水樹奈々との共通点

──お2人がそろったせっかくの機会なので、ぜひ水樹奈々さんについても語っていただければと思います。というのも、吉木さんは以前から水樹さんを尊敬されていると常々おっしゃっていますし、ヒャダインさんも最近お仕事を一緒にされたそうで（参照：水樹奈々10thアルバムに前山田健一×伊藤賢治の共作曲）。

ヒャダイン　しましたね。いやー、うまかったー！ 水樹さんは吉木さんと出自が似てるんですよね。幼い頃から歌を習っていて、演歌が得意。でも声質は全然違って、水樹さんは低音成分が強くて芯のある声。もちろん高音も出るんですけど力強い。吉木さんの高音は突き抜けるようでさわやかさがある、と。あと水樹さんも言霊がすごいんですよ。ちなみに僕と同い年なんですけど。

吉木　そうなんですね！

ヒャダイン　すごく芯がしっかりしていて、いろんなものを吸収しようとしている。すごく吉木さんと通じるものがあるなと思います。

吉木　そんな、もう……すごくうれしいです。

ヒャダイン　マインドがすごいんですよ。生き方も。忙しさを言い訳にしない。そのあたりのプロ根性も吉木さんと重なる部分を感じますね。

点と点がいつか大きな線としてつながる

──「ペントミノ」収録曲で水樹さんを連想させるのが6曲目の「色文」です。和のテイストがとても印象的。

吉木　演歌の枠に入る曲ですね。「まどマギ（魔法少女まどか☆マギカ）」オープニングの「コネクト」などを作られた渡辺翔さんに作っていただきました。「吉木りさといえば演歌やろー！」ということで。

ヒャダイン　ほおほお。

吉木　別の方が歌われた仮歌をまっさらな状態で聴いて、そのままレコーディングで歌ったんです。そしたら渡辺さんが「吉木りさの特技の演歌の部分も入れてみたいから、1回、曲の全部にこぶしを入れてください」って言われて（笑）。

ヒャダイン　えー、すごい！

吉木　「え、全部にこぶしっておかしくないですか？」ってなったんですけど（笑）。

ヒャダイン　演歌歌手でもそれはしないですね。

吉木　でも「とりあえず入れてみてください」ってことで入れてみたら、案の定こってりした歌になって（笑）。とはいえ「たしかにこのほうがしっくり来る」ということに気付いて、ちょっとずつこぶしの部分を削って完成させました。私自身、お気に入りの曲です！

──解説ありがとうございました！ 最後にヒャダインさんが「歌手・吉木りさ」の今後について期待されることを教えてください。

ヒャダイン　いろんなお仕事をしながら、歌手としてもポテンシャルが高い。そんなアーティストってなかなかいないと思うんです。これからも多面的に活躍していただいて、それを歌に還元していただければ。吉木さんの歌手活動のいろんな点と点が……まだつながっていないとは思うんですけど、いつかすごく大きな線としてつながる日が来ると思います。

吉木　ありがとうございます！

──今後また吉木さんをヒャダインさんがプロデュースする機会はありますか？

吉木　ぜひぜひ！ またお願いします！

ヒャダイン　お仕事待ってます！

わたし、もっと / 吉木りさ