夏生まれの2人が歌うサマーポップチューン

──「Intro Situation」は“ゆいかおり初のサマーポップチューン”ということですが、8月生まれのお2人にとって、夏ってやっぱり特別なものですか？

石原夏織　やっぱり来るとワクワクする季節です。夏だから何をしよう、というのはないんですけど、やっと（大学の）前期が終わって長い休みがあるし（笑）、しかも夕方までずっと明るいから楽しいなあっていう印象が夏にはあります。

小倉唯　夏は誕生日をお祝いしてもらえるってイメージが強いので、今からすごく楽しみです（笑）。

──ゆいかおりのシングル表題曲としてここまでストレートなラブソングって、最近はほとんどなかったですよね？ 元気に応援するメッセージソングやちょっと奇抜なノベルティポップが続いていて。

小倉　あー、そうですね。ひさびさかもしれない。

石原　言われてみればなかったかも。

──ラブソングだから特別に構えて歌う、ということもなく？

石原　夏の情景がすごく見えた曲だったので、恋の歌だからこう気持ちを乗せようとかは考えず、ものすごくストレートに歌わせてもらいました。

ゆいかおり／「Intro Situation」MUSIC VIDEO ＊short ver.

「徐々にハードルを上げるよ」って

──最初に曲をもらったときはどんな印象でしたか？

小倉　前作の「LUCKY DUCKY!!」（2014年4月発売の8thシングル）を作り終わってすぐくらいに「次は夏の曲だよ」って言われたんです。それに作曲はシングルではひさびさの俊龍さんだよって聞いたので、自分の中でいろいろ想像して……ハードルを高めに設定してたから、最初聴くのがちょっと怖くて（笑）。でも聴いてみたら、そのハードルをポーンと乗り越えちゃうぐらい素敵な曲だったので、すぐに入り込めました。

石原　スタッフさんからは「夏ソングだけど常夏系じゃなくて切なくてさわやか系だよ」って言われてたんです。それで聴いてみたら私の好きなタイプの曲調だったので、やったあ！って思いました。

小倉　デビューよりもっと前に出させてもらったCDがあるんですけど、そのとき初めて歌った「恋のオーバーテイク」が俊龍さんに初めて書いてもらった曲で。

石原　そのくらい前から自分たちのことを知られてると、すごく安心できるっていうか（笑）。ライブも必ず観に来てくれるんです。

──俊龍さんからお2人のボーカルスタイルについて直接話を聞いたことはありますか？

石原　直接言われることはないですね。でもすっごく前に「2人はまっすぐな声だから、それを生かすようにしてる」とは言われた記憶があります。

小倉　最近はそういう話してないから、今どう思ってるのか気になる（笑）。

──俊龍さんの曲は、お2人のことを知り尽くしてるからこそ、階段をゆっくり上がるように少しずつレベルアップするような作り方をしているように思うんですよ。

石原　あ、それはまさに言われました！ 「徐々にハードルを上げるよ」って。

小倉　1stアルバム（2011年9月発売のアルバム「Puppy」）のときには「今回はハードル高めに設定したよ」って言われた覚えがあります。

石原　「Puppy」に入っている私のソロ曲（「Magic starter」）は俊龍さんが書いてくれたんですけど、このときは「ホントに難しくしたから、ゴメンね」って言ってました（笑）。でも「ここを乗り越えたら次に進めるから、がんばって歌ってね」って。ホントに1個1個ハードルを上げて、私たちはそれにしがみついていく、みたいな感じで来たんだと思います。無言ながらに試練を与えてくれるんです。

小倉　どんな試練だったかはたまにポロッと教えてくださるんですけど、だいたいはレコーディングが終わった頃で（笑）。本当に私たちのことを考えてくださってるんだなあって思います。