ONE N' ONLY「Fiesta」特集| 唯一無二のスタイルでブチ上げる祝祭 新アンセムで踊らせるEP完成 (2/3)

自分たちだけの音楽性をより確立できた曲

──ここからは新作EP「Fiesta」について伺えたらと思うのですが、このEPは皆さん的にどんな1枚になりましたか?

HAYATO 今回のEPは1曲1曲にちゃんと意味があるなと感じています。表題曲の「Fiesta」は特にそうなんですけど、かなりライブを意識して曲を集めていきました。今のワンエンが持っている曲を並べたときに「もっとこういう曲があったらいいんじゃない?」という思いからできた曲が多いんです。なのでSWAG(ONE N' ONLYファンの呼称)の前で披露するのが楽しみな曲ばかりですね。

──「こういう曲があったらいい」というのは、メンバーの皆さんから制作のリクエストをした形ですか?

HAYATO はい、全体的にメンバーから発信していきました。サウンドプロデュースを担当してくださっている、おなじみのJUNEさん(韓国出身)に制作をお願いしたり、1つひとつ曲を集めたりして完成した形ですね。

──ライブを意識して制作されたという表題曲の「Fiesta」はラテンの要素を取り入れたアッパーなサウンドが特徴的で、「EVOL」や「DOMINO」の流れを汲んだ楽曲という印象です。やはりこれは「EVOL」や「DOMINO」で得た手応えが皆さんの中にあるからこその新曲なのでしょうか。

REI そうですね。今までは僕ら“JK-POP”と銘打って、メッセージ性の強さとサウンドの強さを売りにしていたんですけど、新たな持ち味としてラテンの要素を表題曲で打ち出せたのが「EVOL」や「DOMINO」だったんですね。おっしゃられたように「Fiesta」もその立ち位置の曲で。先ほども話題に上がりましたけど、「EVOL」ってライブでものすごく盛り上がる曲だから、僕らのこの強みを「Fiesta」でさらに強化できたらという思いもあります。歌詞に関しても日本語、英語、ラテン語と3つの言語で歌うのは僕らならではだと思いますし、“Jatin Pop”という自分たちだけの音楽性をより確立できた曲でもあるのかなと。

──ほかのダンスボーカルグループは持ち得ない、ワンエン特有の個性が色濃く表れた曲ですよね。

HAYATO そう言ってもらえるとうれしいです。

──HAYATOさんは、ラテン語でラップするのはもう慣れたものですか?

HAYATO もう母国語みたいな感じですね。

KENSHIN あはははは。

REI HAYATOだけは母国語だと思ってます(笑)。

HAYATO 実際、今回のリリックは翻訳もまったくいらないなと思うくらい。というのも、「Vamos」とか「Você consegue」とか、みんなきっと聞いたことのある簡単なフレーズが使われているんですよ。サウンドはラテン色が強いけど違和感なく届いて、ライブでブチ上がってくれたらいいなという思いがあって。特にサビの「yessir」の繰り返しは、「EVOL」で言う「Hey!」のコールみたいな感じでみんな盛り上がってくれたらと思っています。

KENSHIN 僕は2番頭のEIKUパートからの疾走感が好きですね。EIKUが来て僕が来て、NAOYA、TETTAと次々に歌い上げていく感じ。この流れがめっちゃいいんですよ、みんな何回でも聴きたくなると思う。間奏も中毒性がエグいし……曲の構成の面白さ、テンポ感の心地よさ、もう自然と体が動き出すって感じで。めちゃくちゃいい曲だと思います。

KENSHIN

KENSHIN

──先ほどのHAYATOさんの言葉にもありましたけど、「Fiesta」はSWAGが声を出して参加できるようなポイントが至るところにありますよね。

HAYATO 僕の歌から始まる合唱っぽいパートも、間奏でREIくんとEIKUが叫ぶところも実はデモの時点では存在していなくて、あとから「こういうことをしてみんなを巻き込みたいです」とお願いして付け足してもらったところなんです。参加要素がけっこう多いと思うので、この1曲で疲れさせてやるぞと思ってます(笑)。だから声を出したり踊ったり、できる人はどんどん参加してついてきてほしいです。

REI 合唱パート、みんなで盛り上がりたいよね。

一同 (声を合わせて)Oh-e-o!

HAYATO そうそう、そんな感じで(笑)。各地でリリースイベントもするので、リリイベで進化させていくのがめちゃ楽しそうだなと思ってます。

“質感重視”な「Fiesta」のダンス

──「Fiesta」のダンスパフォーマンスについてはいかがですか?

HAYATO 振付はKAITAくんにお願いしました。低い重心、グルーヴィなステップの多用といったラテンならではの特徴を取り入れつつ、「yessir」を繰り返すサビのキャッチーなパートは何度かやりとりをして修正を重ねて、シンプルにわかりやすい動きにブラッシュアップしています。「yessir」なので2本指にした手を扇のように振るんですけど、ここはもうSWAGが絶対ペンライトを振ってくれるだろうと考えながら付けた動きなので、ライブが楽しみですね。あとは間奏のダンス! ここは踊りをしっかりと見せることにフォーカスしているんですけど、まず最初にEIKUがカマすので、そこが注目ポイントですね。EIKUにみんながついていくっていう。

REI だからEIKU次第なんですよ。EIKUがミスったらすべてが終わります。

EIKU プレッシャーだなあ(笑)。でも自分から始まるのはうれしいっすね。

HAYATO 実際、毎回楽しそうだよね。

EIKU 超楽しい。

HAYATO ここ、勢いもあるんだけど“質感重視”なんだよ。完全にやり切らない感じというか……。

EIKU そう。動きは激しいんですけど、思い切って踊るというよりかは内側でパッションを燃やすようなイメージ。グルーヴ感を強く意識して踊る場面で、すごく好きなんですよね。

EIKU

EIKU

ワンエンの新たなEDM

──2曲目の「R.U.S.H」はJUNEさんとHAYATOさんの作詞作曲による楽曲なんですね。

HAYATO はい。僕はこの曲で初めて作詞作曲者としてクレジットされました。もともと、新しいEDMの曲が欲しいなという思いがあったんです。僕らEDMの曲をたくさん持ってはいるんですけど、よりトレンド感のある新しいサウンドでEDMナンバーを作るというのが今回のテーマで。制作の流れとしては、まずJUNEさんがフックの部分のトラックを作って送ってくれたので、それをもとに歌詞を考えていきました。「RUSH」には「突進」というような意味があるんですけど、そこにエレクトリックな、電気のパワーを要素として重ねて世界観を作っていった感じです。あと、JUNEさんが英語の歌詞を多めに入れてくれたので、僕は日本語をたくさん入れようと思って、漢字を多めにしてみました(笑)。

TETTA JUNEさんはデビューからずっと僕らの曲を作ってくれているけれど、そこにHAYATOが書いた詞が入ることによって、やっぱりいつものJUNEさんの曲とは違うものになるんだなって。ちゃんとHAYATO節が効いているんですよね。今HAYATO自身が言っていたけど日本語を大事にしている、そういうところも個人的にはいいなと思ってます。あとはメンバーが作った曲って、やっぱり思い入れが全然変わってくるんだなということを、この曲を聴いて改めて感じました。

TETTA

TETTA

KENSHIN 歌詞のことで言うと、文字数がかなり多くて単語が詰め込まれているので、発音がけっこう難しかったです。2番のAメロの歌い出しとか特にそうで、緻密に作り上げたんだなってすごく感じられるんですよ。

HAYATO 2番のAメロはね、「ここめちゃくちゃKENSHINだな」と思いながら作ってた。

KENSHIN 本当? そうなんだ! いや、低音でささやくようなニュアンスは、ほかの曲ではなかなかしない歌い方だからすごく面白かったです。僕はこの曲を通して「HAYATOがやりたかったのはこういうことなんだ」ということも思ったし……とにかくめっちゃ新鮮でイケてるなって感じましたね。

“Free Hug”集団・ONE N' ONLY

──3曲目の軽やかなミドルチューン「Free Hug」は早々にTikTokの音源が公開され、皆さんのダンス動画も投稿されています。

HAYATO この曲はSWAGみんな好きそうじゃない?

TETTA これは絶対評判いいと思う。アルバムの中でも人気曲になりそう。

HAYATO この曲、実はサビに童謡の「静かな湖畔の森の影から」をサンプリングしているんです。だからすごくキャッチーなメロディになっていると思います。こういうサンプリングを自分たちの曲に取り入れてみたくて、JUNEさんにお願いして完成した曲ですね。

──そうだったんですね。

HAYATO 明るく楽しい曲だし、作っている最中からみんながTikTokで踊ってくれる未来が見えたので、振付もキャッチーなダンスを作ることに長けている方にお願いしたいなと思ってMONAさんにお願いしたんです。MONAさんは僕らの「EVOL」の振付もそうだし、ミーガン・ジー・スタリオンの「Mamushi (feat. Yuki Chiba)」のダンス動画でバズったり、とにかくキャッチーな振りを作る能力が高いので。

KENSHIN そうだね。

HAYATO さっそくメンバーもTikTokで踊りまくってますけど、SWAGの反応もめちゃくちゃ早かったよね。僕らが最初に投稿した2時間後くらいには、もうみんな踊ってくれてて。SWAG、そういうところアツいんですよ……。

HAYATO

HAYATO

EIKU 本当に早いよね。

TETTA でも本当、HAYATOが言ったみたいに「Free Hug」のダンスはTikTokに特化しているから、みんなすぐマネして踊れると思う。

KENSHIN とにかくこの曲は、たくさんの方に踊ってほしいです。

──歌詞は「無償の優しさ」をテーマにした内容となっていますが、皆さんメンバー間で“無償の優しさ”を感じる瞬間などはあったりしますか?

HAYATO それで言うと、REIくんに“無償の優しさ”を感じる瞬間がたまにあるんですよ。「なんでそんなに優しいの?」と思うことが。そういうときのREIくんって「俺、なんかしたっけ……?」と不安になるくらい、面倒を見てくれる。まさに見返りを求めていない感じで、彼はすごいですよ。

TETTA (満足げなREIを見て)あはははは!

REI まあ、こちらとしては日頃の「ありがとう」の気持ちを込めるつもりでやっていたことなんですけどね。あと、これまで奢った分は必ずどこかで返してもらうので。

HAYATO うわっ、“無償”じゃなかった!

TETTA 蓄積で全部覚えてるな、これ!

一同 あははあはは!

──(笑)。それと、ワンエンの皆さんは仲のよさゆえメンバーどうしの距離感がすごく近い感じイメージがあるので、「Free Hug」という楽曲テーマが似合いますね。

EIKU そうっすね。

HAYATO 実際フリーハグしてるからね、常に。

REI いや、フリーハグしてるわけじゃなくて、みんなやられてるのよ、TETTAに。

TETTA 俺はそんなにやってるつもりないんですけどね?

HAYATO 自覚ないのはさすがにヤバすぎでしょ!(笑)

TETTA というか、海外に行ったらハグが挨拶じゃないですか。それと一緒だと思ってて。

EIKU TETTAは一方通行なのよ(笑)。

TETTA ワンエンのメンバーはね、僕のハグに慣れてるんです。だけど、ほかのEBiDANの子たちにハグしにいくとみんなびっくりします。「ちょっと、近い」って(笑)。

HAYATO そりゃそうだよ。あと、ハグと言えばもう1人、KENSHINなんですけど……彼、ライブ前になると急に“アメリカン”になるんですよ。

一同 あはははは!

REI そう、急にハグを求めてくる!

TETTA 突然国籍変わるよね(笑)。

REI 本番3分前くらいまでキャッキャふざけてるのに、直前になると急に(真剣な表情でハグの動きをしながら)「REIくん!」みたいな。切り替えどこでしてんの?って(笑)。ほんの数十秒で人格変わっちゃうの。

REI

REI

KENSHIN いや、本番前はそうなるんだよね……(笑)。

HAYATO でもまあ、ライブ前に熱い感じでハグをするのはわかるんです。なんですけど、彼……なぜかリハの合間とかにもお互いを讃え合うハグを求めてくるんですよ! 今から休憩だけど?みたいなタイミングで。

一同 あはははは!

EIKU リハ中はマジで意味がわからない(笑)。

REI 謎のスイッチがあるんだよなあ。

EIKU ちなみに俺はスルーします。

KENSHIN そう、EIKUは絶対スルーね(笑)。それが定番の流れになってるんですよ。

EIKU このときの空気感、面白いよね。