ようやく納得できるライブがやれるようになってきた

──さらに今回のシングルには、昨年4月23日に東京・新代田FEVERで行われた「Synchronized Tour 2011」ツアーファイナル公演の模様が収められた初のライブDVDが同梱されます。

okuji　はい。レーベルに言われて「マジすか!?」みたいな（笑）。俺らって「曲はいいけどライブはちょっと……」みたいに言われてきたバンドなんですよ。実際、最初は何も考えてない人の集まりだったし。でも、そこからライブのことをちゃんと考えるようになってきて、前回の「Synchronized Tour 2011」辺りからようやく自分たちでも納得できるライブがやれるようになってきたんです。

iori　だから、まだDVDにするのは早いんじゃないかな的なところもあって。納得できるところにたどり着いたばっかだから。

──ioriさんのウィスパーなボーカルとラウドなバンド演奏のバランスは絶妙だと思います。

okuji　確かにライブでバンドが出す音量に対してioriの歌い方は、普通はちょっとあり得ないんですよ。MY BLOODY VALENTINEとかもそうだけど、ヘタしたら「ボーカル聴こえないよ」って話だし。最初は自分たちが思うベストな案配が表現できなかったんだけど、長年かけて徐々にモノにしてきたんですよね。実はムチャクチャ強引なことやってるから、winnieをコピーするのは難しいと思います。

10周年だからといって特別なことはしない

──そして、今年は結成10周年という節目でもあるという。

iori　そうなんですよ（笑）。

──あまり実感がなさそうですね？

iori　ここ数年は試行錯誤しながらがんばってきたけど、その前はゆるりとやってたから。10周年っていう感じはしないんですよね。

okuji　結成してわりとすぐに1stミニアルバム「first class speed of light」が出せたんですけど、そこからが地を這うようなバンド活動で（笑）。いろんなことをやっていたけど、とにかくうまくいかなかった。リリースも全然なくて。だから、2008年に2ndミニアルバム「The Darkest Eternal Lights」を出してから活動が始まった感じなんですよね。その意味では、まだ4年目です！（笑）

iori　実は若手（笑）。

okuji　でも真面目に、この状況は死守していきたいです！ だって5年間、何をやっても全くうまくいかなかったのに、今はちゃんとリリースもツアーもできるようになって、それが続いているから。

──10周年記念ライブ「"Forget me not TOUR 2012" FINAL & 10th Anniversary LIVE!!」もあるんですよね。

okuji　はい。シングルのリリースツアーのファイナルです。ド平日なんですけど、4月12日に東京・渋谷eggmanでやります。実は俺ら、バンドの初ライブが2002年4月12日のeggmanなんですよ。当時はCLUB eggsiteって名前で。なので、その日にそこでやることにしました。ライブで特別なことは何もやらないですけど。

iori　特別な思いもないし（笑）。

okuji　ちょっと忘れてたくらいだもんね（笑）。