ナタリー PowerPush - AYABIE

メジャーデビュー作に込めたバンドの姿勢&ファンへの思い

AYABIEがメジャーデビューシングル「流星」を8月24日にリリースする。前身バンド「彩冷える」から独立し、ギタリストの夢人が新たにボーカルも担当することで、再スタートを切った彼ら。今回のシングルでも、彩冷える時代の魅力を継承しつつ、よりキャッチーで聴き応えのある楽曲を生み出すことに成功している。

そんなAYABIEがナタリーPower Pushに初登場。彩冷えるからAYABIEへの変遷をはじめ、メンバー4人が個性的なソングライターであるバンドの魅力、メジャーデビュー作に込めた思いなどを赤裸々に語ってくれた。

取材・文 / 西廣智一

自分たちの思う「彩冷える」をやっていこう

──ちょうど去年の8月に4人が以前の「彩冷える」から脱退して、現在のAYABIEを結成したわけですが、そもそもなぜこういうことになったんですか?

タケヒト(G) 前の事務所が経営的、業務的にも行き詰まってしまい、それに伴い「彩冷える」に対する考え方が、事務所とメンバーで合わなくなってきたんです。自分たちが思う「彩冷える」らしい活動が不可能な状況になってしまって。そこで、何回もメンバーで話し合い、その結果、事務所を離れようと決めて。でも、その事務所を辞めたあと、それぞれの置かれている環境もあり、今後の活動のビジョンが5人で一致しなかったんです。僕たちはただ自分たちが信じる「彩冷える」をもっと突き詰めたかった。なので、辛い決断ではあったけど、「4人で続けていこう」っていう意思のもとに独立したんです。あのとき、もしかしたら別の手段を取れたかもしれないけど、メンバーの思いだけでは不可能なこともあって、僕たちも不本意でしたが、こういう流れになったっていうのが正直なところです。

──もしかしたら、5人のままで活動していた可能性も?

タケヒト ゼロではなかったかもしれないですね。ただ、あの頃はバンドにかかわっている人が多くて、単純にメンバー5人だけの意思では動けない部分もあって。

夢人(Vo, G) あのときは無理だったんじゃないかと思います。

タケヒト 僕らはただ「彩冷える」をやりたかっただけなんです。だから、音楽性を変えるつもりもなかったし。自分たちの思う「彩冷える」をやっていこうって、ただそれだけだったんです。

──4人でバンドを続けようと決めたとき、ボーカリストはどうしようと思ったんですか?

タケヒト 最初は誰か探そうかって話になったんですが、彩冷えるが円滑に動けなくなった状況のとき、少しでもいいから「彩冷える」の楽しさを伝えたくて、夢(夢人)とKENZOにK.Y, from彩冷えるってユニットを組んでもらっていたんですね。そこで夢が初めてボーカルを務めて。僕とインテツはその姿を客観的に何回も観て、夢にボーカリストとしての可能性を感じたんです。それで、この4人だけで打ち合わせをしたときに「夢がボーカルを担当するのはどうかな?」って提案して。そうしたら、夢もボーカルを務めることを快諾してくれたんで、「じゃあ、改めてこの4人でやっていこう」と。

これってバンドにとってプラスになるんじゃないか

──夢人さんはボーカルとしてステージに立つのは、K.Y, from彩冷えるでのライブが初めてだったんですか?

夢人 そうです。

──彩冷える時代はギタリストとしてステージに立っていたわけですが、そこからボーカリストに立ち位置が変わりました。プレッシャーは感じませんでしたか?

夢人 すごく魅力的なボーカリストと一緒に活動してきたので、自分がボーカリストとしてやっていくことは本当にプレッシャーだらけでした。でも、彼は彼、僕は僕。これを機に僕の新しい一面をみんなに観てもらって、そこで認めてもらえたらなと思っていたので、あまり気負わずにAYABIEの良さをみんなに聴いてもらおうと決めたんです。

──初めてK.Y, from彩冷えるでボーカリストとしてライブをやったとき、お客さんの反応はどうでしたか?

夢人 最初の頃はどんな感じだろうって、様子を伺ってたのかな。その空気が伝わってきて僕も緊張しましたけど、ライブを続けることでだんだんとみんなに認めてもらえてきている気がします。

──歌うことについては元々興味はあったんですか?

夢人 仲の良い先輩がボーカリストで、その人のライブにしょっちゅう足を運んでたんです。彼が身近な存在だったこともあって、歌うということに特に違和感なく入り込めたのかな。ボーカルってパートはギターもベースも持てるから、今までギタリストとしてやってきたスキルを全部捨てるわけじゃない。そういうこともあって、「これってバンドにとってプラスになるんじゃないか」って思ったら結構すんなり受け入れられたんですよ。

──で、昨年8月の独立発表から2カ月後の10月には、AYABIEとして最初のライブがありました。ファンの皆さんの前に出ていく最初のタイミングだったわけですよね?

タケヒト 夢とKENZOはユニットを組んで6月から活動してたけど、僕は全然表舞台に出てなくてずっと裏方的なことをやっていて。だからファンのみんなの前に出たのは、そのライブが半年ぶりだったんです。本当にファンの方を悲しませてしまったから、最初はライブに来てくれるのかなってすごく不安だったんですけど、いざ幕が開いたら超満員で。その光景を観た瞬間に自分の中にあったブランクが一気に吹っ飛んで、そこからは単純に楽しいライブができました。本当に一生忘れることのないライブになったと思います。

メジャーデビューシングル「流星」 / 2011年8月24日発売 / TOY'S FACTORY

  • 初回限定盤A[CD+DVD] / 1890円(税込) / TFCC-89340 / Amazon.co.jpへ
  • 初回限定盤B[CD+DVD] / 1890円(税込) / TFCC-89341 / Amazon.co.jpへ
  • 通常盤[CD] / 1260円(税込) / TFCC-89342 / Amazon.co.jpへ
CD収録曲
  1. 流星
  2. Lilia
  3. MARBLE(※通常盤のみ収録)
DVD収録曲
  1. 流星(※初回限定盤Aのみ収録)
  2. Lilia(※初回限定盤Bのみ収録)
AYABIE(あやびえ)

「彩冷える」の夢人(Vo, G)、タケヒト(G)、インテツ(B)、KENZO(Dr)によって2010年9月に結成されたロックバンド。同年10月に東京・Shibuya O-EASTで初ライブを行い、12月には初音源となるアルバム「Virgin Snow Color -2nd Season-」をインディーズから発表した。2011年に入るとシングル「Melody」、DVD「Virgin snow color -2nd season- 2011.01.06 Tour Final at AKASAKA BLITZ」、サウンドトラックアルバム「縁-enishi- SOUND COLLECTION」を立て続けにリリース。8月にシングル「流星」でトイズファクトリーよりメジャーデビューを果たす。