アッチャンズ芝居舞台に初挑戦「劇団アッチャンズ」来月開催

5月14日（土）に、東京・劇場バイタスにてアッチャンズの第1回公演「劇団アッチャンズ」が開催される。

アッチャンズはオフィス北野に所属しているコンビ。今回彼らが挑戦するのは、自分たちの師匠であるビートたけしが書き下ろした舞台だ。

これまでネタライブへの出演やトークライブを続けてきた2人だが、鳴かず飛ばずの状況を振り返り、2011年年始に一念発起。ネタのみのライブではなく、芝居を絡めた舞台を上演しようと決意した。そのことをビートたけしの運転手をしている近藤夢が報告したところ、たけしが「自分が考えている話がある」と持ちかけたことで今回の公演につながった。

その後3月に予定されていた公演は、東日本大震災の影響で延期に。するとたけしから再度、今回の原発事故を踏まえたもう1本の芝居が寄せられた。

2人は現在、1カ月を切った本番に向けて稽古中。稽古の合間を縫って行われた取材では、ここまでのいきさつや、ライブへの意気込みなどを語っているので、ぜひチェックしてほしい。

チケットは現在ローソンチケットにて発売中。師匠から贈られた脚本と、心機一転考えた自らの脚本で、新たな一歩を踏み出すアッチャンズを見たい人は足を運んでみよう。

アッチャンズインタビュー

──この公演を開催することにしたきっかけを教えて下さい。

近藤夢：これまでネタライブなどに出てたんですが、自分たちでも何かやりたいなと思って。そこで、ネタも大事なんですが、ネタ番組もどんどんなくなってるし、ネタとは違うことを2人で考えて、芝居とお笑いの中間のようなことをやろうって話になったんです。

──ビートたけしさんが脚本、演出をされているのは何故ですか？

夢：僕がビートたけし師匠の運転手をやっているので、その話をしたら、「そういうのいいな。ネタやってくだけじゃな」とおっしゃって。そしたら次の日、「ちょっと俺考えてるネタがいくつかあって、その中にお前らがやろうとしている芝居のようなネタもあるから、あげるよ。やってみろよ」って言ってくださったんです。

──そこからどういう作業に入ったんですか？

夢：師匠は「こういうネタだよ」って口答で僕らに教えてくれるので、それを録音して台本に起こして見てもらうということを何度かやりました。

──ライブの構成を教えて下さい。

近藤六：全部で3本やります。

夢：2本師匠からいただいて、1本はもともと自分たちで考えてたうちの1つです。さすがに師匠からもらったネタだけではと。

六：目指しているところは、芝居とコントと漫才の中間です。

夢：師匠が作ってくれるネタは、やっぱり漫才師なので、言葉の掛け合いが多いんです。セリフめちゃくちゃ多いです。

六：1本目の「路地裏のゲロ」が1番長くて1時間15分くらいで、ずっと漫才の掛け合いみたいになってます。

夢：師匠は映画もそうなんですけど、全部頭の中でできてる人で、それを喋るんです。それを文章にまとめて見てもらう時に、「ここはこうしよう」とかまたそれを変えるって作業をしました。勝手に僕らが付け足したりもして。「なんで勝手に入れてんだ」って言われたらそれでいいやって思ってたんですけど、結構スルーで（笑）。「俺こんなこと言ったっけな」って言ったりしながら、結局2割くらい僕らの考えが入りました。掛け合いなんでアドリブも入ります。殿も「そんな感じでいいよ」って言ってくれていて。

──お2人が作ったネタはたけしさんに見てもらったんですか？

夢：いや、師匠は最初「『路地裏のゲロ』だけでいいだろ」って言ってたんで、自分たちのネタをやるって言えなくて（笑）。ただこの前、地震で公演が延期になったときに、師匠が「もう1本考えたのがある」と言ってくださって、「この2本でいいだろ。あとやんねぇんだろ」と言われてしまったので、そこでウソはつけなくて。でも「なんだそれ」って言われるのが怖くて、「遊び程度のものを」みたいな言い方してしまいました（笑）。

──それぞれの芝居の見どころは？

夢：「路地裏のゲロ」は、壮大な人間の、なんというか哲学的な、死とは何か生きるとは何か……みたいな（笑）。格好よく言うとそんな感じです。「原発会見」は、最近テレビで見かけるあの会見のコントです。

──最後に読者に向けてメッセージをお願いします。

六：ビートたけしが芝居みたいなことを作るのは初めてで、このライブでしか見ることができないので、北野映画が好きな人や、たけしさんの笑いが好きな人には楽しんでもらえると思います。

夢：ほんと、そうですね。そんな感じです（笑）。1人でも多くの人に来てもらえればと思います。

アッチャンズ 第1回公演「劇団アッチャンズ」

日時：2011年5月14日（土）
昼の部 14:30開場 15:00
夜の部 18:30開場 19:00開演
会場：東京・劇場バイタス
料金:前売・当日1500円（全席自由）
出演：アッチャンズ
演目：｢路地裏のゲロ｣（作演・ビートたけし） / ｢崖っぷちから…スタートしました｣（作演・アッチャンズ） / 「原発会見」（作演・ビートたけし）
チケット：ローソンチケット Lコード38453）
問い合わせ：オフィス北野　03-3588-8135