三遊亭青森が12月12日、東京・ユーロライブが開催する落語会「渋谷らくご」のアワード「渋谷らくご大賞 おもしろい二つ目賞」を受賞した。同賞は、1年間の「渋谷らくご」でもっとも目覚ましい活躍を遂げた二つ目に贈られる賞。
三遊亭青森は2014年、三遊亭白鳥に入門し、2019年2月に二つ目に昇進した。昨年は同アワードのMIP(優秀賞)にあたる「楽しみな二つ目賞」に選ばれ、今年10月には「渋谷らくご」で5日間連続トリを務めた。今回の受賞理由について、「渋谷らくご」キュレーターのサンキュータツオは「創作から古典までいずれもこれまで存在しなかった落語を聞かせ、内容、動員ともに渋谷らくごを支えてくれた。マクラから落語まで『いま』『ここ』で聴く意味を追求し、ご来場のお客様を楽しませることを考えてくれた」と説明。「いまもっとも聴くべきなのは、三遊亭青森です!」と話している。
三遊亭青森は「生まれたその日から、いつかこんな日がくることを願っていました。こんなにうれしいことはありません」と感無量の様子。「もうとにかく長い間、努力が報われない日々が続き、向いていない、やめたほうがいい、と思う日もあったし、今も時々思うことだってある。それでも、今、評価をうけてここに立つことができたのは、みんな俺の才能のおかげである……といいたいところではあるが、これはひとえにお客様のおかげだ」と感謝し、「落語とは、ニアリーイコール人生。だから俺はこれからも、人生のような落語を追求し、落語のような人生を歩んでいきたい。こんな、どうしようもなく、ダメなおれではあるけれど、一生懸命生きていこうと思う。そしてその足跡こそが、ひとつの落語であると言えるだろう」とコメントした。今回の受賞を記念し、三遊亭青森の直筆グッズがsuzuriの「渋谷らくご公式shop」にて販売されているのでチェックしてみては。
なお今年の「たのしみな二つ目賞」は柳家小ふねが獲得。「落語家になって、はじめていただく賞で大変うれしい。師匠(柳家小里ん)も受賞を喜んでくれた。この賞をあげなければよかった、と思われないように、これからもがんばりたい」と気持ちを新たにしている。
三遊亭青森 コメント
生まれたその日から、いつかこんな日がくることを願っていました。こんなにうれしいことはありません。小さなころから、いずれ何者かになれるだろうと思っていたんだけれど、やっぱり俺みたいな人間は何物にもなれないと絶望したこともあった。この世界なら俺でも輝けるのではないか、と思い落語家になったが、たいして人生はかわらなかった。もうとにかく長い間、努力が報われない日々が続き、向いていない、やめたほうがいい、と思う日もあったし、今も時々思うことだってある。それでも、今、評価をうけてここに立つことができたのは、みんな俺の才能のおかげである……といいたいところではあるが、これはひとえにお客様のおかげだ。俺はまだまだ物足りない。まだまだ誰もみたことがない景色を見たい。きっとあなたたち(お客様)だって見てみたいはずだ。落語というのは面白いもので、代り映えのない高座と座布団の上で、ひとたび落語家が話始めると、いろいろな世界、景色が見えてくる。様々な物語がこの座布団の上で繰り広げられていく。落語とは、ニアリーイコール人生。だから俺はこれからも、人生のような落語を追求し、落語のような人生を歩んでいきたい。こんな、どうしようもなく、ダメなおれではあるけれど、一生懸命生きていこうと思う。そしてその足跡こそが、ひとつの落語であると言えるだろう。今ははじまったばかりのその物語ですが、いずれその物語であなたたちを幸せにできることを夢見つつ、今日はばかみたいにビールを飲んで、大きないびきをかいて眠りたいと思います。また、来年も、笑顔のあなたたちとここで会えるのを楽しみにしています。
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