今年の夏に人気が爆発しそうなタイトルが「義家族に執着されています」。義家族──パートナーの家族にまつわる苦労は日本でも枚挙にいとまがないが、本作は「溺愛されてしまって困る」というもの。家族同然だと思っていた相手から裏切られ、一度は死んだ主人公ペレシャティは死に戻り、運命を変えるために呪われた一家との結婚を決める。しかしペレシャティの特異な体質により、一家は心を開いていき……。冒頭に「執着されたあと」を甘々に描いていることで、一家を1人ずつ「攻略」していくようなワクワク感がある。

「義家族に執着されています」

ファンタジー「華麗なる一族の恋愛事情」特集

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次は一癖も二癖もあるヒーローに心臓を掴まれる「悪役陛下、執着する相手を間違えてます」へ。タイトルの「悪役陛下」という名そのままの、今年最恐ヒーロー・ラニエロに、転生主人公が立ち向かう。会話の選択肢を1つでもミスったら即死！ 恋愛と恐怖のドキドキの区別がつかないところから、じわじわ～～～っと恋愛の気配を感じてクセになる。

「悪役陛下、執着する相手を間違えてます」

ファンタジー「夏に恋するロマファン」特集

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「よくある令嬢転生だと思ったのに」は、とにかく先が読めなくてスクロールの手が止まらない！ 死ぬ前夜に読んでいたWeb小説「執着はお断り」の世界に転生してしまった主人公。ただし転生先は、夫に殺される運命の悪女だった……。死を回避するために必死で行動をするけれど、運命の強制力に翻弄される。物語のハラハラ感を加速させるのが、“元の小説におけるヒロイン”リゼ。彼女はいったい何者なのか？ 恋愛よりもリゼの動向が気になってしまうくらいで、助演女優賞をあげたくなる。

「よくある令嬢転生だと思ったのに」

ファンタジー「夏に恋するロマファン」特集

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異世界やファンタジー世界の恋愛もいいけど、現代ものも気になる……という人には、「放っておけない関係」が待っている。超大企業の御曹司とじりじりと関係が進んでいく、ちょっとケンカップルっぽい雰囲気のある作品。御曹司ヒーローの両親の死をめぐる因縁や、主人公の恋人に迫るライバル女など、続きを読ませる力がすごい。でも何よりすごいフックが、ヒロインが肝臓を取られていること！ 主人公ときたら、カスの恋人一家に丸め込まれて、肝臓ドナーにまでなってしまっているのだ……。話数が進めば進むほど「こんなやつらに肝臓を……!!!」と拳を握ってしまうはず。

「放っておけない関係」

恋愛「大人女子だって恋したい！」特集

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夏と言えば、暑い日差しが照っているので、外出したくなくなるもの。クーラーをガンガンに効かせた部屋でマンガを読んで過ごしたいものです。そんなときだからこそ、冬にコタツでアイスを食べるように、クーラーで冷やされた部屋でウェットな物語を読みたくはなりませんか？ ということで、私は「関係性とキャラクターの心情に沼る夏！」と題して、言葉にできないからこそ悩ましい思いにフォーカスした作品をセレクトしたタイムテーブルを策定しました。

まず初手は、昨年のLINEマンガ年間ランキングトップ10にも入っていた「作戦名は純情」。彼氏からの扱いが雑なうえに、親友に浮気されてしまった高校生・木無愛実を主人公に、同じクラスの無愛想なイケメン・橘蓮との関係性を描く本作。「愛され量」が見える不思議なガラケーを手に、愛実が自分の運命を変えるべく奔走していくさまが鮮やかで、気持ちいいことこのほかない！ 愛されキャラを目指していく愛実と、そんな彼女に惹かれていく蓮をはじめとしたイケメンたち……。それぞれの感情の機微から目が離せなくなること必至の一作です。

「作戦名は純情」

恋愛「イケメンと過ごす最高の夏」特集

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続けて読むなら、現在テレビアニメも放送中の「先輩はおとこのこ」。かわいい物好きな女装男子と、そんな彼に恋をした後輩女子、そして女装男子のことが好きな幼なじみ男子の三角関係を描く青春グラフィティです。「好き」という感情の正体はなんなのか、そしてこの思いは伝えるべきなのか？ かわいらしいデザインのキャラクターの裏に潜む深い感情こそ、夏に一気読みするにはうってつけのはず。

「先輩はおとこのこ」

ドラマ「人の数だけ人生がある。ヒューマンドラマ」特集

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彼氏との破局から始まるラブロマンス、純情な恋路ときたら、最後は大人のビターなラブストーリー「ラブミーテンダーにさようなら」で〆を。もう恋なんてしないと誓ったOL・幸恵は恋愛禁止シェアハウスに転居！……しかし、そこは「シェアハウス内」恋愛禁止なだけで、3股をしている男やセフレを作りまくる女など、恋に奔放な入居者ばかり。そして幸恵は「無害」と言われた無口なゲーマー・丹羽と、徐々に距離が近づいていき……。鬱屈とした感情から始まって、徐々に恋愛へ発展していく様子は、あなたを爽やかな気分にさせること間違いなし。完結もしている本作を、一気に読み進めるならこのキャンペーンがチャンスです！

「ラブミーテンダーにさようなら」

恋愛「大人女子だって恋したい！」特集

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マンガの重要な魅力の1つがキャラクター。マンガを読んでいて「ええい、主人公はいい！ 私の推しキャラを映せ！」とテム・レイになっていたことが誰にでもあるはず。今回はそんな「いつの間にか気になってくる、クセになるキャラのいるマンガ」をピックアップしたタイムテーブルを組んだ。

口火を切るのは、信じていた家族に裏切られた主人公・ペレシャティが、自分の命を守るために名門貴族と偽装結婚する「義家族に執着されています」。夫となるラピレオン大公の一門の呪いや、ペレシャティの謎の能力、元の家族への復讐など、ミステリー・サスペンス色も強い本作は、ラピレオン大公を筆頭にシリアス＆クールで威圧感のあるキャラクターが多いのだが、読んでいくうちに「あれ、大公一家、全員コミュニケーション下手なポンコツなのでは??」という気持ちになってきて、気づくと親しみやかわいさを感じるように。夫の大公をはじめ、義理の姉、息子など、いろんなキャラが登場するので、推し探しも楽しい。

「義家族に執着されています」

ファンタジー「華麗なる一族の恋愛事情」特集

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だんだん憎めなくなっていくキャラクターなのが、「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか！」の主人公・沖田誠。ゲイへの偏見や「男は男らしく」といったジェンダー規範など、有害なおじさん感満載で第一印象は最悪なのだが、間違っていたと気づけば素直に反省するタイプなのがポイント。自分の考え方をアップデートしようと奮闘する姿はかわいらしさがあり、気づくと「おじさん、がんばれ～～！」という気持ちになるキャラクターだ。ちなみに、誠の部下でメンズブラを愛用する原西も、徐々に図太い一面が見えてきて味が出てくるお気に入りの脇役。

「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか！」

ドラマ「人の数だけ人生がある。ヒューマンドラマ」特集

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同じくだんだん好きになってしまうのが「喧嘩独学」のカネゴン。いじめられっ子で陰キャの主人公・光太が、喧嘩をテーマにした動画配信者となって下剋上を果たしていく物語で、カネゴンは当初不良と一緒に光太をいじめていた。不良が失脚すると今度は光太に接近する、お調子者の腰巾着で典型的なクズなのだが、彼の逡巡や、のちに見せる勇気や友情に触れるにつれ、だんだん憎めなくなっていく。ダメな奴だけに目が離せなくなるキャラクターだ。

「喧嘩独学」

ドラマ「バトルと青春の学園ドラマ」特集

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完璧なまでに感じがいいけど、実はそれは仕事用の外面という2人が主人公の「営業スマイル男女」も見逃せない作品。偽装カップルとなった2人の恋の行方はもちろんだが、オフモードになったときの崩れた表情、覇気のない顔などがクセになるので、「そろそろオフモードの場面を！」と楽しみになってしまう。

「営業スマイル男女」

恋愛「大人女子だって恋したい！」特集

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※記事初出時、「喧嘩独学」紹介部分のキャラクター名に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。