演者側じゃないとわからないようなことを掘り下げたい
──ではここからは、番組内のコーナーを1つずつ紹介してもらえたらと思います。まずは「TALK ABOUT YOU」。
このコーナーでは街頭インタビューで若者の声を拾っているんですけど、街頭インタビューって面白い意見が録れるんですよね。例えば、アイドルのライブ会場の前でファンの人に「どうしてこのグループが好きなんですか?」って聞くと、熱く思いの丈をしゃべってくれる。それってすごく興味深いんですけど、かと言ってその人がメッセージを送ってくれるか?となるとそういうわけでもなく(笑)。なので、ここはそういう方たちの受け皿と言いますか。楽しいコーナーになっていきそうですよね。
──なるほど。また、このコーナーにはゲストも一緒に参加しているので、初回放送でもゲストの見解が入ることによって話に広がりが生まれていました。
そうですね。KEYTALKさんとは今日が初対面でしたけど、いきなりあれだけ内容の濃い話ができると打ち解けるのも早い気がしますし、すごくありがたい企画だなと思いながらやらせてもらっています。
──で、次が「アイドルTALK ABOUT」。
はい! このコーナーは、いちリスナーとして楽しんでます(笑)。じゃなくて、ここでは僕目線で気になったことをアイドルの皆さんにぶつけてみようかなと思っていて。Juice=Juiceさんの第2回の内容なんかは特に面白いと思います。ステージ上のバミリの話をしてもらうんですよ。マニアックすぎるかもしれないんですけど、「ハロプロさんってめっちゃ細かいバミリでやってるな」って、僕ずっと気になっていたんです。そういう話が聞けるのが、個人的にすごく楽しみと言うか。
──ステージに立っている側ならではの目線ですね。
そうですね。普通のインタビューで聞かれるようなこととは少し視点を変えて、演者側じゃないとわからないようなことを掘り下げたくて。それをできるのが、このコーナーかなと思います。
──では、続いて「CULTURE TALK ABOUT」についてはいかがでしょう。
ここは「アイドルTALK ABOUT」とは逆に、僕の知らないことをその道の人に教えてもらうコーナーですね。アーティストだけじゃなくYouTuberさんとか、新発見がたくさんありそうなジャンルの方たちに来てもらい、リスナーのみんなと一緒に新しいカルチャーを僕も学んでいけたら。
──ちなみに、今工藤さんが気になっているカルチャーやジャンルはありますか?
インスタグラマーですね。イラストとかでも、インスタ発信で活躍の場を広げている方が今すごく増えているんです。いろいろと気になる方を僕もフォローしているんですけど、そういう方たちの話が聞きたいなと思います。なんで(発信の場を)インスタにしたのか、とか。どんどん新たな分野にアプローチしていきたいですね。
──そして、最後にはメッセージコーナーがあって。生電話でのやりとり含め、初回ではさっそく個性豊かなメッセージが集まりましたね。
本当ですよね。Da-iCEは握手会なんかもやっているので、それに近い感覚でした。電話楽しいです(笑)。メッセージに関してもLINEとTwitterを使っての募集なので、みんな送りやすいかなと思うんですよ。昔と比べたら断然手軽になっていると思うので、どしどし送ってほしいですね。
──ティーン世代がラジオへ興味を持つために、工藤さんが考えている“作戦”みたいなものってあったりしますか?
ええ。今日もさっそく試してみたんですけど、ジングルが鳴るギリギリまでインスタライブをやってみました。ラジオ単体で発信するだけだときっと入りづらいと思うけど、InstagramやLINE、Twitterなど、なじみのあるSNSを絡めていけば若い子はきっと入りやすいと思うんですよ。新しいメディアとどんどん連動させて、みんなをどれだけラジオに引き込めるかっていうところですね。そこの掛け算ができればいいなと思います。
──いろんなSNSを使って発信されているから、CM中なども大忙しですね。
そうですね。でも自然体のまま発信できているので、気負いみたいなものはないですよ。そういうシーンをたくさん見れるのはこの番組のいいところだと思うし、皆さんにはレア感を楽しんでもらえたらなと思います。
──ファンにとっては、オフショットや放送の裏側をリアルタイムで見れるのはすごくうれしいことだと思います。
そうですよね。続けていきたいなと思いますね。
人の世話をするのはとても楽しいです
──ちなみに工藤さんの新番組が決まって、Da-iCEのメンバーから何か反応はありましたか?
ちょうど(花村)想太も関西でラジオのレギュラーが決まったりとそれぞれに持ち場が広がっているところなんですけど、そこまで深い話はしていないですね。ただDa-iCEの活動で言うと、今後のスケジューリングが怖いです(笑)。土曜日だからイベントも間違いなく入ってくるだろうし、メンバーには迷惑をかけてしまうことも出てくるかと思うので申し訳ないなと思いつつ……うまくやっていけたらいいなと思います。あとは慣れですかね。
──では、イベント後にメンバーが一緒にスタジオに来て出演しちゃう、みたいな可能性もあったりするのでしょうか?
あ、それ面白いですね! そうしたらガンガンしゃべらせますよ。時間も厳しく管理してね。なので、こっちがコントロールできるようになったら呼ぼうかな(笑)。
──楽しみにしています(笑)。では工藤さん個人として、今後どんな活動をしていきたいといったビジョンなどはありますか?
このラジオのように、表に出てしゃべるのとはまた違ったメディアにもどんどん出たいなと思いますし……あとは人のプロデュースですね。現状いろいろと進んでいる企画があって、「こういうのも楽しいな」って感じているんですよ。若手育成とか、グループを作ったりとか。そういうところに力を入れていきたいです。多分僕、そういうほうが向いているんですよ。
──そんな実感が。
ありますね。今、あえてマネージャーとは目を合わせてませんが(笑)、人の世話をするのはとても楽しいです。自分がどんな歌を歌ったらいいのかはわからないけど、人にだったら「こういう曲を歌ってほしい」みたいなアイデアが出てくるんですよ。
──そうなんですね。それって、それこそラジオなどでゲストが来た際に、相手の魅力を引き出す力にもつながってくるのでは?
ああ、そうですね。僕はもともと人の話を聞くのが好きなので、それはあるかもしれないです。
自然と記憶されるような番組に
──今後会ってみたいアーティストさんや著名人はいますか?
うわっ、めっちゃいますよ。僕が会ってみたいのは作曲家さんとかですね。例えばアイドルだったら歌ってる子たちに「この曲はどうですか?」って聞くよりも、作った人に「どうしてこういう曲を作ったんですか?」って聞きたいと言うか。
──作り手側の意見が気になる。
はい。そういう意味では、つんく♂さんはほかの作家さんとはまったく違うオリジナリティをお持ちですよね。あとは身近な先輩を番組に呼んでみたいです。w-inds.の橘慶太くんとか、「普段ご飯食べているときはどんな話をしているんですか?」ってファンの方に聞かれることが多いし、「こういう話をしています」っていうことを番組の中で伝えたいですね。あと、今日のKEYTALKさんのように、バンドの方としゃべれるのがうれしいです。
──やはり、普段そういった機会はないですか。
そうですね。イベントなどもダンスボーカルグループ同士で競演することが多いので、こういった場所がないと一生お会いできないかもしれない。本当にいい機会だなと思います。
──では、工藤さんが今後「TALK ABOUT」をどういうふうに成長させていきたいか、教えてください。
まずは長続きさせることですね。先輩の宇多丸さんが11年続けられたので僕もできる限り続けたいですし……僕の好きなアーティストさんには、長いことラジオをやられている方が多いんですよ。僕もそういった方たちを見習っていきたいなと。あと、今はコーナーが盛りだくさんなんですが、僕にもうちょっと余裕が生まれたら要素を削って話が続けられるかなと思っていて。今はスタッフさんが話のテーマをすごく用意してくださっている状態だと思うので、早めに自分でしっかり回せるようになって、ゆとりを持ってお話したいですね。
──ご自身がフリーに思いを伝える時間を増やしていきたい。
そうですね。
──わかりました。では最後にこの特集の読者へ向けて、メッセージをお願いします。
「TALK ABOUT」という番組が、皆さんの習慣になってくれたらすごくうれしいです。「土曜日の22時にはラジオ聞く」って。僕もそうで、何事もメモしないと忘れちゃうけど、好きなものは自然と習慣付いて「『乃木どこ』は何時から」みたいに覚えるじゃないですか(笑)。そういうふうになってくれたらいいですよね。皆さんの中に自然と記憶されるような番組にしていきたいですね。
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工藤大輝(Da-iCE)がパーソナリティを務めるレギュラー番組。ティーン層を中心とした若いリスナーの生の声を街頭や番組へのメッセージを通じて取材し、彼らの「等身大の今」の姿を共有する。さらにアイドルやミュージシャンをゲストに招いての音楽トークも展開し、新たな音楽の楽しみ方を提唱していく。
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- 工藤大輝(クドウタイキ)
- 1987年6月28日生まれ、北海道出身。Da-iCEのパフォーマーで、グループのリーダー。作詞作曲も手掛け、Da-iCEやその他アーティストへの提供も行っている。音楽、カルチャーファッションに高感度でアイドルやアニメにも造詣が深い。2018年4月にパーソナリティを務めるラジオ番組「TALK ABOUT」がTBSラジオでスタートした。