「どこの富豪が入れてくれたんですか？」髭男爵、一発屋総選挙の初代センターに

一発屋芸人の中からファン投票で“真の一発屋”を決める「第1回 一発屋オールスターズ選抜総選挙 2015」の開票イベントが、昨日8月10日に東京・ルミネtheよしもとにて開催され、髭男爵が1位に輝いた。

今回の総選挙には、発起人のレイザーラモンHGをはじめ、テツandトモ、ダンディ坂野、ムーディ勝山、小島よしおなど24組が参戦。7月1日から8月9日までの投票期間中、参加者たちはSNSやライブで投票を呼びかけたり、駅前で選挙チラシを配ったり、各々が頂点の座を求めPR活動を行っていた。

この日の開票イベントには、全組が挨拶代わりの1分ネタを披露しながら登場。トップバッターの大西ライオンが現れるやいなや、会場のボルテージはいきなり最高潮に達し、大きな歓声が沸き起こる。その後も矢継ぎ早に繰り出される芸人たちの決めゼリフに、観客は絶えず拍手を送っていた。

イベントではまず開票に先駆けて、一発屋なのかどうかが怪しい人に送られる「一発屋？部門」や、短いネタを持つ芸人を表彰する「高速ネタ部門」など5つの部門賞を発表。ここでは、司会のあべこうじがゴー☆ジャスの地球儀を奪い、上へ放り投げたことをきっかけに、客席でバレーボールが始まる一幕も。四方八方へと移動する地球儀をオロオロしながら追いかけるゴー☆ジャスの姿に、会場は受賞結果そっちのけで盛り上がる。

イベントも佳境に差し掛かってくると、いよいよ21位から開票結果が発表されることに。ステージ上が一気に緊張に包まれる中、最初に名前を呼ばれたのはテツandトモ。客席と芸人たちからは「えぇー!?」と絶叫に似たどよめきが起こる。これに続き20位にレイザーラモンHG、18位にキンタロー。、17位に藤崎マーケットと、一世を風靡した芸人たちが次々と下位に沈んでいった。コメントを求められたHGは「僕は、漫才やったりプロレスやったりとかして、一発屋としての純度が薄れていってると思うんですよね。『これ1本でやっていくんだ！』という気概が足りなかったかもしれないです」と敗因を分析。周りからはすかさず「真面目！」とツッコまれていた。

8位までの発表が終わると、いよいよ一発屋界の“神7”入りを果たした芸人たちの発表へ。7位に選ばれた波田陽区は「感謝を込めて言わせてください……残念！」、6位のレギュラーは「努力は必ず報われる！」とそれぞれの言葉で喜びを表現。また5位に輝いたですよ。は「最近は『でした。』『ですか。』とか名前を間違われる」と語り観客を笑わせる。4位のゴー☆ジャスは「ナンバー1よりオンリー1！ オンリー1より東京湾！」と言い、地球儀上の東京湾を指差してみせた。

3位のジョイマンは、その結果が予想外だったようで名前を呼ばれても、しばらく唖然とした様子。高木はこの順位を噛みしめるように「サイン会とかで客がゼロみたいなことも続いて、正直、一発屋と呼ばれることを悩んだ時期もあった。でも今回3位という順位をいただいて、一発屋になれてよかったなと思いました」と熱く語った。2位のムーディ勝山は、達者な語り口で漫談のようなスピーチを披露し会場を笑わせる。最後には「ちゃらちゃっちゃっちゃらっちゃー♪」とおなじみのメロディを口ずさみながら深々と頭を下げた。

1位の発表を前に、まだ名前が呼ばれていない髭男爵、ザ・たっち、天津・木村、ハローケイスケの4組はステージ前方へ整列。彼らが手をあわせて祈る中、司会のあべこうじから、1位の獲得票数が1万5366票であることが発表されると、芸人たちからはこの日最大のどよめきが起こる。満を持して髭男爵の名が呼ばれると、当の本人が一番驚いた様子で「マジですか!?」「なんで!?」を連呼。髭男爵・山田ルイ53世は「どこの富豪が入れてくれたんですか？」「貴族票ですか？」と苦笑い。しかしあべこうじに「一発屋の初代センターですよ！」と祝福されると、戸惑いの中にも徐々にうれしさが込み上げてきた様子で「最近は3歳の娘がいるんですけど、テレビに出てるケンドーコバヤシさんを観て『パパー』と言う。そういう立場に追い込まれてたんでうれしいです」と率直な感想を語る。最後には「これだけのメンバーを差し置いて1位になれるとは……貴族を続けてきて本当に……よかったやないかーい！」と、ひぐち君とグラスを打ち鳴らし喜びを表現した。