お笑いナタリー Power Push - 「ずっと前から好きでした。~告白実行委員会~」公開記念

横澤夏子が学生時代の恋愛を語り尽くす

HoneyWorksの楽曲シリーズ「告白実行委員会~恋愛シリーズ~」をもとに制作された劇場アニメーション「ずっと前から好きでした。~告白実行委員会~」が、4月23日に全国公開された。

これを記念してナタリーでは、さまざまな角度から「ずっと前から好きでした。~告白実行委員会~」を紐解く特集を展開している。このたびお笑いナタリーには横澤夏子が登場。婚活パーティへ積極的に参加し、恋愛トークが好きな横澤に、この映画の感想や自身の学生時代の恋愛体験をたっぷり語ってもらった。

取材・文 / 成田邦洋 写真 / 辺見真也

恋愛を経験したつもりになれる映画

──「ずっと前から好きでした。~告白実行委員会~」をご覧になって、どんな感想をお持ちになりましたか?

横澤夏子

世界に入り込んじゃって、「キュンとするような恋愛を経験した」つもりになっています。これから自分の話であるかのように友達に話しちゃうかもしれない(笑)。ドラマでも映画でも恋愛系がめっちゃ好きなんです。途中で出てくる“壁ドン”とかは実写でもときめきますけど、アニメのほうが現実離れしてさらにときめきました。

──この作品では、榎本夏樹と瀬戸口優の「告白予行練習」がストーリーの核となっていますね。

この2人みたいにやったことはないですけど、やっぱり告白は、友達と「どういうふうに言おう?」って練習しているときが一番楽しいな、と思いました。

──横澤さんも告白の練習をしたことはあるんですか?

あります! どう告白しようかめっちゃ考えて、結局何も言えなくて。「告白はするよりも、されるほうがいいよね。待ってよう!」って(笑)。そこから妄想が膨らんで、今のネタができたりもしています。

──作品の中で特に印象的なキャラクターは?

主人公の榎本夏樹ちゃんは“女、女してない”のがいいですね。ジャージを着ているところとか。自分が学生だったら憧れて、このスタイルを絶対にマネしちゃうと思います。

──横澤さんにとってタイプの男性キャラクターもいるのではないでしょうか。

完全に瀬戸口優くんです。王道の。でも私は一回自分を主人公に置き換えるクセがあるので、そんな王道の男子にヤキモチを焼かせるくらい、がんばっている綾瀬恋雪くんのことも好きになります(笑)。

思われている女子はかわいい

──榎本夏樹と瀬戸口優の幼なじみという関係性については、どう感じますか?

横澤夏子

もう最高! 私、「幼なじみ 恋愛」のワードで検索して映画を観に行ったりしますからね(笑)。

──横澤さん自身、幼なじみでそういう関係になってる人はいましたか?

まったくいないんです。でも、そういう関係性には憧れています。今すごく仲がいい男性がいて、絶対に恋愛対象ではないんですけど、よく行く店のおばちゃんから「アンタたち、付き合いなよー」ってお小言をもらうのは楽しいです。「この人がもし私のことを好きって思っていたらどうしよう?」って妄想するだけで毎日楽しくなって、すごく世界が変わるんですよ。

──男性から好きだと思われている状態が気持ちいい、と。

そうですね。今の私の何が寂しいって、雪がしんしんと降っているようなときに、連絡をくれる人がいないのが一番寂しい。一言でもケータイに入ったら温まるのに。絶対にこの登場人物の子たちは全員連絡を取り合いますよ。なんで主人公の女の子がかわいく見えるかっていうと、やっぱり「思われているから」なんです。

学生時代はモテるためだけに活動していた

──この作品で描かれているような学生の気持ちは今でもわかりますか?

わかります。私、学生恋愛が最強だと思っているんです! 「学生恋愛以上にときめく恋愛ってないな」って。甘酸っぱい感じ。そこでカップルになって結婚までしたら成功パターンですよね。

──横澤さんご自身は学生時代、生徒会長を務めていたとお聞きしています。堅いイメージがありますが……。

私の場合は、生徒会長の権力を使って、総務委員会の男子と付き合っていました(笑)。会長になると取り巻きを自分で指名できるんですよ。だから生徒会長になるためにバレーボール部の強めの女子に組織票を入れてもらって、委員会の子は全員イケメンを指名して、その中の1人と付き合いました。

──戦略的ですね。

横澤夏子

職権乱用で嫌われちゃいました(笑)。

──では、この「ずっと前から好きでした。」の世界観に横澤さんのような女子が入ったら、どうなると思いますか?

私はモジモジしている子に「がんばりなさい!」って言うタイプだと思います。男子と女子の仲を取り持つみたいな。男子に「あの子が好きって言ってんだけどー」って余計なことを言って、一番ムカつかれる役(笑)。でも、やっぱりヒロインをやりたいです。

──生徒会長になる以外に、横澤さんが高校時代にモテるためにしていた努力は?

むしろモテるためだけに活動していました(笑)。前髪を作ったり、バレンタインにいっぱいチョコレートを作っておいて、本命の人には「これ、みんなに作ってるから、ほら!」っておまけと一緒に渡したりして。海辺でバーベキューもしたんですよ。男子が海に潜ってサザエやアワビを獲ってくるから、すごく豪華になるんです。それを女子は火を起こしたりしながら「早くー! 誰か来てー!」って呼んだりして。そういう、くだらないバーベキューが楽しかったです。

「ずっと前から好きでした。~告白実行委員会~」2016年4月23日より全国公開

「ずっと前から好きでした。~告白実行委員会~」

桜丘高校3年の榎本夏樹は、幼なじみの瀬戸口優に片思い中。勇気を振り絞って告白したものの、素直になれず「告白の練習」と嘘をついてしまう。そんな夏樹を「本番まで練習に付き合うよ」と応援する優。しかし優も彼女のために自分の気持ちに嘘をついていた。夏樹と同じ美術部に所属する早坂あかり、合田美桜、優とともに映画研究部で制作を行う望月蒼太、芹沢春輝らを巻き込みながらも一向に進展しない2人の関係。お互いにホントの気持ちをごまかし続ける中、夏樹はクラスメイトの綾瀬恋雪にデートに誘われ……。

スタッフ

原作・音楽:HoneyWorks
監督:柳沢テツヤ
脚本:成田良美
キャラクターデザイン・総作画監督:藤井まき

キャスト

瀬戸口優:神谷浩史
榎本夏樹:戸松遥
望月蒼太:梶裕貴
早坂あかり:阿澄佳奈
芹沢春輝:鈴村健一
合田美桜:豊崎愛生
綾瀬恋雪:代永翼
瀬戸口雛:麻倉もも
榎本虎太朗:花江夏樹
明智咲:緑川光
成海聖奈:雨宮天

横澤夏子(ヨコサワナツコ)
横澤夏子

1990年7月20日生まれ。新潟県糸魚川市出身。NSC東京校15期生。ピン芸人として人気を博し、「Cygames R-1ぐらんぷり2016」で初の決勝進出を果たした。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。