吉本興業、一連の騒動に関する経緯を会見で説明

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吉本興業が本日7月22日、都内で記者会見を開き、一連の騒動について説明した。

岡本昭彦社長

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吉本興業は6月24日、週刊誌の報道を受けて振り込め詐欺グループの忘年会に出演していた雨上がり決死隊・宮迫、ロンドンブーツ1号2号・田村亮、レイザーラモンHG、ガリットチュウ福島ら11名の芸人に謹慎処分を下したことを発表。またこの会の仲介役を担ったとされるカラテカ入江については、彼らの処分の前に契約解消としていた。6月27日には、スリムクラブと処分された11名に含まれる2700が反社会的勢力と接触していたことが判明する。同日中に2組を無期限謹慎とする旨を追加アナウンスした。

岡本昭彦社長

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その間、吉本興業は入江を含む芸人たちとの面談、ヒアリングを重ね、金銭の授受があったか、また金額はいくらだったか確認。当初の回答を覆して金銭の受け取りがあったとわかったときはひどく混乱したという。しかし芸人たちに経緯や受領額の確かな記憶がなかったため、亮が希望していた世間への公表は調査を待ってほしいと伝えた。

謹慎処分の通告時、各芸人は謹慎については受け入れたもののリリースの内容に異議を申し出たという。亮は引退して1人で会見を開きたいと主張するなど混乱が生じたため、岡本昭彦社長が芸人らと面談。先の謝罪会見で宮迫と亮が「会見やってもええけど、全員連帯責任でクビにする」と告げられたと明かしていたのはこの場面で、彼らが各々の主張を繰り広げる様子を見て「(詐欺)被害者への思いが伝わってこない」と感じた岡本社長は、怒りに任せて「自分たちいい加減にせえよ」「そんなに個人でバラバラで言うんやったら勝手にせえ」「会見するんやったらお前ら全員クビや」などと関西弁で言ったと説明した。「テープ録ってんちゃうん?」というのも身内的な感覚で放った“ボケ”のようなものだったと弁解。「本当に僕のダメなところ。伝わらなかったことについては反省しなければならない」と述べた。

その後、宮迫は担当マネージャーと電話で会見することについて相談。「会見はタイミングが大事。今は違うのではないか、『今さら』という評価になるのではないか」との意見に宮迫は「そやなー」と答えたという。7月に入り、岡本社長、藤原寛副社長と面談した宮迫と亮が会見を希望。宮迫は引退を発表する考えも示した。2人はそののちも早期の会見実施や寄付、税務修正申告などを吉本興業に要望する。芸人のみの打ち合わせを行うと、宮迫は引退を留まり、吉本興業が謝罪会見の場を設ける方針になった。

一連の経緯を説明した小林良太法務本部長(右)。

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この頃から宮迫と亮の依頼した弁護士が窓口となり、吉本興業とやり取りすることに。芸人側はなかなか会見などが実現しない状況に不満を伝えたが、吉本興業は現場スタッフが芸人の復帰のために奔走しており、損害も発生しているが請求するつもりはないことを説明。芸人弁護士側から届いた、会見のテーマを明確にするための書面には7月19日までの会見実施の可否を7月16日までに回答するよう記載されており、19日までの会見が叶わない場合は自身らで行う可能性もあると書かれていた。回答期限の16日、週刊誌から宮迫に関する別の問題(窃盗罪に問われた人物らと飲食店で同席したとされる記事)について質問状が届いたため、再度、芸人側と会見について打ち合わせ。報道のこともあり少なくとも19日までの会見実施は不可能だと伝え、その際、宮迫と亮の引退の意向を確認し、吉本仕切りでの引退会見を双方で合意したという。

翌日になると亮には引退の意向がないと芸人弁護士から説明があり、前日の話と異なるため本人の意思を再確認するよう求めたところ、2人とも引退の意向はないこと、吉本仕切りでの“謝罪”会見を要望していることが書面で到着。この段階で二転三転しており、さらに宮迫に関する記事を掲載した週刊誌が間もなく発売されるため、会見できる状態にないと吉本興業は判断していた。そこで「どうしても会見したいならば、もともと希望していた『引退』か『契約解消』かを選んでからにしてください」と提示。宮迫と亮はこの混乱についての謝罪と弁護士解任の報告を行い、改めて引退を選択した。吉本興業が会見に向けての準備を進める中、宮迫から「引退を撤回し契約解消を希望する」と連絡があった。その後、連絡がつかなくなったため、予約していた会見会場をキャンセル。併せて宮迫へ契約解消の通知を送った。

以上が吉本興業の説明にもとづく一連の経緯。岡本社長は本日の会見で、宮迫と亮に先日のような会見をさせてしまったこと、関係者やファンに迷惑をかけたこと、またコンプライアンスの徹底ができていなかったことを謝罪し、「笑いを届ける才能あふれる所属の芸人さんたちが自分らしく活躍でき、生きていくことができる環境にあることが何よりも大事」と“タレントファースト”に努めることも誓った。

芸人との面談に同席していた藤原寛副社長(右)。

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金銭の授受がわかってからすぐに発表、会見に至らなかった理由について、岡本社長は「当時の状況で言うと、正直『もらってない』というところが始まりで、ある段階で『もらってる』となり、(関係した)芸人も増え、約2カ月ヒアリングをし続けてきた。もちろん彼らの気持ちはわかりながらもそれに寄り添いきれなかった。今となっては反省で、申し訳ないと思っております」と対応の遅れを詫びた。宮迫らが先日の「静観で行きましょう」と聞かされたと言っていたことに対しては、藤原副社長が「各関係者やテレビ局、企業さんに謝罪も含めてご報告していたこととまったく違うことになったので、これからどうしようかという思いだったのは覚えています。またいい加減なところで報告するのはよくないと思ったので、『静観』という言葉を使ったかどうかは覚えてないですが、本当に慎重にいこうと思いました」と補足した。

14時に開始された会見は現在も継続中。YouTubeなどで生配信されている。

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