小籔千豊が全国ツアーに乗せた新喜劇の未来、楽屋で茶すする“こやじい”想像

3月21日（水・祝）の広島公演を皮切りに全国ツアーを開催する吉本新喜劇。今年3月には発足から60周年を迎える。これに先立って本日2月5日、小籔千豊、すっちー、川畑泰史、酒井藍の4座長が大阪で会見を開き、ツアーの意義や意気込みを語った。

このツアーは、小籔、すっちー、川畑、酒井の4人を中心に全国23会場を巡るもの。6月3日（日）に本拠地、大阪・なんばグランド花月でファイナルを迎える。川畑は「9年くらい前にツアーを回らせていただいた際は大阪の新喜劇以外のメンバーにも出ていただいたけれど、今回は大阪の新喜劇のメンバーだけ。これが成功すれば全国の人に初めて新喜劇というものを笑っていただいたということになるんじゃないかなと思っています」と力を込めた。

大阪と東京を行き来している小籔は、「大阪も東京も笑いの違いや差はないと感じています。なのでできれば全国のお客さんに（吉本新喜劇を）観てもらったほうがいいんじゃないかと思いました」と本ツアー立ち上げの経緯を説明。「座長という身の丈以上の仕事をやらせていただいている中で、新喜劇のウィークポイントを考えてそれを埋めていくのが僕の役割」と述べ、「これをきっかけに10年後、20年後、僕が『こやじい』と呼ばれて楽屋の隅っこでお茶をすすっているときに、若手が『明日、山形で営業ですわ』『青森やったらお客さんすぐ入りますわ』としゃべっているような日がくればいいなと思っています」と未来を語った。

川畑によればMr.オクレ、島田一の介、青野敏行といったベテランや吉田裕、松浦真也、諸見里大介ら勢いのある若手が参加。「レジェゲス（＝レジェンドゲスト）」も出演予定だという。さらに各地の住みます芸人の力を借り、ご当地ネタでも盛り上げる。小籔も「ちびっこが喜ぶようなキャラクターもできるだけたくさん出ていただこうと。通常の新喜劇では見られないようなことをやろうと思っています」と話しており、普段の新喜劇以上に盛りだくさんの内容になりそうだ。

すっちーは先日初めて口にしたきりたんぽを例に出して、「率直な感想で『なんやこれ？』と思いました。でも帰る頃には『おいしいな』と思った。今回、まだ新喜劇になじみのない東北に行かせていただいて、『なんやこれ？』から『こういうものなんだ』と思っていただけるようにやりたい」とコメント。昨年座長に就任したばかりの酒井は「こうしたツアーの打ち合わせも何もかも初めて。3人の座長に全体重を預けて、もたれかかるように全国に連れて行っていただきたい」と冗談を織り交ぜつつ、「いろんな場所で新喜劇をやらせていただけるありがたさを感じながら、とにかく『みんな、観に来てよ！』ということです」とアピールした。