのをやめよう』と話してて、でも行けなかった」と説明。すると衛藤は「そうだっけ？ 俺M-1出たの？」とあまり覚えていない様子だった。続けて成島が「後日ルミネtheよしもとの『7じ9じ』ですごくウケたことがあって喜んでたら、衛藤が『今日ウケたけど売れないからね』と言い、その後近くのファーストキッチンで衛藤から『決勝行けなかったらって言ったよね、解散しよう』という話をされた」と話すと、衛藤は「違う違う!!」といきなり強く否定。コンビ間の行き違いが発覚するのかと全員が息を呑むと、「ファーストキッチンって言ったけど、絶対ウェンディーズ!!」と力説し会場は大爆笑となった。

そして、島根が「チープスープは今やったら絶対ウケるネタをやってた」とネタ披露を提案。観客から希望を募ると「パパイヤパンパン」とリクエストがあり、2人は久々に「パパイヤパンパン」「ヘブンズライン」「パパイヤハザード」などのやりとりを見せた。途中観客からも「あー！」とネタを懐かしむ声も。ネタ後には観客から大きな拍手が沸き起こり、芸人たちも「素晴らしい」と賞賛した。中でも島根は2人に「復活すべき。10年ぶりとは思えないクオリティの高さ」と絶賛。「単独やったら？」と勧めるも、衛藤は「芸人て一番すごいって気づいた。俺は昔楽しんでやるもんだと思ってたけど、みんな努力してて。芸人ナメてた」と簡単には復活できない気持ちを明かした。

諦めない島根は続いて「相性度チェック」のコーナーに進行。コンビに同じ質問をしてその回答が同じかどうかをみてみようというコーナーで、チープスープとなかよしの熊本にも事前に回答を聞いており、坂本も参加することになった。「一番ウケたネタは？」という質問では、成島が「ラジオ」、衛藤が「銀行強盗のリハーサル」と合わず。坂本が「東京ザリガニランド」、熊本が「郷ひろみ」とこちらも合わず、どの質問も回答は合わなかったが、チープスープがネタ作りや学生時代の思い出などで盛り上がったことから、今度は「2人きりのゲームコーナー」を開催。嫌がる衛藤をよそに、谷口や平畠が「うらやましい！」など囃し立て、実際に始めてみると衛藤も白熱の展開に。成島が「楽しかった！」と言うと、島根がすかさず「誰とやって？」と聞き、「えっちゃん！」と答えるチームプレーに衛藤も困ったようにはにかんだ。

最後に観客からの質問に答えるなどしながら島根が「本当の再結成」を勧めていくと、ここにきて今度は成島が消極的に。そこで島根は最終兵器として、銀七の先輩芸人・友野を呼び出した。友野は登場早々「チープスープの復活を祝って一本締め」と言い出すなどマイペースにトーク。今日のチープスープの1日限りの復活を正装してくるほど喜んでいるということだったが、「久々の舞台で脳髄が……」と不安な言葉を繰り返した。かつて“友野ファミリー”だった衛藤は、先輩の登場にノックアウト。チープスープ単独ライブに関して「一旦持って帰ります」と、この日一番前向きな言葉を表明した。その言葉に成島も「ネタ合わせはうちでいいよ。支えていくよ」と返事。友野も「このライブを見てて俺もネタやろうかと思った」と語り、一気に銀七復活のムードが沸き起こった。島根はこれを受けて「僕がちゃんと企画します」と宣言。会場は割れんばかりの拍手に包まれた。

本日行われるツインカム単独ライブ「5割減」は14時からと18時からの2回公演。当日券を各回開場30分前より整理番号を若干枚数配布するので、希望者は早めに足を運んでみよう。