芸人ロケ番組を試作する「編成王川島」でホームラン級のVTR誕生、“半生”状態の企画もオンエア

芸人らによるチャレンジングな番組企画をパイロット版として試作し、新番組の開発を目指す番組「編成王川島」（NHK総合）の第2弾が8月12日（月・祝）に放送される。NHK特命編成部の“編成王”となった麒麟・川島が事前に4つの企画書をチェックし、選ばれた2企画のみ後日実際にロケを実施。そのVTRを川島とアドバイザーの面々が「お墨付き」か「お蔵入り」かをジャッジする。

今回エントリーしているのは、東北の隠れキリシタン集落で幻の宝を捜索する「パンサー尾形突撃探検シリーズ」、道行く人々から集めたスリリングな依頼に捨て身で応えるお助け企画「スリル極限体験 カゲヤマ貸します」、AIの力を借り、自分では解決できない難題に挑戦するザ・マミィの「相棒AI 俺を輝かせるPV編」、外国人にインタビューして各国の鉄板ギャグをマスターする「世界の人は何で笑う!? 196カ国ギャグマスターへの道」という4企画。「NHKだからこそできる、NHKらしくないもの」を念頭に置いたという川島が選んだのはどの企画なのか。

企画が採用された芸人は、スタジオに登場して自らVTRをプレゼン。今回ジャッジに加わった川島はもちろん、朝日奈央、土田晃之、みりちゃむ、NHKエグゼクティブディレクターの片岡利文氏からの奇譚のない意見にも注目だ。選ばれなかった芸人はNHKの片隅から出演し、企画を説明。スタジオとの掛け合いが繰り広げられる。

収録後、川島は「前回のオンエアは、SNSでの反響もありましたし、自分自身としても今までやっていない番組をお届けできたなと思っています」と第1弾を振り返りつつ、「企画書をガチで選んでいる分、こっちも責任があるから『頼むからいいVTRであってくれ！』という気持ちもありつつ、ジャッジの立場でもあるので情は入れず、フラットに観ました」と初ジャッジの感想をコメント。「バラエティを超えた感動があった」という1本目、「めちゃめちゃ不安定だった、でもそれがよかった！」という2本目、見どころがまったく異なるロケを楽しめそうだ。

麒麟・川島 コメント

──今回採用された2企画を、実際のロケVTRとして観てみてどう感じましたか？

1本目は、ガチでやっているからこそ「全然ダメでした」という結果もあったと思うんですが、すごい結果になりました。すごすぎて、途中からジャッジのみなさんとお客さんがキョロキョロしだして。「とんでもないことになってんちゃう？」みたいな（笑）。ホームランボールを見失った感覚になりました。今回登場する“あるもの”がこの第2弾を引き寄せたんじゃないかっていうくらい神がかっていましたね。バラエティを超えた感動がありました。この芸人が行ってくれたおかげで協力してくれた一般の方々が一体化した部分もありましたし、彼の“人間”を見ましたね。売れている理由がわかります。

2本目を選んだ理由は、一番未知数だったからです。本当にこの番組でしか見られない映像でした。つまり……めちゃめちゃ不安定でした（笑）。でも、それがよかった！ ガチの編成やったら、「お蔵入りやろ」とか「ちょっと様子見てナレーション入れたいですね」となると思うんですど、スーパーレアな状態で出せたっていうのはある種この番組でしか見られない、YouTubeでも見られない、素材そのまま、困っている芸人の顔とかが見られたので、変に安定させなかったのがこの番組をやっている意味があったかなと。スタジオも賛否両論で、編成として一番リアルかもしれないです。「これどうする……？」みたいな。正直僕も今、ジャッジが正解だったのかわからないです（笑）。視聴者のみなさんにもぜひ判定してほしいです。

──“編成王”から視聴者へメッセージをお願いします。

この番組のいいところは、まだ固まっていない半生の状態をお届けできること。視聴者のみなさんも「なんやねん、これ？」とか、「めっちゃ面白かった！」とか、思うかもしれない。いい意味でまかない感もあれば、まだメニューの載っていない段階も見られる。それがもしレギュラーか特番になったときに、変わっている部分もあるでしょうから、エピソード0を観ていればより楽しめると思います。温かい目で、この番組、そしてロケに行く人を育てていければなと思っています。

編成王川島

NHK総合 2024年8月12日（月・祝）22:30～23:14
＜出演者＞
麒麟・川島
パンサー尾形 / カゲヤマ / ザ・マミィ / ちゃんぴおんず
朝日奈央 / 土田晃之 / みりちゃむ / 片岡利文氏