永野

「最強新コンビ決定戦 THEゴールデンコンビ」をいろんな角度から楽しむ #5 [バックナンバー]

永野インタビュー、ダイアン津田とコンビを組んで感じたこと

「お笑いって楽しいんだ」と初めて思えた

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初めての「楽しい」という感覚

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──永野さんは今回の出場者の中では唯一のピン芸人です。コンビを組んだ感想はいかがですか?

初めて「お笑いって楽しいんだ」と思えました。

──初めてですか? 今まで1回も楽しいと思えなかった?

僕、信じられないくらいお笑いを楽しんでないんですよ(笑)。ずっと戦いみたいなテンション。やたらと仲のよさをアピールしてるコンビとか見てるとぶっ飛ばしたくなるんですよ。僕は交通事故みたいな笑いの取り方しかできないので、「つらいけど戦っている」みたいなセルフマインドコントロールするしかなかったんです。前日も戦いじゃないですか。陣内さんに「猿」と言って引きずり回されて。

──でも「THEゴールデンコンビ」では楽しいと思えた。

「え、みんなこんな楽しく仕事してるの!?」と思いました。単純にもう1人いると楽というのもあるけど、「一緒に戦ってる」という感覚が楽しかったです。逆に今までの自分を抱きしめてあげたくなりました。「孤独な中、よくがんばってたね」って。

──津田さんと合間にどんな会話をしていましたか?

ずっと褒め合ってました。「100点じゃないですか?」「この笑いがいいんですよね」みたいな。僕らは自信だけはあるけど練習はしてなかったので、「それも味だよね」ということを全面に出すことに徹してました。今、振り返ると自分に優しすぎましたね。ウケないときは「これが人間らしいよね」「芸人ってこれだよね」「全員がずっとウケすぎててもつまらないでしょ?」みたいな顔してましたから。周囲は誰もそんなこと言ってないんですけど。

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──披露するネタを決めるときは、津田さんとの間でどのようなやり取りがあったんですか?

僕がベースを考えて、そこに津田くんが肉付けする感じが多かったです。ただ、この番組をやってみて「俺、芸能人の名前出しすぎじゃないか」と気付きました。エピソードトークも芸能人の目撃情報ばかりだし、「○○のマネ」か「○○を見た」しかない。芸能人の名前を出すとみんなが「おぉっ」となるじゃないですか。それを笑いだと勘違いしてるフシはありますね(笑)。

──でも千鳥のお二人もかなり笑ってました。

悪い癖なんですけど、誰よりも千鳥を笑わせたいみたいなところがあって。まっすぐ観客を「おー!」と思わせるものよりは、千鳥に「なんやそれ」と言われる快感。「このすごいセットで、そのキャリアで、なんでそれをやるの?」というくだらないのが好きなんですよ。「こうなっていた!」みたいな設定バラシが恥ずかしくて、それで「わー」とか感心されるともう……。なので「笑いってこういうことだから!」とくだらないネタをやったんですけど、誰も頷いてなかったです(笑)。サーヤとかを見ていて申し訳ない気持ちになりました。「サーヤは一生懸命やってるのに俺は何をしてんだろう」と一瞬思いかけたんですけど、思ったら負けなので、「俺には俺のプライドがある」という顔を作ってました。

ホリケンさんにみんなが引っ張られた

──自分たちのほかに印象に残ってるコンビは?

やっぱりホリケンさんと屋敷のコンビ。ホリケンさんは最初はベテランがふざけに来たように見えるかもしれないですけど、最後まで見ると単にそうじゃなかったというのがわかります。今回は全員が本気でやってたんですけど、それはホリケンさんが真剣にやってるところを見て、みんなが引っ張られた結果だと思います。あとはスリムクラブ真栄田くんのボケが好きでした。大振りというか、急にホームランを打つ感じが。「自分が一番面白いと思うことをやるので、ツボにハマったときだけ笑ってください」みたいな感じがいいですよね。

永野

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──永野さんのキャリアの中で「THEゴールデンコンビ」に出演したことはどんな経験になりましたか? 改めて総括をお願いします。

最初も言った通り、この番組に呼ばれたことでの“認められた感”が強くて。「ラッセン」以来久々の忘れていた感覚ですね。ほとんどが大手事務所の方々の中で、横や縦の繋がりがない自分が呼ばれたことは自信になったし、錚々たるメンツの中で「自分の色」みたいなものがちゃんとあるんだと再認識できたのはうれしかったです。

──最後の質問ですが、もし永野さんが指名する側だったら誰を相方に選びますか?

……今、パッと浮かんだのはオダウエダの植田ちゃんかな。最近「結局オダウエダが一番面白いんじゃないか?」と思っていて。冷静に考えると、日本で一番面白いのはオダウエダ(笑)。指名するなら植田ちゃんで!

プロフィール

永野(ナガノ)

1974年9月2日生まれ、宮崎県出身。1995年に活動開始。洋楽や洋画に造詣が深く、多大な影響を受けている。「孤高のカルト芸人」と呼ばれ、長きにわたってライブシーンで活躍。近年はテレビや配信のバラエティ、芸人のYouTubeへのゲスト出演などでたびたび注目を集める。YouTubeチャンネル「永野ショートムービーCHANNEL」では多数のオリジナルコントを公開している。グレープカンパニー所属。

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読者の反応

オダウエダ 植田 @odaueda

非常に嬉しいお言葉でございます
ありがとうございます https://t.co/Cn1I5J6M9P

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