田村ゆかり|前作からわずか10カ月、ニューアルバム「あいことば。」の背景と王国民が待つ全国ツアーへの思い

新たな作家との出会いで生まれた“私のお楽しみゾーン”

──そしてアルバム終盤の3曲なんですが、「ケセラセラ」「花火」「Tremolo Mellow」は3曲とも作詞が川島亮祐さん、作編曲がサクマリョウさんというNoisyCellチームの曲ですね。田村さんの作品には初参加の方々かと思いますが、アルバム終盤にまとめているのはどういう理由なんでしょう?

お二人が作る曲がめちゃくちゃ好きなんです。曲順を決めるとき、初めはアルバムの1曲目に「花火」を置いて……と考えていたんですけど、なんかもったいないなと思っちゃって(笑)。

──もったいない?

なんか3曲をバラバラにするのがもったいないなと思っちゃったんですよ。この終盤はなんというか、私のお楽しみゾーンみたいな(笑)。すごく好みのクリエイターさんに出会っちゃったなって。

──楽曲自体は、同じ作家が作ったと思えないほどバリエーションに富んでいますよね。どこがどう刺さったんですか?

メロの感じやオケの感じももちろんなんですけど、亮祐さんはご自身のバンドでは歌を歌う方で作詞もしていらっしゃるから、歌としてめちゃくちゃいいんですよ。松井さんとはまた違うアプローチなんだけど、言葉選びの感覚がすごく好きで。メロも歌詞もすごく繊細で、文学的な感じがしますね。コンペでお願いした中に「Tremolo Mellow」が入っていて、まずはこの曲に取りかかって。私はコンペ曲はあまりクレジットを見ずに選んでいるんですけど、次に気になった曲が「ケセラセラ」で、そこで初めてお二人の存在を意識したんです。それで、こちらから指定して作ってもらったのが「花火」なんですよ。

──なるほど。それはちょっと今後の展開も楽しみですね。

そうですね。できればこれからもお願いしたいなと思っています。

1年待った全国ツアー

──5月から始まる全国ツアー「田村ゆかり LOVE ♡ LIVE 2021 *Airy-Fairy Twintail*」は、結果的にアルバム2枚を携えたツアーになりますが、もともと去年開催を予定していたツアーと同じコースになるのでしょうか。

プラスでいくつか増えてますね。代替で会場を押さえている中でどうしても日程の都合が合わないところがあったりして、1カ月空いちゃうの嫌だなあとかいろいろ調整しているうちに増えちゃいました。福岡は2日間を連日でやりたかったんですけど、都合が合わなくて日程が離れちゃったり。

──今回は開催が決定しているものの、万全の状態で100%やれます!という状況でもなかったりして……。

そうなんですよね……。

──無事開催されたとして、王国民の皆さんはこの新しい様式のライブをどう楽しむかという。

11月のファンクラブイベントでは声が出せないことに違和感が出ないようにアコースティック形式のライブにしたんです。ツアーは全編アコースティックとはいかないし、私自身も戸惑うかなと思うんですけど、まあ、やってみないとわかんないですね。

──一緒に戸惑いつつやりましょうと。ツアーは8月までの長丁場なので、回数を重ねるごとに楽しみ方にも変化が出てくるかもしれないし、この状況だからこその王国民の楽しみ方というのも見えてくるかもしれないですよね。同じ福岡でも5月と8月では全然違う雰囲気になっているかもしれない。

そうですね。楽しみな部分も多いですけど、やっぱり今は不安のほうが大きいですね。不安がってばかりもいられないので、やれることをやりますし、皆さんにも楽しんでもらえたらうれしいです。

──そういえば、前回「◯◯◯◯◯◯◯で歌いたいのに!」とおっしゃっていたライブの計画はどうなったのでしょう?

さすがに今は難しいですね。すごく楽しみにしてたし、やりたいんだけどなあ。

沼が私を待ってるんです

──最近何か音楽以外でのインプットはありますか?

なんだろうなあ……去年から競馬を見始めたんですけど、馬にはけっこうハマってます。

──血統まで掘り下げて楽しむタイプの?

今ねえ、その沼に落ちちゃいそうなところにいるんですよ(笑)。好きな子の妹がいて、まだデビューしてないんですけど、妹のことも気になり始めていて。今応援している子にもこれからその血統が出てくるのかと思うと……うわーこれ以上は沼だなと。沼が私を待ってるんです(笑)。

──純粋にギャンブルとして競馬を楽しんでいる人もいれば、血統などの物語にロマンを感じる人もいて。田村さんが新聞広げて耳に赤鉛筆挿すようになってもそれはそれで面白いですけどね(笑)。

(笑)。血統にはロマンを感じるんですけど、私はあまり細かいデータにまで興味を持てなかったりするので、賭けるとしても100円くらいだったりして。ただひたすら好きな馬を追ってる感じですね。

ツアー情報

田村ゆかり LOVE ♡ LIVE 2021 *Airy-Fairy Twintail*
  • 2021年5月12日(水)埼玉県 大宮ソニックシティ
  • 2021年5月15日(土)静岡県 静岡市民文化会館 大ホール
  • 2021年5月16日(日)京都府 ロームシアター京都 メインホール
  • 2021年5月22日(土)石川県 本多の森ホール
  • 2021年5月23日(日)長野県 まつもと市民芸術館 主ホール
  • 2021年5月29日(土)熊本県 市民会館シアーズホーム夢ホール(熊本市民会館)
  • 2021年5月30日(日)福岡県 福岡サンパレス
  • 2021年6月6日(日)新潟県 新潟テルサ
  • 2021年6月13日(日)宮城県 仙台サンプラザホール
  • 2021年6月18日(金)広島県 上野学園ホール
  • 2021年6月26日(土)埼玉県 川口総合文化センターリリア
  • 2021年6月27日(日)栃木県 栃木県総合文化センター
  • 2021年7月3日(土)愛知県 名古屋国際会議場センチュリーホール
  • 2021年7月4日(日)愛知県 名古屋国際会議場センチュリーホール
  • 2021年7月11日(日)東京・東京ガーデンシアター(※5月1日振替公演)
  • 2021年7月12日(月)東京・東京ガーデンシアター(※5月2日振替公演)
  • 2021年7月22日(木・祝)兵庫県 神戸国際会館 こくさいホール
  • 2021年7月23日(金・祝)岡山県 岡山市民会館
  • 2021年7月31日(土)北海道 カナモトホール(札幌市民ホール)
  • 2021年8月7日(土)静岡県 アクトシティ浜松
  • 2021年8月9日(月・振休)大阪府 グランキューブ大阪(大阪府立国際会議場)
    (※5月5日振替公演)
  • 2021年8月15日(日)福岡県 福岡サンパレス
  • 2021年8月22日(日)福島県 とうほう・みんなの文化センター(福島県文化センター)

※今後の新型コロナウイルス感染症の拡大状況によって開催中止・延期の場合あり。